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品川リフラ Research Memo(1):次期中期経営計画で“稼ぐ力”のさらなる創出・強化を図る

特集
2023年12月27日 15時31分

■要約

品川リフラクトリーズ<5351>は、世界で五指に入る工業用耐火物メーカーである。世界的パンデミックやウクライナ戦争、国内粗鋼生産量の減少、原材料価格の高騰、物流費や人件費の上昇、急激な円安と経営環境が厳しかったものの、2024年3月期は3期連続の過去最高益と大幅増配を計画している。これまでの積極的な設備投資と研究開発によりコストダウンと製品及び役務サービスの競争力を高めたうえ、海外におけるM&Aが収益の拡大と円安デメリットの低減に寄与している。次期から始まる第6次中期経営計画では、グループ経営の推進による独自ソリューションを展開し、“稼ぐ力”のさらなる創出・強化を図る。

1. 2024年3月期の第2四半期業績概要及び通期見通し - 3期連続の過去最高益を予想

2024年3月期第2四半期の連結業績は、スプレッドの改善と海外M&Aなどにより過去最高を記録した。売上高は、前年同期比19.1%増の72,704百万円、経常利益は同23.1%増の7,753百万円となった。通期では、売上高を前期比16.0%増の145,000百万円、経常利益を同30.9%増の15,000百万円と予想しており、ROS(売上高経常利益率)は、中期経営計画の目標値となる10%を達成する見込みだ。親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益と同額の15,000百万円、前期比80.6%増を計画している。第2四半期に、遊休土地(名古屋市港区)の売却などにより固定資産売却益(6,495百万円)を特別利益に計上した。その売却代金は、現中期経営計画では当初予定していなかった国内子会社のTOBによる完全子会社化とブラジルにおける耐火物事業及び米国における耐摩耗性セラミックス事業の買収資金に充当する。

2. 新グループ経営体制 - ROIC経営の推進

2023年3月期に、現中期経営計画の目標値となる売上高と経常利益を1年前倒しでほぼ達成した。2024年3月期は、これまで耐火物及び関連製品としていたセグメントを、「耐火物」「断熱材」「セラミックス」に分解し「エンジニアリング」を合わせた4つの「セクター制」を核としたグループ経営体制に移行した。4つのセクターが自立した成長を果たすと共に、2050年のカーボンニュートラル実現と脱炭素社会への移行期に産業界で発生するニーズに対応するため、セクター間の協業によって顧客への新たなソリューション提供の拡大に注力する。同社は2030年に向けた長期ビジョンを策定し、バックキャスティングの手法により次期中期経営計画に成長戦略とサステナビリティへの取り組みを表裏一体として追求する事業戦略を反映させる。従来の損益計算書に重点を置いた目標値から、資本効率を重視するROIC経営を取り入れる。

3. 株主還元策 - 配当と自社株買いの総還元性向へ移行

2023年10月1日を効力発生日として普通株式1株につき5株の割合で株式分割を行った。2024年3月期の株式分割修正後の1株当たり年間配当金は前期比28.0円増配の68.0円を計画している。現中計から基準とする配当性向を20%から30%へ引き上げたことと増益傾向により、3期前の水準と比べると1株当たり配当金は3倍強となる。増配は、特別利益の計上を反映した一時的なものではない。特別損失が発生した期は、配当性向の上昇を許容し、安定的な配当を行った。当期は、土地売却による特別利益の計上があるものの、そこで得られた資金を海外M&Aによる成長投資に充当したため予想配当性向は21.2%と基準の30%より低くなる。一方、株式市場の高騰を利用して政策株の売却を進め、得られた資金を活用した自己株式の取得を決めた。今年11月から来年3月末までを取得期間とする自己株式取得の上限額は2,250百万円に設定された。前期の配当金総額1,871百万円を上回る。今後は、自己株式の取得も含めた総還元性向の観点から株主還元の充実を図る。

■Key Points

・2024年3月期は売上高、利益とも3期連続の過去最高を更新する見込み

・2025年3月期以降の中計ではROIC経営を推進する

・配当と自己株式取得による持続的な利益還元の充実を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

《SI》

提供:フィスコ

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