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品川リフラ Research Memo(2):環境配慮型製品・サービスで顧客企業のCO2排出量削減を支援

特集
2022年6月30日 15時22分

■会社概要

1. 会社概要

品川リフラクトリーズ<5351>は、1875年に民間企業として初めて耐火煉瓦を製造した。以来、鉄鋼をはじめ非鉄金属、セメント、ガラス、焼却炉、ごみ溶融炉、ガス・電力など日本の産業基盤に各種の耐火物や装置を提供してきた。単体の顧客業種別では、売上高の8割以上が鉄鋼業向けで、残りは焼却炉やセメント、その他になる。耐火物市場で黒崎播磨<5352>と双璧を成し、世界でも五指に入る規模である。近年はグローバル展開を進め、海外売上高比率は2022年3月期において20.0%となる。

2. 沿革

同社は、2009年10月に品川白煉瓦(株)とJFE炉材(株)が合併してできた。社名の品川リフラクトリーズの「リフラクトリーズ」は、英語の“refractory”(耐火物)の複数形に由来する。品川白煉瓦は1875年に創業し、民間として日本で初めて耐火煉瓦の製造を開始した。鉄鋼業界は世界規模の競争が激化したことから業界再編が起こり、高炉メーカー5社のうち、2002年9月に日本鋼管(株)と川崎製鉄(株)が合併してJFEホールディングス<5411>に、2012年10月には新日本製鐵(株)と住友金属工業(株)が合併して日本製鉄(旧 新日鐵住金(株))となった。日本鋼管と川崎製鉄系の耐火物メーカー同士が事業統合してできた同社は、2022年3月末時点でJFEホールディングス傘下のJFEスチール(株)が34.0%を所有する。

JFEスチールは非上場だが、完全親会社のJFEホールディングスが上場会社になる。同社は、JFEスチールの持分法適用会社に位置付けられているが、役員の兼務はない。人材交流と業務遂行の補完のため、JFEスチールから出向者を受け入れている。ただし、両社間の取引は、一般取引先と同様に個別交渉で行う。経営は同社独自の判断に基づき実行しており、事実上の制約がなく、一定の独立性は確保されていると考えられる。

同社設立は1875年に遡り、1949年に東京証券取引所第1部に株式を上場した。、市場区分の見直しにより、2022年4月以降は新たな区分となる「プライム市場」に移行した。

3. 環境方針

カーボンニュートラルへの取り組みは、全世界的な環境課題となっており、2020年10月に、日本政府は2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの目標を掲げた。2021年4月には、長期目標達成のため、2030年までのCO2排出量削減目標を2013年度比で従来の26%減から46%減へ引き上げた。産業部門は、排出量削減幅が旧目標の7%減から38%減へと大きく拡大した。

サプライチェーンの観点から、全産業でCO2排出量削減の動きが加速している。同社は、基本方針として「環境保全先進企業」を目指し、地域及び地球環境保全を企業活動の重要な柱の1つと捉え、全社を挙げて取り組むことを掲げている。購買・生産・販売・物流・技術開発などすべての企業活動においてライフサイクルを考慮し、持続可能な資源の活用や省エネルギー・リサイクル・再使用・汚染の予防・廃棄物の削減等、環境負荷低減と環境パフォーマンスの向上に努めている。

同社自身もさることながら、エネルギーを大量に消費する顧客企業へCO2排出量削減に貢献する製品及びサービスを提供することが、同社の重要な役割であると認識している。日本の鉄鋼業は製造過程におけるエネルギー効率が高いものの、2018年度のCO2排出量は鉄鋼部門が産業部門の中では4割と最も高く、日本全体の約14%を占めている。同社はグループ企業間の連携強化による「耐火物技術と断熱材技術の融合」を図ることによって、顧客企業の環境課題に対するソリューションの提供を指向している。

同社の主要顧客であるJFEホールディングスは、2050年カーボンニュートラルの実現を目指した「JFEグループ環境経営ビジョン2050」を策定した。鉄鋼事業においては、2024年度末のCO2排出量削減を2013年度比18%減、2030年では同30%以上の削減を目標とする。

排出量の算定が「自社の排出」から上流・下流をカバーする「サプライチェーン全体」に広がっているため、排出量の削減が競争要因となる。欧州の自動車メーカーは、サプライヤーへ部品生産時のカーボンニュートラル実現を要望しており、将来未達の企業を取引先から除外する方針を発表している。主要な自動車部品メーカーは、早期のカーボンニュートラル実現を打ち出した。日本製鉄は、2023年度からCO2排出量が実質ゼロの「カーボンニュートラルスチール」を発売することを発表した。対象製品は、電動車のモーターに使用される電磁鋼板や自動車用鋼板になる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

《SI》

提供:フィスコ

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