6485東証S貸借
業種 機械

前澤給装工業 株価材料ニュース

1,294
-17
-1.30%
業績
(15:30)
PTS

1,301.1

(11:18)
株価は15分ディレイ

前澤給装 Research Memo(4):2024年3月期は前期比3.2%増収、同12.9%営業増益

特集
2024年7月12日 13時24分

■業績動向

1. 2024年3月期の業績概要

前澤給装工業<6485>の2024年3月期の連結業績は、売上高32,008百万円(前期比3.2%増)、営業利益2,466百万円(同12.9%増)、経常利益2,598百万円(同14.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,681百万円(同17.3%増)となった。新設住宅着工戸数が前年度比7.0%減の800,176戸とリーマンショック後の2010年度以来の低水準となるなかで、販売価格の改定効果が寄与し増収増益となり、売上高は3期連続で最高売上を更新した。

営業利益は、新設住宅着工戸数が低調に推移し、数量効果が得られないなか、原材料価格高騰などの影響に加え、全社費用が4,842百万円(前期比472百万円増)と増加したものの、給水装置事業での価格改定効果がけん引し、増益を確保した。

(1) 給水装置事業

給水装置事業は売上高17,006百万円(前期比4.6%増)、セグメント利益5,090百万円(同17.5%増)となった。新設住宅着工戸数が低調に推移したものの、底堅い配水管布設替工事の需要が下支えし、配水管布設替工事への納入を継続して確保したほか、耐震性や施工性に優れた製品の提案活動に注力したことに加え、価格改定の効果により増収となった。地域別では、北海道を除き増収を確保した。利益面では、主要原材料である銅の価格が高止まりしているものの、販売価格改定効果及び収益の改善により増益となった。

(2) 住宅・建築設備事業

住宅・建築設備事業は売上高12,350百万円(前期比0.6%増)、セグメント利益1,959百万円(同1.5%減)と横ばいで推移した。新設住宅着工戸数が低調に推移するなか、販売価格改定効果やマンション等集合住宅向け給水・給湯配管システム品の納入が集中したことなどにより、売上高は微増を確保した。利益面では、低採算品などの販売見直し、販売価格改定効果等で減益幅を最小限にとどめた。なお、前澤リビング・ソリューションズを吸収合併したことで、セグメント間の内部売上高がなくなり、統合による効率化なども収益の効率化に寄与していると見られる。

(3) 商品販売事業

商品販売事業は売上高2,651百万円(前期比6.7%増)、セグメント利益259百万円(同12.0%増)となった。鋳鉄製品の販売が増加したことが寄与した。

(4) 地域別販売推移

同社の営業拠点別売上高では、関東、中部、近畿で全体の72.6%を占めている。2024年3月期においては北海道を除き増収を確保した。主力の給水装置事業は中部が前期比8.2%増、近畿が同7.9%増と平均を上回る伸びを見せた。住宅・建築設備事業は、東京ガス<9531>や大阪ガス<9532>といった関連で床暖房事業を扱っていることから関東、近畿の構成比が高く、2地域で72.0%を占めるが、横ばい基調に終始した。

2. 財務状況と経営指標

2024年3月期の資産合計は前期末比1,321百万円増加し、45,965百万円となった。このうち流動資産は同30百万円増の30,706百万円となった。これは主に、現金及び預金が390百万円、社債償還による有価証券400百万円減少したものの、売上増で電子記録債権が908百万円増加したことなどによる。自己資本比率は84.9%(前期末は85.6%)、流動比率は537.6%(同547.6%)と高水準を維持している。

2024年3月期の連結キャッシュ・フローについて、営業活動によるキャッシュ・フローは2,060百万円の収入となった。これは主に、仕入債務の増減額が1,765百万円増加、棚卸資産の増減額が1,314百万円減少したことなどによる。投資活動によるキャッシュ・フローは無形固定資産の取得による支出で401百万円減少したことなどにより273百万円の支出となった。これらの結果、フリーキャッシュ・フローがプラスに転じ、1,786百万円となった。現金及び現金同等物の期末残高は前期末比11百万円減少し10,486百万円となったが、潤沢な水準を維持している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)

《SO》

提供:フィスコ

株探ニュース

▶︎この銘柄を取引する

証券会社のアプリを起動して
この銘柄の取引画面へ移動します

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
株探プレミアムとは

日本株

米国株

PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.
各証券会社のスマホアプリを起動できます。アプリのインストールがまだの場合は、以下からダウンロードしてください。
SBI証券 株 アプリ
閉じる