三菱重が売買代金首位で大幅高、信用取組が急改善し投資マネーの再攻勢を誘導
三菱重工業<7011>がマドを開けての大陽線で4日ぶりに大きく切り返している。防衛関連の中核銘柄で個人投資家からの人気も高い。前週末からの直近3営業日は利益確定売りに押されていたが、目先筋の売りが一巡し、きょうはプライム市場で売買代金トップとなり活況高の様相を呈している。ウクライナとロシアの戦争に関して一時的に停戦する方向にあるが、「マーケット側に地政学リスクが緩和したという認識は乏しい」(中堅証券ストラテジスト)という見方がある。日本にとっては台湾有事への対応が課題視されるなか、トランプ米政権からの防衛コスト増幅に向けた圧力が意識される状況下で、防衛省との取引額で群を抜く三菱重は海外投資家からもマークされやすい。株式需給面での変化も注目されている。直近データ(3月7日現在)で同社株の信用買い残が急減する一方、売り残が増加しており、信用倍率は2.2倍まで急低下している。これを受けて戻り売り圧力の減少を見込んだ買いを誘引している。
株探ニュース