プラッツ---2024年6月期第3四半期連結決算は、営業損益、経常損益が黒字転換、通期営業損益も黒字転換を見込む
プラッツ<7813>は9日、2024年6月期第3四半期(23年7月-24年3月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比3.7%増の48.49億円、営業利益が0.61億円(前年同期は1.31億円の損失)、経常利益が1.76億円(同1.31億円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が同45.8%増の1.64億円となった。
売上高の7割弱を占める福祉用具流通市場向けの売上高は前年同期比1.3%増の32.80億円となった。厚生労働省「介護給付費実態統計月報」によると、2023年11月時点の要支援および要介護認定者の総数は、前年比で1.3%増加し731万人、総受給者数は同1.8%増加し562万人となった。福祉用具貸与制度における特殊寝台利用件数については前年比で1.4万件増加し、108.8万件(前年比1.3%増)となり、こうした市場環境を受けた形となった。
売上高の3割弱を占める医療・高齢者施設市場向けの売上高は、前年同期比15.1%増の14.38億円となった。2022年10月から実施した値上げの影響で販売単価が向上したことが奏功した。
利益面では、売上総利益率が前年同期比2.2ポイント改善し29.7%となった。利益面で影響のある中国とベトナムでの為替の状況は、第3四半期連結決算の仕入実績為替レートが1ドル=144円90銭となり、前年同期と比較して円安傾向となった。一方、2022年10月から実施した値上げの影響で全体の販売単価が向上したほか、海外物流コストの低減などの効果が現出した。
営業外収益としてベトナムの持分法適用関連会社SHENGBANG METAL CO.,LTDによる投資利益0.98億円(前年同期比32.9%増)を計上したほか、為替差益0.15億円(前年同期は為替差損0.33億円)があった。
2024年6月期通期の連結業績予想については、2023年8月10日公表の期初計画を据え置いている。売上高が前期比12.5%増の71.00億円、営業利益が1.00億円(前期は1.08億円の営業損失)、経常利益が同約6倍の1.50億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同46.0%減の1.20億円となる見込み。
売上面では、主力の販売先市場である福祉用具流通市場および医療高齢者施設市場における販売が堅調に推移する見通し。
利益面では、第3四半期連結累計期間の期中平均為替レートである1ドル=147円00銭は、下期の想定為替レートである1ドル=145円00銭とほぼ同水準である。下期の想定為替レートは、期初の想定為替レートである1ドル=135円00銭から10円円安水準となっているほか、直近のレートが1ドル=154円台近辺で推移しているものの、利益率の高い製品の売上構成比が増加していることに加え、製品原価の低減やコスト削減が奏功しよう。SHENGBANG METAL CO.,LTDによる投資利益を計上できる見込みであり、営業利益、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益についても期初計画を見込む。
《SI》
株探ニュース