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エリアリンク Research Memo(1):ストックビジネスのストレージ事業を軸に、長期的な利益成長を目指す

特集
2025年3月24日 14時01分

■要約

エリアリンク<8914>は、「ハローストレージ」のブランドで知られるストレージ業界のトップ企業である。ストレージを通じて人々の豊かな暮らしに貢献するとともに、顧客から継続的な収益を得るストックビジネスによる成長加速を目指している。少人数経営を維持しながら、安定収益を生むストレージ運用を事業の柱としており、景気変動にかかわらず利益成長を続けることで、業界の一層の発展をリードする考えだ。コア事業であるストレージ事業に加え、土地権利整備事業及びその他運用サービス事業を展開し、ESG経営の推進により社会課題の解決にも注力する。2020年5月に東京証券取引所(以下、東証)2部に上場し、2022年4月の同市場区分見直しに伴いスタンダード市場へ移行した。

1. 2024年12月期の業績概要

2024年12月期の業績は、売上高24,695百万円(前期比9.9%増)、営業利益4,906百万円(同18.1%増)、経常利益4,714百万円(同16.2%増)、当期純利益3,200百万円(同13.5%増)と、各段階利益は二ケタ成長となり、売上高・各利益ともに期初予想を上回って着地した。セグメント別では、主力のストレージ運用が出店数の増加にもかかわらず高稼働率を維持した一方、ストレージ流動化が計画未達の影響で、ストレージ事業全体では大幅な増収増益ながら、売上高は計画未達であった。土地権利整備事業は、大型案件の決済により計画を大幅に上回る増収増益となった。また、その他運用サービス事業も、計画を上回る増収減益となった。これらの結果、自己資本比率は47.9%(前期末は50.4%)と、高い安全性を確保している。また、ROA(総資産経常利益率)8.9%、ROE(自己資本当期純利益率)12.4%と、高い収益性も維持している。当期は株式分割を実施し、また中間配当を開始した。株式分割を遡及して修正後ベースで、中間配当19.5円、期末配当25.0円、合計44.5円(同6.0円増)への大幅増配を実施した。配当性向の目安を30%から35%に引き上げて、株主還元にも前向きである。

2. 2025年12月期の業績見通し

2025年12月期の業績については、売上高26,000百万円(前期比5.3%増)、営業利益5,350百万円(同9.0%増)、経常利益5,080百万円(同7.8%増)、当期純利益3,420百万円(同6.8%増)を予想している。主力のストレージ事業は引き続き増収増益の計画で、ストレージ運用では全国への出店を加速することで、さらなる成長を計画している。経営の軸足をストレージ事業にシフトするため、土地権利整備事業は事業規模の縮小により、大幅な減収減益の計画である。また、その他運用サービス事業も、小幅の減収減益の計画である。好業績を反映して、中間配当25.0円、期末配当23円、合計48.0円(同3.5円増)への増配を実施し、配当性向は35.6%と引き続き目安とする35%の達成を予定している。経営環境が想定以上に悪化しなければ、計画を達成する可能性が高いと弊社では見ている。

3. 新中期経営計画

ストレージ事業の出店を加速することで利益成長を重視した経営をより強力に推進するために、「中期経営計画23-25」を中断して、新たに「中期経営計画25-27」を発表した。経営目標として、最終年度の2027年12月期に売上高29,400百万円(2024年12月期比19.0%増)、営業利益6,550百万円(同33.5%増)、経常利益6,170百万円(同30.9%増)を掲げた。ストレージ事業の成長及び高稼働により、営業利益率は22.3%(同2.4pp上昇)への改善を計画する。土地権利整備事業、その他運用サービス事業の業績は横ばいにとどめる一方、ストレージ事業を成長ドライバーと位置付けて増収増益を計画する。ストレージ事業では、自社出店に加えてパートナー制度の本格運用によるシェア拡大を目指す。また、差別化戦略として、ストレージデータベースの構築によるデータドリブン経営を実現し、新規物件の早期収益化、既存物件の高稼働率維持の2つの軸を確立することで、出店加速のフェーズへ突入する計画だ。国内のストレージ市場は大きな成長余地が見込まれることから、一気に出店を加速し業界シェアの拡大を目指す意欲的な計画であり、今後の進捗状況に注目したい。さらに、同社は業界のリーディングカンパニーとして、利益追求と同時にESG経営も積極的に推進している。近年、機関投資家を中心にESGに配慮した企業に投資する傾向が強まっていることからも、今後の取り組みに期待したい。

■Key Points

・ストレージ業界のトップ企業。ストックビジネスのストレージ事業を軸に、長期的な利益成長を目指す

・2024年12月期は、主力のストレージ運用が好調で、売上高・利益ともに期初予想を上回って着地。好業績を背景に大幅な増配を実施

・2025年12月期は、ストレージ事業の拡大による増収増益を見込み、増配を計画

・新中期経営計画に基づき、ストレージ運用を柱に、利益成長を重視した経営を推進

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

《HN》

提供:フィスコ

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