海運株が業種別値上がり率で断トツ、低PBR株物色とバルチック指数の底入れが追い風
川崎汽船<9107>が6%を超える上昇で3500円台に買われたほか、日本郵船<9101>、商船三井<9104>、NSユナイテッド海運<9110>など海運株が軒並み高に買われている。「海運」は業種別騰落で33業種中、断トツの値上がり率となっている。前日の米国株市場ではハイテク系グロース(成長)株への売り圧力が強まり、ナスダック総合株価指数の下げが目立った。これを受けて東京市場でもグロース株に向かい風の強い地合いとなっている。一方、これと入れ替わる形で低PBR銘柄などバリュー株を物色する動きが再燃している。海運株は川崎汽をはじめ低PBR、高配当利回り銘柄の宝庫で、資金シフトの有力対象となっている。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が6月上旬を境に底入れ反転を明示し、前週末時点で1240と約1カ月ぶりの水準まで戻していることも追い風となっている。
株探ニュース