「成長率の成長力」重視で含み益1000万円、AIでお宝グロースを探す技
目指せ億トレ、頑張り投資家さんの稼ぎ技
ハイテク大好きさんの場合-1回完結
イラスト:福島由恵兼業投資家。2020年に本格的に投資を開始し、主に超小型グロース株への集中投資で元本2000万円から4000万円のトータルリターンを生み出した。その武器は、30年以上にわたる証券業界でのキャリア。とりわけIPOの引き受け業務の経験が長いことから、新興企業の分析に強みを持つ。証券会社時代は社内規定で売買が制限されていたが、2020年に現職の保険会社に転じてからは自由度が高まり、投資を存分に楽しんでいる。
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| この記事を読んで分かること |
| 1. お宝グロースを発掘する主な手順 |
| 2. 成長加速するかどうかを生成AIで見極める方法 |
| 3. AI活用のきっかけとなった失敗経験 |
業績や財務情報といった誰でも入手可能な定量情報をどれほど分析しても、他の投資家と大きく差をつけるのは難しい。これは、今回登場の元証券マンであるハイテク大好きさん(ハンドルネーム)の持論だ。
ハイテクさんは旧4大証券の1社に新卒入社後、IPO(新規株式公開)の引き受け業務などに従事。その後は、外資系投資銀行で企業価値分析などを手掛けてきた経歴を持つ。最先端の分析手法に触れてきたからこそ、個人投資家がプロ(機関投資家等)と同じ土俵で戦うのは無理筋と考えている。
そこで本人が目を向ける銘柄が、プロの視界に入りにくい時価総額100億円、いや50億円にも届かない超小型グロース株だ。期待の銘柄が思惑通りに時価総額が膨張、プロの投資対象となる直前で売り抜けることを目指している。
この戦略の中で、ハイテクさんは生成AI(以下、AI)を徹底活用する。なぜなら、投資対象となる超小型グロース株は玉石混交が激しく、上場直後に成長が停滞する「上場ゴール」銘柄を掴むリスクがあるからだ。最近ではオルツのように、上場ゴールどころか上場廃止となってしまった例もある。
そうしたリスクがある中で、短期間でテンバガー(10倍株)になり得るお宝銘柄を見つけ出すのは、いくら投資銀行に在籍経験があろうが、ハードルは高い。むしろ業界経験があるだけに、「個人の力のみでは限界がある」、とAIの能力を借りている。
ではIPOや企業価値分析に精通するハイテクさんは、AIをどのように使いこなしているのか。
■各投資家の生成AIの使い方(ハイテクさんは右上の薄茶)
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トリドリに集中投資、金融資産の大半を投下
ハイテクさんが足元で勝負する銘柄が、インフルエンサーと企業をつなぐマッチングサイトを運営するトリドリ<9337>。インフルエンサーを活用して自社の商品やサービスを宣伝したい企業の需要を取り込み、主な収益源は企業が支払う月額利用料となる。
同社への投資を始めたのは今年(2025年)4月1日。足元では1万5000株保有し、運用額は3700万円。そのうち1000万円程度の含み益が生じている。
トリドリは、現在の金融資産の大部分を配分する勝負銘柄。株価の上昇余地はまだ大きいと、最大3年ほど保有を継続する方針だ。
■トリドリの日足チャート(2025年3月~)

注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同
「トリドリは理想に近い銘柄」
そこまで自信を持って投資できるのは、ハイテクさんがお宝・超小型グロースを発掘するための条件を満たしていると判断したからだ。その条件は5つある。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
株探ニュース