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BS11 Research Memo(6):「Value3」に基づきコンテンツ価値向上や周辺事業を強化(2)

特集
2024年5月24日 14時06分

■業績の動向

4. 2024年8月期における取り組み

(1) 特別番組

日本BS放送<9414>は、経営ビジョンとして「豊かで癒される教養・娯楽番組」を掲げている。2024年8月期上期には、(株)京都放送との共同制作番組「冬の京都2024~龍が棲まう千年の都~」や、国内外で活躍する現代美術作家・ヤノベケンジ氏が特別講師となって次世代アーティストの発掘・育成ワークショップの模様を番組にした「京都発ARTのチカラ~未来のアーティストたちの真剣勝負~」を制作・放送した。また、映画コンテンツの中でも根強い人気のある黒澤明監督作品「乱」、角川映画15周年記念映画「天と地と」、山崎豊子原作の「沈まぬ太陽」を放送したほか、レギュラー番組の特別編を特別番組として手掛けた。

(2) レギュラー番組

「京都」「居酒屋」をテーマに、「太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選」の京都編、「おやじ京都呑み」を大晦日に連続放送したほか、「ディスカバリー傑作選」の人気コンテンツ「名車再生!」を「憧れのスーパーカースペシャル」として特別編成し放送した。年始には新春2時間のスペシャル番組として「八代亜紀 いい歌いい話」を、八代亜紀さんの逝去後には追悼番組も放送した。また、(株)U-NEXTとの共同制作番組「ワールドスポーツCLIP! Supported by U-NEXT」では、ゴルフや総合格闘技の情報に加え、新たにスペインサッカーリーグの情報も提供する等、様々なスポーツ情報を放送した。ドラマジャンルでは、中国時代劇「六扇門」や、韓国ドラマ「天国の階段」、ヨーロッパミステリー「刑事ダルグリッシュ シーズン1」等の話題作を放送した。

(3) アニメ関連事業

年末年始には、映画「プロメア」や、ファン待望の大人気シリーズの新作「転生したらスライムだった件 コリウスの夢」、6時間一挙独占放送を実施した「アニメロサマーライブ2023-AXEL- powered by Anison Days」等、多彩なラインナップでアニメファンのニーズに応えるコンテンツを放送した。「ANIME+」枠では、同社の製作委員会参加作品を含むアニメ関連番組を毎クール約40タイトル放送しており、アニメファンから好評を博している。

(4) 非放送分野の取り組み

同社では、重点施策である「『非放送分野』の拡大」を目的として、2022年8月期より自社制作コンテンツの強化、良質なコンテンツへの出資、配信ビジネス等の新規事業開発に取り組んでいる。2022年7月に、従来は見逃し配信をメインで行ってきた「BS11オンデマンド」を「BS11+」へリニューアルした。これにより人気番組のアーカイブをはじめ、オリジナルコンテンツやライブ配信等のほか、一部の有料配信コンテンツも視聴できるようになった。2023年3月には、「BS11+」の「すべて月額見放題プラン」(税込880円)と「ジャンルごと見放題プラン」(税込550円)の2つの課金プランを、「全番組見放題プラン」に統一し、価格も税込880円から税込550円に引き下げた。これにより、会員は限られていたジャンル以外にも多数のコンテンツを見ることができるようになり、無料トライアル期間からスムーズに会員に移行するケースが増えている。また、FODやU-NEXT等の外部プラットフォームでの課金配信においては、2023年5月より新たにTVerでの見逃し配信をスタートさせ、「BS11」公式YouTubeチャンネルでの広告付き見逃し配信と合わせて、配信プラットフォームの拡充に取り組んでおり、こうした取り組みがBS11の知名度を上げ、ファンの拡大につながると弊社では見ている。

「BS11+」では(株)西日本新聞社及び(株)ADKマーケティング・ソリューションズと3社共同で動画コンテンツ化した「旅は脳活 ゆったり大人旅」や、(株)文化放送のインターネットラジオ「超!A&G+」とのコラボレーション企画「転スラジオ」クリスマス特番を配信し、他社・他局との協業コンテンツの制作に注力した。これらの番組は同社の公式YouTubeチャンネルやTVer、U-NEXT、FOD、VideoMarket等の外部プラットフォームでも配信しており、コンテンツをより多くの視聴者に見てもらえるように配信事業の拡大を進めている。

そのほか、「コンテンツの有効活用による価値最大化」「非放送分野の拡大」という重点施策の下、番組関連グッズのネット販売、イベントと番組・配信とのマルチ展開等の様々な施策にも積極的に取り組んだ。「BS11」公式通販サイト「BS11SHOP」では「太田和彦のふらり旅 新・居酒屋百選」に出演中の太田和彦氏描き下ろしの「日本居酒屋遺産てぬぐい」の販売を開始し、取扱商品のラインナップ強化に努めている。

5. 費用の状況

番組関連費用については、番組編成戦略に基づくアジアドラマの放送枠変更等の効率化を図ったことで、番組購入費は前年同期比24.3%減の151百万円と、番組購入費用の圧縮に成功した。番組制作費については、引き続き人気アニメ番組の製作委員会への出資等により同0.7%増の1,678百万円となっている。

広告関連費用に関しては、広告宣伝費は前年同期比1.8%減の380百万円、販売促進費は前年同期と同額の26百万円となった。広告宣伝費は、新聞やWeb、交通広告等による広告宣伝のほか、イベント協賛等によるものである。現在は、新聞広告、Web広告、電子番組表(EPG)広告といった従来広告のほか、番組専用SNSで積極的な発信を行う等広報活動の幅を広げており、費用対効果の観点からもかなり効率的な宣伝活動となっているようだ。宣伝チャンネルが多様化するなか、新たに効率的な広告宣伝のノウハウを積み上げていると言えよう。

(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

《HH》

提供:フィスコ

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