テリロジーHD Research Memo(5):ソリューションサービス部門はテリロジーグループ開発のRPAなどを展開
■テリロジーホールディングス<5133>の事業概要
4. ソリューションサービス部門
ソリューションサービス部門は、主にテリロジーサービスウェア、IGLOOO、クレシード、及びログイットが展開している。主要商材は、テリロジーグループ開発ソフトウェアRPAツール「EzAvater」、訪日外国人観光客と円滑にコミュニケーションを取るための多言語リアルタイム映像通訳サービス「みえる通訳」、中堅・中小規模の法人向けクラウド管理型マネージドVPNサービス「MORA VPN Zero-Con」、人工知能(AI)と拡張現実を活用した映像による非接触型リモートサポートサービス「TechSee」などである。またクレシード及びログイットはシステム受託開発など、IGLOOOは欧米豪向け訪日インバウンドメディア「VOYAPON(ヴォヤポン)」を活用したプロモーション事業を展開している。なお「MORA VPN Zero-Con」については、中小企業におけるセキュリティリスクの高まりを見据え、新たにSASEソリューションのリリースを予定している。
RPAツール「EzAvater」は誰でも簡単に、定型業務自動化ロボットを作成できることが特徴である。販売代理店を活用した拡販戦略で認知度が高まり、業界・業種・規模を問わず契約件数が増加基調となっている。販売パートナーについてはパナソニックソリューションテクノロジー(株)、(株)レゾナゲート、(株)山崎文栄堂、(株)ネクステージ、ウチダエスコ(株)、(株)日立システムズ、シーイーシー<9692>、(株)実業之日本総合研究所、(株)キャリアプランニング、(株)ラスティックシステム、(株)オフィス・モア、(株)インストラテジ、(合)AMDEA、中央コンピューターサービス(株)等と販売代理店契約を締結している。なお2024年1月には「EzAvater」が、アイティクラウド(株)主催のアワード「ITreview Grid Award 2024 Winter RPAツールカテゴリー」において、10期連続で「Leader」を受賞した。
多言語リアルタイム映像通訳サービス「みえる通訳」は、タブレットやスマートフォンで利用できる。いつでもどこでもワンタッチで通話オペレーターが接客等をサポートする。訪日外国人旅行客の回復に伴い、百貨店・小売店舗や駅・空港など1件当たりID数の多い施設での導入が進んでいる。最近の導入事例としては、2022年6月に西武鉄道(株)の駅係員一人ひとりが所持するタブレット端末、2023年4月に(株)阪急阪神百貨店の阪急うめだ本店など5店舗、同年5月に東京・渋谷の展望施設「SHIBUYA SKY」、同年8月に東京・原宿の体験型コスメ専門ショップ「@cosmeTOKYO」、2024年5月に(株)三井不動産ホテルマネジメントが運営する「ザ セレスティンホテルズ」「三井ガーデンホテルズ」「sequence」のホテルブランドのうち国内27施設に導入された。なお「みえる通訳」は、2023年3月に(一社)ソーシャルプロダクツ普及推進協会が主催する「ソーシャルプロダクツ・アワード2023」において、デジタル技術を活用した社会課題の解決につながるサービスとして生活審査員賞を受賞した。2024年6月にはENGAWA(株)が運営するOMOTENASHI NIPPONにおいて「OMOTENASHI SELECTION(おもてなしセレクション)」を受賞した。今後はIGLOOOが展開する観光関連のプロモーション事業との相乗効果も高める方針だ。
IGLOOOは観光関連のプロモーション事業を展開している。インバウンド需要回復に伴って観光地PR動画制作の引き合いが増加基調であり、2023年以降に山梨県、大分県、四国などの魅力を紹介するPR動画を制作している。さらに同年10月には中東市場向けインバウンドプロモーションを必要とする事業者や自治体向けに、中東地域向けPRサービスを開始した。
なお、クレシード及びログイットは、システム受託開発などの情報システム事業を展開している。今後は全社ベースの為替変動リスクの軽減を目的として、システム構築などITサービス分野の拡大を推進する方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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株探ニュース