10日の米国市場ダイジェスト:NYダウは34ドル高、一時500ドル超の下落もハイテク株中心に切り返す

市況
2018年12月11日 7時39分

■NY株式:NYダウは34ドル高、一時500ドル超の下落もハイテク株中心に切り返す

米国株式相場は上昇。ダウ平均は34.31ドル高の24423.26、ナスダックは51.27ポイント高の7020.52で取引を終了した。米中貿易摩擦を巡る懸念や英国のEU離脱案の採決を控えて、アジア・欧州株が全面安となり、寄付き後から下落する展開となった。英国でEU離脱案の議会採決が延期されると、ダウは一時500ドルを超す下落となった。午後にかけて、ハイテク株を中心に買い戻しが広がり、上昇に転じた。セクター別では、半導体・半導体製造装置やソフトウェア・サービスが上昇する一方で銀行や自動車・自動車部品が下落した。

半導体のクアルコム(QCOM)は、携帯端末のアップル(AAPL)による特許侵害が認められ、中国での「iPhone」旧モデルの販売差し止めを受けて上昇。エヌビディア(NVDA)やブロードコム(AVGO)も買われた。一方で、アップルの部品サプライヤーであるスカイワークス・ソリューションズ(SWKS)、コルボ(QRVO)は下落した。原油相場の下落で、石油のマラソン・オイル(MRO)や深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)などエネルギー銘柄が軟調推移となった。

ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーは、石油輸出機構(OPEC)とOPEC非加盟国間の減産合意に関して、国別の具体的な負担配分が明らかになっておらず、原油相場の上昇余地は限定的との認識を示した。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:米国株急回復でドル反発

10日のニューヨーク外為市場でドル・円は、112円69銭から113円37銭まで上昇し、113円32銭で引けた。米国株式相場の急回復で、安心感が広がり米債利回り上昇に伴うドル買い、リスク選好の円売りが再燃した。

ユーロ・ドルは、1.1428ドルから1.1351ドルまで下落し、1.1355ドルで引けた。英国の欧州連合(EU)離脱への不透明感が一段と強まり、ユーロ売りが優勢となった。ユーロ・円は、128円94銭まで上昇後、128円26銭まで下落。ポンド・ドルは、1.2667ドルから1.2507ドルまで下落。英国のメイ首相が離脱協定案の議会採決延期を正式に発表したことから、政局不安や合意なき離脱(強硬離脱)への警戒感が強まりポンド売りに拍車がかかった。ドル・スイスは、0.9907フランから一時0.9868フランまで下落した。

■NY原油:反落で51.00ドル、減産合意順守に対する懐疑的な見方も

NY原油先物1月限は反落(NYMEX原油1月限終値:51.00 ↓1.61)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前日比-1.61ドルの51.00ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて50.53ドルまで下落した。石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国による減産が順守されるかどうかはっきりしないとの見方は残されており、原油先物の上値は重くなった。米ドルが主要通貨に対して反発したことも嫌気されたようだ。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 24.76ドル -0.67ドル(-2.63%)

モルガン・スタンレー(MS) 40.71ドル -0.61ドル(-1.48%)

ゴールドマン・サックス(GS)178.83ドル -0.84ドル(-0.47%)

インテル(INTC) 47.21ドル +0.97ドル(+2.10%)

アップル(AAPL) 169.60ドル +1.11ドル(+0.66%)

アルファベット(GOOG) 1039.55ドル +2.97ドル(+0.29%)

フェイスブック(FB) 141.85ドル +4.43ドル(+3.22%)

キャタピラー(CAT) 123.39ドル -0.16ドル(-0.13%)

アルコア(AA) 28.32ドル -0.50ドル(-1.73%)

ウォルマート(WMT) 93.94ドル +0.75ドル(+0.80%)

スプリント(S) 5.93ドル -0.08ドル(-1.33%)

《SF》

提供:フィスコ

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