この記事はプレミアム会員限定です

すご腕投資家さんに聞く「銘柄選び」の技 御発注さんの場合-第3回

特集
2019年6月5日 11時40分

>> 御発注さんの1回目から読む

誤発注で資産の1割近く溶かした失敗が、億り人に導く

登場する銘柄

三光マーケティングフーズ<2762>、小田原機器<7314>、スターゼン<8043>

筆者:福島 由恵

金融機関出身のフリーライター。株式、投資信託、不動産投資などを中心とした資産形成に関連する記事執筆を主に担当。相続、税金、ライフプラン関連も数多く執筆。

御発注御発注さん(ハンドルネーム・30代・男性)のプロフィール:
サラリーマン投資家で、必死の節約で貯めた約100万円を元手に2002年から投資開始。投資スタイルは銘柄数を絞ったバリュー株狙い。もはや趣味と化している筋金入りの節約生活と銘柄選びの段取りがユニークなのが特徴。誤発注事件で大損した経験を糧に、投資スキルをさらにパワーアップさせ、現在の金融資産は約3億円。

御発注さん(ハンドルネーム)の2回目の記事では、資産拡大に貢献した相模ゴム <5194> とアイ・アールジャパンホールディングス <6035> について紹介した。IRジャパンは購入時点から株価は8倍以上に上昇し、テンバガー(10倍株)目前の水準に来ている。

今回3回目記事では、ユニークなハンドルネームを使うきっかけになった誤発注事件について紹介する。この経験から御発注さんは投資戦略を大転換し、それが奏功して30代のサラリーマンで3億円の金融資産を手にすることになる。転んでもただでは起きない御発注さんの底力について、見ていこう。

御発注さんの運用ポートフォリオ

「追証の恐れがあります」に青ざめ、トイレに駆け込む

「その翌日は会社を休んで頭を冷やし、同じ過ちを二度と繰り返さないために、何をすればいいのか、今までのやり方ではたしていいのか真剣に考えました」。

御発注さんが当時の失敗の悔しさや貴重な学びを忘れないために、使っていたハンドルネームを変えることになった誤発注事件。それが起きたのは2010年7月のことだ。

御発注さんはこの事件で200万円の損失を食らった。当時の御発注さんの運用資産は3000万円近く。02年から必死の節約と試行錯誤をしながら積み上げたお金の約7%を、自分のミスで溶かしてしまった。リーマン・ショックが起きた08年には200万円以上の含み損が発生しているが、これは100年に1度と言われる大暴落に巻き込まれて発生した不可抗力というべき損害だ。

だが誤発注事件で出した損失は100%自分に非がある。ただ、御発注さんはその大失態をその後の飛躍の糧にした。「悔しい」と気持ちは大きく凹んだが、そのままで終わらず、自身の運用方法を見つめ直した。そして導いた結論を行動に移して成果を勝ち取っていく。銘柄選びの前に、投資家としてスキルアップしようとする強い向上心を持っていることが、30代の普通のサラリーマンを億り人に導いた所以がある。

では御発注さんの投資人生に大きな転機をもたらした事件とはどんなものだったのか紹介しよう。大失態を演じてしまったのは、買い注文での誤発注。その主役は、居酒屋・外食チェーンを展開する三光マーケティングフーズ <2762> 株。悲劇の始まりは、同社株を「5株買い」とすべきところを、「500株買い」と3桁も違う数字で注文したことだった。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

次ページ 顔面蒼白になった誤発注事件とは?

<    >

こちらは株探プレミアム限定記事です。プレミアムプランをご契約して読むことができます。
株探プレミアムに申し込む (初回無料体験付き) プレミアム会員の方はこちらからログイン
プレミアム会員になると...
株価情報をリアルタイムで提供
企業業績の表示期数を拡大
限定コラムが読み放題

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.