前場に注目すべき3つのポイント~リターン・リバーサル中心で半導体株に買い戻し
7日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:リターン・リバーサル中心で半導体株に買い戻し
■前場の注目材料:3Dマトリクス、19/4期予想 営業損失22.67億円に
■参天薬、インド参入、眼科用医薬品を年内投入
■リターン・リバーサル中心で半導体株に買い戻し
7日の日本株市場は、米株高の流れから買い先行となろうが、これまで同様、次第にこう着感の強い相場展開が継続することになりそうだ。6日の米国市場ではNYダウが181ドル高と、上げ幅は縮めているものの、連日で3ケタの上昇をみせている。原油相場の上昇が好感されたほか、トランプ政権がメキシコとの移民政策を巡る交渉を進めるため、同国への関税引き上げ延期を検討していることが伝わり、引けにかけて堅調推移となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比140円高の20880円となり、朝方はこれにサヤ寄せする格好から買いが先行しよう。
また、AMDが7%を超える上昇となるなど、半導体株が堅調であることも支援材料になりそうだ。モルガン・スタンレーが投資判断を引き上げたことが材料視されているが、このところ半導体株に対してやや強気の見方が出てきている。ファーウェイ問題で揺れる中ではあるが、6月末のG20大阪サミット開催に向けて、いったんはポジションをニュートラルにする動きの流れも意識されるところであろう。
全体として令和相場入り後は内需先行の流れであったが、外部環境が不透明な中であったとしても、一旦はポジションを圧縮する観点からは、内需の利食いに対して、外需の買い戻しといった、リターン・リバーサルに伴うポジション圧縮が強まる可能性がありそうだ。
昨日の日経平均は小反落ではあったが、寄り付きが安値となるなど、底堅さは意識された格好ではある。もっとも、売買代金は1.8兆円と5営業日ぶりに2兆円を下回る薄商いであるほか、ファーストリテ<9983>、ソフトバンクG<9984>の2社で日経平均を支えている訳であり、全体としては方向感の掴みづらい不安定な状況であった。
本日は米雇用統計を見極めたいとする模様眺めムードもあろう。基本的にはオーバーウィークのポジションを取りに行く向きは皆無であり、昨日のような日本通信<9424>が出来高を伴って動意をみせるなど、短期筋の値幅取り狙いの資金は、低位の材料株に集中しやすいところでもある。
■3Dマトリクス、19/4期予想 営業損失22.67億円に
3Dマトリクス<7777>が発表した2019年4月期業績予想は、営業損失が22.67億円となり、従来計画の22.17億円から赤字幅が拡大している。ただし、コンセンサス(23億円の赤字)の範囲内である。契約一時金等の計上は見込まない事業収益予想に修正し、費用及び利益計上額の修正を行っており、純損失は25.54億円。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(25720.66、+181.09)
・ナスダック総合指数は上昇(7615.55、+40.08)
・シカゴ日経225先物は上昇(20880、大阪比+140)
・1ドル108円30-40銭
・SOX指数は上昇(1363.13、+18.03)
・VIX指数は低下(15.93、-0.16)
・米原油先物は上昇(52.59、+0.91)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・日銀追加金融緩和への期待
・米利下げ期待
・消費増税の延期観測
・株安局面での自社株買い
・NTT<9432>AIで被災予測、通信ケーブル、早期復旧、大災害も1週間早く
・参天薬<4536>インド参入、眼科用医薬品を年内投入
・日精工<6471>VWと協業、23年にもEPS開発
・シャープ<6753>生産移管、米向けパソコン、中国からベトナムに、米中摩擦対応
・千代建<6366>1兆円プロ受注、モザンビークLNG設備建設、米伊2社と協業
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:30 4月家計調査・消費支出(前年比予想:+2.6%、3月:+2.1%)
・08:30 4月毎月勤労統計・現金給与統計(前年比予想:-0.7%、3月:-1.3%)
<海外>
・特になし
《SF》
提供:フィスコ