ゼロから始める「株探」の歩き方 ― (20)急騰・急落銘柄を移動平均線に注目してピックアップしてみよう
勢いやトレンドがある銘柄を探そう
◆移動平均を境にして基調の強弱を測る
次に、「本日、株価が25日移動平均線を上抜いた銘柄」と「本日、株価が25日移動平均線を下抜いた銘柄」をみていきましょう。
一般的に、株価が移動平均線を上に突き抜けて推移する場合は、過去よりも現在の株価の方が基調は強いと考えることができます。反対に、株価が移動平均線を下に突き抜けて推移する場合は、過去よりも現在の株価の方が基調は弱いと考えることができます。ただし、株価と25日移動平均線の位置関係や過去の株価の推移を見て、総合的に株価の基調が強いか弱いのかを判断しなければならないでしょう。なぜなら、移動平均線の上(下)にあるすべての銘柄が同じような動きになっているわけではないのですから、それぞれの銘柄ごとにしっかりと判断する必要があります。
わかりやすいように、「本日、株価が25日移動平均線を上抜いた銘柄」の市場別で「新興」を選択して銘柄の一覧を表示させました(図6)。
図6 「株価が25日移動平均線を上抜いた銘柄」一覧
このなかで「ケア21 <2373> [JQ]」と「Jストリーム <4308> [東証M]」を選んで、それぞれのチャートを表示させてみます。「ケア21 <2373> [JQ]」は株価が下降トレンドであることがわかりますので、一般的には「そろそろ底を打つのかな?」と考える人が多いかもしれません(図7)。一方、「Jストリーム <4308> [東証M]」は株価が上昇トレンドであることがわかりますから、足もとの調整の動きを見て「天井を打ったのかな」と「押し目買いなのかな?」と考える人が多いかもしれません(図8)。その銘柄によって、買うべきなのか売るべきなのか、戦略はまったく異なりますから、市場や投資金額である程度絞り込んだ後に、株価の動きを確認した方がよいでしょう。
図7 ケア21 <2373> [JQ]の多機能チャート
図8 Jストリーム <4308> [東証M]の多機能チャート
過去の株価動向を表したチャートから確実な未来を予測することはできませんが、勢いや雰囲気で株を売り買いして損をしては元も子もありません。欲や不安に支配されずに考えるためにも、足元の株価水準や今後の株価動向を、事実を表すテクニカル指標を活用して確認してみるとよいでしょう。
次回からは、グローバルナビにある銘柄探しの際に参考となるもう一つの項目、「銘柄探検」について解説していきます。
株探ニュース