マザーズ銘柄を徹底研究(No.1)~出来高急増の「バズった銘柄」に乗るか、降りるか?
大川智宏の「日本株・数字で徹底診断!」 第48回
市場参加者が多く、流入する資金が多ければ多いほど、注目銘柄に張り付く投資家も比例して増加し、株価も極端な反応を見せやすくなるのは当然のことです。
事実として、バズった銘柄の6カ月リターンを例にすると、マザーズ全体の出来高と連動しやすいことが分かります(下の図)。
■バズった銘柄の6カ月後パフォーマンスと、「マザーズ指数の出来高」の関係性
出所:データストリーム
一部、赤の点線で囲った期間のように出来高の増加を伴って強烈に売られている期間もあります。
ただし、以下の図のように東証マザーズ指数そのものと比較すれば、オレンジの点線で囲んだようにマザーズ自体が堅調で資金が流入している状況ではバズった銘柄は買われやすく、2本の矢印で示した下落トレンドの中では逆に売られやすくなるという、誰もが感覚的にも理解できる極めてシンプルな関係性が理解できます。
■バズった銘柄の6カ月後パフォーマンスと、「マザーズ指数」の関係性
出所:データストリーム
最後に、このバズった銘柄が上がり続ける環境がいつまで続くか、という点ですが、これについては「ピークは過ぎた感はあるがもうしばらく続くのでは」というのが率直な感想です。
現在の出来高の水準は、今年6月前後のピークからは落ち着きを見せ始めているものの、2016年や2017年のラリーのピークとほぼ同レベルにいます。
■マザーズ出来高の水準感の目安
出所:データストリーム
これは、市場参加者の数と資金量は依然として豊富で、マザーズ指数自体の高騰も継続していることを表すため、少なくともこの状態が維持されるかぎりにおいては、バズった銘柄に乗り続けるのが吉と言えそうです。
最後に、直近でバズった銘柄(出来高が過去3カ月比で3倍以上、株価が5%以上上昇した銘柄)の一覧を添付しておきます。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。
株探ニュース