11日の米国市場ダイジェスト:NYダウ188ドル高、追加経済対策法案成立を好感

市況
2021年3月12日 7時43分

■NY株式:NYダウ188ドル高、追加経済対策法案成立を好感

米国株式市場は上昇。ダウ平均は188.57ドル高の32485.59ドル、ナスダックは329.84ポイント高の13398.67で取引を終了した。週次の新規失業保険申請件数が減少したほか、1月JOLT求人件数も予想外に増加するなど良好な雇用関連指標を好感し寄り付き後、上昇。その後、バイデン大統領が1.9兆ドル規模の追加経済対策法案に署名し成立すると回復期待が強まり、上げ幅を拡大した。長期金利動向の混乱も鎮静化したためハイテク株の買いも再燃。ダウは連日史上最高値を更新し引けた。セクター別では、半導体・同製造装置、自動車・自動車部品が上昇した一方、銀行、電気通信サービスが下落。

映画館を運営するAMCエンターテインメント(AMC)は第4四半期決算が予想を上回ったほか、ロサンゼルス市での営業再開が承認されたため、上昇。航空機メーカーのボーイング(BA)はサウスウェスト航空が737マックス機の発注で最終段階との報道などを受け、需要回復期待に上昇した。電気自動車メーカーのテスラ(TSLA)や会員制小売りのコストコ(COST)はアナリストの投資判断引き上げが好感されそれぞれ上昇。マッチングアプリのバンブル(BMBL)は上場後初めて発表された決算が予想を上回り、急伸した。一方で、銀行のシティ(C)やJPモルガン(JPM)は金利の上昇が一段落したため軟調に推移した。

ソフトバンクグループが出資する韓国のネット通販大手クーパン(CPNG)はニューヨーク証券取引所に上場。初値は63.50ドルと、公開価格35ドルを上回った。外国株の上場としてはアリババ以降で最大規模となった。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:ECBは長期金利の上昇を抑制へ

11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円71銭まで上昇後、108円36銭まで反落し、108円50銭で引けた。米先週分新規失業保険申請件数が前回から予想以上に減少したことを好感し、ドル買いが優勢となった。その後、対欧州通貨での動きに連れたドル売りに反落。

ユーロ・ドルは1.1928ドルまで下落後、1.1990ドルまで上昇し、1.1984ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)は予想通り政策金利の据え置きを決定した。長期金利の上昇に対応して、4-6月期にパンデミック資産購入プロブラム(PEPP)の購入ペースを著しく加速する方針を示したため、ユーロ売りが優勢となった。しかし、ラガルドECB総裁はイールドカーブコントロールではないと確認し、ユーロの買戻しが強まった。ユーロ・円は129円56銭まで弱含んだのち、130円06銭まで上昇。ポンド・ドルは1.3940ドルから1.3995ドルまで上昇。ドル・スイスは0.9278フランまで上昇後、0.9235フランまで下落した。

■NY原油:大幅続伸で66.02ドル、欧米株高を意識した買いが入る

NY原油先物4月限は、大幅続伸(NYMEX原油4月限終値:66.02 ↑1.58)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は、前営業日比+1.58ドルの66.02ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは64.54ドル-66.21ドル。アジア市場で64.54ドルまで下げたが、まもなく反転。ロンドン市場では65ドルを挟んだ動きとなったが、ニューヨーク市場では米長期金利の安定や欧米株高を意識した買いが入っており、通常取引終了後の時間外取引で一時66.21ドルまで一段高となった。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 37.24ドル -0.13ドル(-0.35%)

モルガン・スタンレー(MS) 83.25ドル +0.16ドル(+0.19%)

ゴールドマン・サックス(GS)342.10ドル +0.08ドル(+0.02%)

インテル(INTC) 63.31ドル +1.06ドル(+1.70%)

アップル(AAPL) 121.96ドル +1.98ドル(+1.65%)

アルファベット(GOOG) 2114.77ドル +59.74ドル(+2.91%)

フェイスブック(FB) 273.88ドル +8.98ドル(+3.39%)

キャタピラー(CAT) 219.76ドル -1.30ドル(-0.59%)

アルコア(AA) 32.16ドル +0.18ドル(+0.56%)

ウォルマート(WMT) 132.13ドル -0.05ドル(-0.04%)

《ST》

提供:フィスコ

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