前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

注目
2024年4月18日 5時30分

■エコモット <3987>  553円 (+80円、+16.9%) ストップ高

エコモット <3987> [東証G]がストップ高。16日の取引終了後、子会社のGRIFFYが大林組 <1802> [東証P]と共同で、建設現場の作業員の心拍数などのデータを活用した体調管理ソリューションを開発し、大林組が施工する約100カ所の建設現場において約3000人を対象に運用を開始することとなったと発表。今後の事業展開と収益貢献を期待した買いが入ったようだ。運用を始める体調管理ソリューション「GenVital(ゲンバイタル)」は、リストバンドを通じて収集した作業員の心拍数や位置情報と、計測器を使って集めた暑さに関するデータから、独自のアルゴリズムで計算した指標が一定の水準を超えた際に、管理者に注意喚起メールを送信する仕組み。建設現場における安全対策などの強化につなげる。

■ネオジャパン <3921>  1,535円 (+212円、+16.0%)

東証プライムの上昇率トップ。ネオジャパン <3921> [東証P]が5日ぶり急反騰。16日の取引終了後、グループウェア「desknet’s NEO」のクラウド版について、価格改定を行うと発表。業績押し上げ効果を期待した買いが入ったようだ。円安に伴うITインフラコストの増大や、人件費の上昇などを背景に、既存プランにおける1ユーザーあたりの月額料金を、desknet’s NEOでは現行の400円から600円に引き上げる。改定日は9月1日。複数のサービスを組み合わせたセットプランも新設する。

■コンヴァノ <6574>  780円 (+100円、+14.7%) ストップ高

コンヴァノ <6574> [東証G]がストップ高。16日の取引終了後、同社の筆頭株主である青木剛志氏が保有する全株式を、青木氏が議決権を100%保有する資産管理会社に譲渡したと発表した。売却は16日付で実施。青木氏の議決権保有割合は72.26%から0%に低下した一方、資産管理会社のNT(福島県白河市)の議決権保有割合が新たに72.26%となった。NTは純投資を目的とし、経営に参画・介入する意思はなく、安定保有を原則として市場動向を勘案しながら売却方法を探索する方針という。美容クリニックの代表を務める青木氏は昨年5月にコンヴァノに対し純投資として、1株500円で株式公開買い付け(TOB)を実施し、筆頭株主となった経緯がある。コンヴァノは今年4月15日、25年3月期が最終赤字となる見通しを示していたが、青木氏の持ち分が移行した資産管理会社が安定保有を原則とする姿勢を示しているとあって、株式の売却に伴う需給悪化懸念が後退したと受け止めた投資家の買いが入ったようだ。

■レゾナック <4004>  3,880円 (+415円、+12.0%)

東証プライムの上昇率2位。レゾナック・ホールディングス <4004> [東証P]が3日ぶり急反騰。16日の取引終了後、24年12月期の連結業績予想について、売上高を1兆3300億円から1兆3600億円(前期比5.5%増)へ、営業利益を280億円から470億円(前期37億6400万円の赤字)へ、最終利益を100億円から250億円(同189億5500万円の赤字)へ上方修正した。上期において、為替水準が想定よりも円安基調で推移していることに加えて、半導体材料やHDメディアの需要回復が想定以上に進んでいることを反映し、半導体・電子材料セグメントの売上高・営業利益予想を上方修正したことが要因。また、イノベーション材料、ケミカルの両セグメントについても、足もとのナフサ価格の上昇などを反映して売上高・営業利益予想を上方修正した。

■オキサイド <6521>  2,820円 (+276円、+10.9%)

オキサイド <6521> [東証G]が急反騰。16日の取引終了後、アナリストや機関投資家向けの24年2月期決算説明会における質疑応答の要旨を開示した。業績の底入れに対する投資家サイドの期待を一段と高める方向に作用し、見直し買いを集めたようだ。資料によると、同社が四半期ごとに損益が改善する計画を示した理由についての質問に対し、半導体事業でセカンドベンダー製の部材を搭載した製品の出荷がすでに始まり、現在、セカンドベンダーの生産能力を進めている最中だと明らかにした。上半期は、同社が期待する月10台以上の数量を確保できない見通しであるものの、第2四半期(6-8月)以降は調達数量が増加し、下半期は期待する数量を確保できる見込みだとした。

■Jディスプレ <6740>  22円 (+2円、+10.0%)

東証プライムの上昇率3位。ジャパンディスプレイ <6740> [東証P]が急反騰。16日の取引終了後、次世代有機ELディスプレイ「eLEAP」の量産化に向けた進捗を報告。歩留まりは社内計画を大幅に超えるペースで向上しており、好感されたようだ。また、「eLEAP」の新たな用途として超高輝度1600 nitsノートPC用「eLEAP」の開発に成功したと発表した。

■パワーソリュ <4450>  3,200円 (+267円、+9.1%)

パワーソリューションズ <4450> [東証G]が続急伸。16日の取引終了後、業務・ITコンサルティング会社であるイノベーティブ・ソリューションズ(横浜市西区)株式の51.0%を取得し子会社化すると発表しており、好材料視された。業務プロセス効率化のコンサルティング力や業務アプリケーションの開発工数を大幅に短縮するソリューションの2つの強みを持つイノベーティブ社をグループに融合させることで、グループのコンサルティング機能の強化と開発業務が効率化され、更なるサービスの付加価値向上が期待できるとしている。取得価額は約3億4000万円。なお、24年12月期業績への影響は精査中としている。

■川崎汽 <9107>  2,048円 (+90円、+4.6%)

東証プライムの上昇率10位。川崎汽船 <9107> [東証P]が大幅反発。そのほか、日本郵船 <9101> [東証P]、商船三井 <9104> [東証P]など 海運株が軒並み堅調な値動きとなった。業種別騰落では33業種中値上がり率で「海運」が首位となった。イランによるイスラエルへの報復攻撃で中東情勢が一段と緊迫化するなか、ホルムズ海峡での地政学リスクが意識され、コンテナ船市況高騰への思惑が再燃している。一方、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は、中国景気に対する過度な不安が後退するなかで前週10日を境に戻り足を強めている。16日時点で5日続伸となり、1779まで水準を切り上げており、これも海運株を刺激する材料となったもようだ。

■アエリア <3758>  358円 (+12円、+3.5%)

アエリア <3758> [東証S]が大幅続伸。16日の取引終了後、連結子会社のトータルマネージメントと、同じく連結子会社のTwistが、大阪市特区の民泊施設「エポックイン心斎橋」をオープンしたと発表。訪日外国人客の利用増による業績へのプラス効果を期待した買いが株価を下支えしたようだ。3月25日のオープン直後から高い稼働率となっているという。トータルマネージメントはエポックイン心斎橋の販売を予定しており、運営を請け負うTwistとともに収益性の高い物件になるよう事業に取り組む方針。あわせてアエリアは16日、連結子会社のリベル・エンタテインメントがポニーキャニオン(東京都港区)と共同で開発する近未来の横浜を舞台としたアドベンチャーゲーム「18TRIP」に関し、国内4大都市での大型ビジョン向けのプロモーションムービーの放映についても発表している。

■鈴与シンワ <9360>  2,627円 (+82円、+3.2%)

鈴与シンワート <9360> [東証S]が大幅反発。システム受託開発及びデータセンター・クラウドサービス事業などを展開する中堅IT企業で、技術力が高くNTTデータグループ <9613> [東証P]との協業(2次下請け)で実績を積み重ねている。さくらインターネット <3778> [東証P]を筆頭にさくらケーシーエス <4761> [東証S]やAGS <3648> [東証S]などデータセンター関連株に急騰パフォーマンスが相次いでおり、足もとの業績絶好調でPERなど株価指標面でも割安感がある同社株にも物色の矛先が向いた。24年3月期の業績は営業利益段階で8億6000万円(前の期比69%増)と変貌が見込まれている。

■スマレジ <4431>  2,241円 (+46円、+2.1%)

スマレジ <4431> [東証G]が続伸。16日の取引終了後、リグア <7090> [東証G]から接骨院向け業務ソフト「レセONEプラス」事業を譲り受けると発表しており、好材料視された。「レセONEプラス」は、接骨院をターゲットとした患者情報管理、レセプト計算、POS機能を併せ持ったソフトウェア。スマレジでは、中期経営計画の一環として市場細分化戦略を実施しており、「小売店」「飲食店」の大分類だけだったターゲットのセグメントを「業種・業態」と「規模」で細分化し、特定業種へのアプローチを強化しているが、今回の事業譲受はその戦略の一つ。譲受実行日は5月1日、譲受価格は1億7600万円としており、24年4月期業績への影響はないとしている。

■トリケミカル <4369>  4,395円 (+90円、+2.1%)

トリケミカル研究所 <4369> [東証P]が4日ぶり反発。生成AIの市場拡大が続くなか、AI用半導体需要の増大で、半導体製造装置などの生産設備増強の動きが関連銘柄の株価を刺激しているが、半導体材料などを手掛ける化学メーカーにも追い風が吹いている。17日はレゾナック・ホールディングス <4004> [東証P]が業績予想の上方修正を受け大きく買われたが、これは生成AI向け半導体材料の好調などが寄与した。HBM(広帯域メモリー)向けなど先端半導体の製造に必要な高純度化学薬品を手掛ける同社も同様の追い風が見込まれ、25年1月期業績急回復への期待が改めて投資資金を誘導する形となった。

■東洋証券 <8614>  356円 (+7円、+2.0%)

東洋証券 <8614> [東証P]が反発。17日正午、24年3月期の連結決算の速報値を発表した。営業収益は前の期比44.1%増の120億2300万円、営業損益は11億5300万円の黒字(前の期は21億6700万円の赤字)、最終損益は13億500万円の黒字(同29億5500万円の赤字)となった。黒字転換して着地したことを好感した買いが入ったようだ。相場環境の好転により、日本株と米国株、投資信託の手数料が増加した。

■パルHD <2726>  1,895円 (+31円、+1.7%)

パルグループホールディングス <2726> [東証P]が3日ぶり反発。16日の取引終了後、ウェアーズ(東京都渋谷区)との間で、「wcloset」ブランドの店舗の一部やEC関連の事業資産を譲り受けることで、契約を締結すると発表した。前日に年初来安値を更新していたパルHD株を巡っては、値ごろ感が意識されるなか、事業資産取得による今後の収益面での好影響への期待もあって、押し目買いを誘う形となったようだ。

■不動テトラ <1813>  2,080円 (+22円、+1.1%)

不動テトラ <1813> [東証P]が反発。16日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、エフィッシモ・キャピタル・マネージメントの保有割合が16.93%から18.04%に上昇したことが判明しており、需給思惑的な買いが入ったようだ。なお、保有目的は純投資としている。

■トランスコス <9715>  3,180円 (+30円、+1.0%)

トランス・コスモス <9715> [東証P]が3日ぶり反発。17日午前11時ごろ、中国向け越境ECサービスで日本・中国のECサイトの在庫連動システムを自社開発し、リユースなどの一点ものや数量限定のプレミア商品の取り扱いを強化すると発表しており、好材料視された。その第1弾として、まんだらけ <2652> [東証S]への提供を開始し、まんだらけの天猫国際旗艦店を開店した。天猫国際におけるリユースホビーの越境ECは業界初の出店となり、トランスコスではシステム提供だけではなく、国際間でのEC事業業務ノウハウをもとに大手プラットフォームへの旗艦店出店・運用、受注管理、問い合わせ対応、国際物流までをワンストップで対応するとしている。

※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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