三谷産業:NEUTRAL継続【今村証券アナリストレポート】
●三谷産業<8285>[東証S]
レーティング: NEUTRAL(2025/12/23)→ NEUTRAL
◆商社・メーカー・コンサルタントの技術・ノウハウを有する複合企業
◆前期の売上高・各利益は過去最高
◆今期は中東情勢混乱により減益見通し

◆商社・メーカー・コンサルタントの技術・ノウハウを有する複合企業
首都圏、北陸、ベトナムを軸にした6セグメントで構成される。化学品などを調達販売する「商社」でありながら、機能性素材の製造・販売、副生品・廃棄物の有価買取などの「受委託型」ビジネスにも取り組む。自動車向けの樹脂成形品などの製造・販売(樹脂・エレクトロニクス事業)というメーカー機能も併せ持ち、住宅設備機器や空調設備工事、情報システムの事業では設計、開発機能を有する。異なる事業領域の各セグメントが連携した複合力で企業価値向上を目指す。
◆前期の売上高・各利益は過去最高
前期(2026年3月期)業績は大幅な増収増益となり、売上高、営業利益、経常利益、純利益のすべてが過去最高を更新した(資料1、出所:決算短信)。売上高と純利益は2期連続の過去最高だ。売上高営業利益率は2.9%(前の期比+0.9ポイント)と5期ぶりの水準まで回復し、高付加価値・高利益率重視の受注活動を進めた成果が出た。
セグメント別では、「樹脂・エレクトロニクス」、「化学品」、「情報システム」の増益幅が大きかった。「樹脂・エレクトロニクス」は車載向け樹脂成形品の需要回復、原価低減活動―、「化学品」は国内顧客稼働の増加や新規開拓による化成品販売の好調―、「情報システム」はNEXTGIGAスクール(教育現場におけるICT活用を推進する「GIGAスクール」の第2フェーズ)案件の特需、この特需を契機とした教育現場のDX(デジタルトランスフォーメーション。ITを活用したビジネスモデルの変革や、それに伴う業務、組織、企業文化などの変革)推進案件の獲得―などが増益に寄与した。

◆今期は中東情勢混乱により減益見通し
一方で今期(2027年3月期)会社予想は減収減益だ。中東情勢の混乱が足を引っ張る。混乱は上期には収束し、下期には通常の状態に戻ると想定し、「樹脂・エレクトロニクス」において原材料価格・物流費用の上昇―、「空調設備工事」において資材調達の一時的な混乱、一部案件での短期的な延伸、「化学品」において顧客稼働の減少―などを織り込んでいる。
この混乱がなければ微増益が見込めたとした。「化学品」や「空調設備工事」の好調が「情報システム」における前期に生じた特需の反動減をカバーするというイメージだった模様だ(資料2、出所:決算短信)。また前期まで7年連続で赤字だった「住宅設備機器」は赤字幅縮小を見込む。高級バスタブ、システムキッチン、システム収納などの受注活動のためのプロモーション活動を適正化し、人件費や広告宣伝費を抑える。
純利益については、ここ数年続けている政策保有株式の売却による特別利益の計上を織り込んでいないため、減益率が大きくなっている。ただ、株式売却を継続する方針であり、特別利益計上が続くとみられる。
これを踏まえ、今村証券による今期業績予想は、売上高1130億円(前期比▲3.9%)、営業利益30億円(同▲11.2%)、純利益32億円(同▲11.8%)とし、売上高、営業利益は会社予想通りながら、純利益は会社予想を上回るとみる。来期(2028年3月期)は中東情勢の影響がなくなる前提で、売上高1170億円(今期今村証券予想比+3.5%)、営業利益35億円(同+16.7%)、純利益35億円(同+9.4%)を予想する。株価は4月に808円まで上昇して1991年以来の高値(株式分割考慮後)を付け、現在は700円近辺で推移している。業績予想に基づくバリュエーションは妥当な水準と考え、投資判断は「NEUTRAL」を据え置く。

| 【レーティングの定義】 OUTPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超上回ると予想される。 NEUTRAL:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンの+10%と-10%の間に入ると予想される。 UNDERPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超下回ると予想される。 トータルリターン:株価変動率+配当利回り 目標株価は12カ月間の投資を想定しており、将来発行されるレポートで修正されることもあります。 |
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金融商品取引業者 北陸財務局長(金商) 第3号
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今村証券より提供されたレポートを掲載しています。
株探ニュース