サンウェルズ:NOT RATED継続【今村証券アナリストレポート】
●サンウェルズ<9229>[東証P]
レーティング: NOT RATED(2025/12/10)→ NOT RATED
◆パーキンソン病専門の有料老人ホーム「PDハウス」を運営
◆業績低迷を受けて構造改革を実施
◆継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象・状況が存在

(注)2023年4月1日付で株式1株につき3株の割合で株式分割を実施しており、23/3期~24/3期のEPS・1株配は23/3期期首に分割が行われたと仮定して算定。
24/3期の伸び率は会計方針の変更に伴い比較できず。
◆パーキンソン病専門の有料老人ホーム「PDハウス」運営が主軸
パーキンソン病専門の有料老人ホーム「PDハウス」(56施設・3,070床(2026年6月4日現在))を中心とした介護事業等を運営。「PDハウス」では、①パーキンソン病に特化したリハビリプログラム、②神経内科専門医師による訪問診療、③24時間の訪問看護・服薬管理―を特徴とした専門的なサービスを提供する。
◆業績低迷を受けて構造改革を実施
前期(2026年3月期)の営業赤字は12億円超、最終赤字は16億円を超えた(資料1、出所:有価証券報告書・決算短信・決算説明資料)。当初の会社予想は3億円強の営業赤字であり、①診療報酬の過大請求の判明を受けた全施設での訪問看護計画見直しにより医療単価が減少する、②施設開設(13施設)に伴う先行費用が嵩む(資料2、出所:決算説明資料)―ことは織り込んでいた。想定外だったのは、入居率の低迷だ(資料3、出所:有価証券報告書・決算説明資料)。診療報酬過大請求の報道後約半年間制限していた営業活動の再開を背景に、入居率は徐々に高まっていくと想定していた。しかし実際は集客に苦戦し、入居率は低い水準での横ばいにとどまった。最終損益は第4四半期に黒字転換したが、運転資金の確保を企図した代表取締役社長からの寄付金収入(10億円)を特別利益に計上したことが要因だ。
今期(2027年3月期)においては、診療報酬改定が重荷になる。医療保険売上の低下が見込まれることから、再度ビジネスモデルを見直す。具体的には、①収益モデルの転換(各施設の人員配置基準の再設計)、②コスト構造の抜本的見直し(施設・本社の販管費見直し)、③入居率向上施策の推進(今期以降の新規開設計画中止、既存施設の空床解消・収益安定化)―に注力する。4月には物価高を踏まえて食費を値上げし、賃料の見直しも検討する。新規開設のために取得済みだった1物件は売却予定だ。既存施設の入居率向上に向けては、各エリアに営業専任担当者を配置し、医療機関との情報連携を強化する。会社は今期第3四半期に四半期ベースでの営業黒字転換、通期でも営業黒字を見込む。ただし、入居率の改善が遅れれば達成は難しい。また最終損益は3期連続での赤字見通しだ。
なお、診療報酬過大請求以外にも不正行為が発覚した責任を取り、社長交代が内定している。


◆継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象・状況が存在
投資判断は停止している。収益性の大幅な低下に加えて、借入金に付されている財務制限条項に抵触し、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象・状況が存在しているためだ。構造改革(前述)、資金繰り懸念の解消(①借入金の元本返済猶予、②債権流動化契約締結、③代表取締役社長からの寄付受け入れ)を実施しているとはいえ、業績や財政状態の改善状況、今後見込まれる行政処分の内容によっては悪影響を及ぼしかねない。
上場廃止リスクにも触れておきたい。3月、東証プライム市場の上場維持基準(流通株式時価総額100億円以上)抵触を回避すべく、同スタンダード市場への市場区分変更の予備申請をした。市場区分変更審査では、コーポレート・ガバナンス及び内部管理体制の不備の改善状況を含む審査が行われる。来年3月26日までに基準に適合すると判断されず、市場区分変更ができなかった場合、上場廃止となる可能性がある。
| 【レーティングの定義】 OUTPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超上回ると予想される。 NEUTRAL:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンの+10%と-10%の間に入ると予想される。 UNDERPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超下回ると予想される。 トータルリターン:株価変動率+配当利回り 目標株価は12カ月間の投資を想定しており、将来発行されるレポートで修正されることもあります。 |
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今村証券より提供されたレポートを掲載しています。
株探ニュース