話題株ピックアップ【夕刊】(2):信越化、川重、ミクシィ

注目
2017年12月28日 15時17分

■信越化学工業 <4063>  11,595円  +65 円 (+0.6%)  本日終値

信越化学工業<4063>が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が27日付で投資判断「オーバーウエート」を継続し、目標株価を1万900円から1万2800円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、シリコンウエハーは需給ひっ迫により値戻しが進みつつあり、半導体シリコン部門は利益成長ステージに入ったと指摘。半導体用シリコンウエハーの価格上昇などを背景に、18年3月期に続いて19年3月期も2ケタ増益を予想しており、18年3月期の営業利益予想を2950億円から3166億円へ、19年3月期を同3210億円から3720億円へ上方修正している。

■川崎重工業 <7012>  3,960円  +20 円 (+0.5%)  本日終値

川崎重工業 <7012> が大幅続伸。25日、ノルウェー向けオフショア船契約を解除すると発表したことが引き続き評価されたようだ。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は27日付で同社の投資判断「オーバーウエート(強気)」を継続し、目標株価を4800円→5000円に引き上げている。リポートでは、当面の最大リスクであったオフショア船契約の解除を受け、18年3月期以降の当該船に関する追加費用発生リスクが解消したことを評価。株価は来期以降の業績本格回復を織り込む局面とみて、オーバーウエートを強調している。

■日本郵船 <9101>  2,757円  +14 円 (+0.5%)  本日終値

日本郵船 <9101> が続伸。27日、関東財務局に提出された大量保有報告書で旧村上ファンドの関係者が運営する投資ファンド、オフィスサポートとレノの同社株保有率が5.12%→5.64%に増加したことが判明しており、これが買い材料視された。オフィスサポートとレノは「投資先にモノ言う投資家」と知られている。同社株の保有目的についても「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこと」と記載されていることから、株主発言による株主還元強化などへの思惑買いが向かった。

■ケーヨー <8168>  675円  -50 円 (-6.9%)  本日終値  東証1部 下落率2位

ケーヨー<8168>は大幅反落。27日の取引終了後に発表した第3四半期累計(3~11月)単独決算は、売上高1018億6800万円(前年同期比9.3%減)、営業利益13億2200万円(同14.1%増)、最終利益9億7800万円(同6.3%減)と2ケタ営業増益となったが、9~11月では営業損益は2億円強の赤字に転落しており、足もとの業績悪化を嫌気した売りが出た。10月に2度にわたって週末に台風が上陸した影響もあり、既存店売上高が前年同期比10.8%減となったことに加えて、同業他社や他業態との競争激化が響いた。折込チラシを中心とした広告宣伝費の見直しを行い、販売促進費の効率化を図っているが、売上高の減少をカバーできなった。なお、18年2月期通期業績予想は、売上高1370億円(前期比6.7%減)、営業利益18億5000万円(同38.7%増)、最終利益14億円(同15.1%増)をの従来見通しを据え置いている。

■DCMホールディングス <3050>  1,045円  -72 円 (-6.5%)  本日終値  東証1部 下落率3位

27日に決算を発表。「9-11月期(3Q)経常は18%減益」が嫌気された。DCMホールディングス <3050> が12月27日大引け後(15:30)に決算を発表。18年2月期第3四半期累計(3-11月)の連結経常利益は前年同期比0.9%増の167億円となり、通期計画の198億円に対する進捗率は84.8%に達したものの、5年平均の87.5%を下回った。

⇒⇒DCMホールディングスの詳しい業績推移表を見る

■ミクシィ <2121>  5,100円  -240 円 (-4.5%)  本日終値

ミクシィ<2121>が冴えない。27日の取引終了後、18年3月期の連結業績予想について、純利益を480億円から402億円(前期比32.9%減)へ下方修正したことが嫌気された。連結子会社フンザが運営するチケットキャンプの業務を完全に停止し、サービス提供を終了することを決定したのに伴い、第3四半期にのれん償却費75億9700万円と、固定資産の減損損失1億3100万円を特別損失として計上することが要因としている。なお、売上高は2000億円(同3.5%減)、営業利益は700億円(同21.4%減)の従来見通しを据え置いている。

■日本板硝子 <5202>  996円  -36 円 (-3.5%)  本日終値

日本板硝子<5202>は反落。同社は27日取引終了後、18年3月期通期の連結業績予想の修正を発表した。最終利益を80億円から10億円(前期比82.2%減)へ修正した。売上高は6000億円(同3.3%増)、営業利益は360億円(同20.6%増)で据え置いた。これは、米税制改革の成立により、繰延税金資産を新税率で再評価したことに伴い、同資産を約100億円取り崩し、法人所得税に計上するため。

■SRAホールディングス <3817>  4,055円  -75 円 (-1.8%)  本日終値

SRAホールディングス<3817>が軟調。27日の取引終了後、18年3月期の連結業績予想について、売上高は405億円(同3.5%増)、営業利益は41億5500万円(同0.6%減)の従来予想を据え置いた一方、最終利益を26億1100万円から17億7900万円(前期比32.8%減)へ下方修正したことが嫌気された。子会社SRAとハピネット<7552>の訴訟について控訴審判決が言い渡されたことを受けて、SRAがハピネットに約8億円および遅延損害金として4億円弱を支払ったことに伴い、特別損失を計上することが要因としている。なお、同訴訟に関しては、最高裁判所に上告受理の申し立てを行っている。

■三菱製鋼 <5632>  2,790円  -4 円 (-0.1%)  本日終値

三菱製鋼<5632>に強気評価が出ている。岩井コスモ証券は27日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価は3400円から3500円に引き上げた。同社は特殊鋼鋼材の製造・販売を手掛ける。建設機械向け特殊鋼材の回復が進み、今期は3期ぶりに営業増益に転じる見通し。来期は特殊鋼鋼材事業でのマージンの改善や、ばね事業の拡大で大幅な増益を予想。今期連結営業利益は前期比4%増の40億円に対し19年3月期は今期推定比40%増の56億円を見込んでいる。

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