話題株ピックアップ【夕刊】(2):日東電、三菱商、住友鉱
■日東電工 <6988> 10,415円 +405 円 (+4.1%) 本日終値
日東電工<6988>が急伸。全体相場が上昇するなか、ハイテク株を見直す動きに乗っている。岩井コスモ証券は29日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を1万2000円から1万4000円に引き上げた。有機ELパネル関連向けの伸びを評価。18年3月期の連結営業利益は会社予想の1350億円に対し1400億円(前期比51%増)と最高益を見込んでいる。
■三菱商事 <8058> 3,238円 +125 円 (+4.0%) 本日終値
大手商社株が高い。三菱商事<8058>や三井物産<8031>、住友商事<8053>などがそろって昨年来高値に買われた。3日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)価格が、イラン反政府デモの長期化懸念などを受け一時2年7カ月ぶりの高値圏に上昇。また、原油や穀物など国際商品の総合的な値動きを示すCRB指数は195.35と16年6月以来、1年半ぶりの高値水準にある。これを受け、資源関連株として大手商社株を見直す動きが強まっている。
■ニチコン <6996> 1,534円 +59 円 (+4.0%) 本日終値
ニチコン<6996>をEV(電気自動車)およびロボット関連としてマークしたい。同社は17~19日かけて東京ビッグサイトで開催される「第9回 EV・HEV 駆動システム技術展」に、EV・PHV用急速充電器や車載キーデバイスなどを出展する予定。また、同期間に開かれる「第2回 ロボデックス ロボット開発・活用展」には、日本リニアックス(大阪市)の力覚センサーやロボット向けの産業機器用標準電源などを紹介するとしており、改めて関心を集める可能性がある。足もとでは、自動車市場向け製品やインバーター・産機向け製品が好調で、昨年11月2日には18年3月期通期の連結経常利益予想を54億円から61億円(前期比28.4%増)に上方修正している。株価は昨年12月7日に直近安値1396円をつけたあと下値を切り上げる展開で、昨年末には5日・25日移動平均線のゴールデンクロスが実現。まずは昨年来高値1635円を目指すことになりそうだ。(参)
■住友商事 <8053> 1,988.5円 +73.5 円 (+3.8%) 本日終値
住友商事<8053>は大幅反発し昨年来高値を更新。この日、仏ミシュラン社と米国、メキシコ、カナダ(以下「北米地域」)における交換用タイヤの卸売および小売事業で戦略的パートナーシップを組むことで合意したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。米州住友商事の子会社でタイヤ卸売および小売事業を行うTBCコーポレーションに、北米ミシュランの子会社でタイヤ卸売事業を行うタイヤ・センター社を統合したうえで、北米ミシュランと米州住友商事がTBCの株式を50%ずつ持ち合い、TBCを共同運営するという。これにより、TBCの卸売事業は米国第2位の事業規模となるほか、小売事業で成長分野として位置づけているオンライン販売や法人車両メンテナンスサービスでも、TBCの持つ物流や小売拠点ネットワークに、ミシュランのブランドバリューや経験やノウハウを掛け合わせ、事業拡大が可能になるとしている。
■住友金属鉱山 <5713> 5,356円 +178 円 (+3.4%) 本日終値
住友金属鉱山<5713>が4日続伸で新高値。足もとで銅価格が上昇基調にあるほか、電気自動車(EV)向けリチウムイオン電池材料を手掛けていることも材料視されている。また、ニューヨーク市場で金先物価格は3日まで9日続伸。同社は世界最高水準の品位を誇る菱刈鉱山(鹿児島県)を擁していることも注目されている。
■国際石油開発帝石 <1605> 1,457.5円 +48.5 円 (+3.4%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>、日本海洋掘削<1606>、石油資源開発<1662>など資源関連株が上昇。三菱商事<8058>、三井物産<8031>など総合商社株も高い。昨年12月下旬以降、原油先物価格の上昇が目立っており、前日のWTI原油先物価格は終値ベースで1ドル26セント高の1バレル=61ドル63セントと大幅続伸、約2年7カ月ぶりの高値水準に浮上しており、これを受けてエクソンモービルやシェブロンなどのエネルギー関連株が買われた。東京市場でも原油高に伴う事業採算の改善期待が、資源開発を手掛ける企業や商社セクターの株価を押し上げる格好となっている。
■野村ホールディングス <8604> 686.1円 +21 円 (+3.2%) 本日終値
野村ホールディングス<8604>、大和証券グループ本社<8601>がいずれも続伸したほか、光世証券<8617>、いちよし証券<8624>、松井証券<8628>など証券株が軒並み高。東京株式市場は大発会から一気にリスクオンの流れが加速、日経平均株価は500円を超える上昇をみせ、一気に2万3300円近辺まで値を飛ばした。市場環境の急改善に伴い、証券会社は売買手数料の増加や投信など運用成績の向上など収益面での追い風が強く意識されている。
■SOMPO <8630> 4,492円 +128 円 (+2.9%) 本日終値
SOMPOホールディングス<8630>が続伸。同社はきょう、子会社のSOMPOインターナショナルが米レクソン・シュアティ・グループ傘下の保証保険会社を買収すると発表した。買収先は、事業者の免許取得の際の法令順守を保証する「免許保証」や、建設業者が民間事業や公共事業を請け負う際に必要となる「契約保証」「履行保証」などの引き受けで高度なノウハウや強固なネットワークを保有。SOMPOホールディングスはこの買収を通じて、ネットワークやノウハウの獲得に加え、収益やリスクの分散を図るとともに、米保険市場での存在感の向上を目指すとしている。なお、買収資金はSOMPOインターナショナルの手元資金で充当する予定で、関係当局などの認可・承認を前提に、3月頃に買収手続きを完了するとしている。
株探ニュース