有賀泰夫の有望株リサーチ

市況
2018年1月18日 13時30分

●今村証券 <7175> [JQ]など証券株

―第3四半期決算の業績急変化に注目!―

東京株式市場は26年ぶりの高値水準にあります。投資歴30年以上のベテランは別として、この30年間相場に関わってきた多くの人にとってはまさに初体験でしょう。しかし、実は相場が上がる条件はかなり揃っています。

つまり、持ち合いの解消が終わって、この30年間の最大の需給悪要因がなくなっています。その受け皿となったのは外国人投資家ですが、彼らは業績にはシビアです。つまり、価値のない株を高く買うことはありません。つまり、それぞれの銘柄の株価が、今、もしくは将来の業績に対してバカ高いものは、かつてのように多くはありません。

しかも、この5年ほどの上昇相場で、個人はかなり利食っていますが、過去の経験から買い場を探っているうちにかなりは買い損ねています。今、証券会社には個人の利食い資金がたまっています。

さらには、ここ数年でNISAによって多くの株が保有されています。NISAには初めて株を買った資金も入っています。彼らは株を危ないと思っていましたが、実は大多数の人が儲かっています。しかも、NISAの性格上、あまり利食ってはいないでしょう。今後、こんなに儲かるならもっと投入しようとなります。

これらの内部要因を考えると、今の日本の株式市場の需給要因は、この30年間で最もよくなっています。それゆえ、循環物色で、出遅れ株が次々と買われることになっています。さて、そんな中で、30年間見捨てられていたのが証券株です。消えてしまった会社もありますが、生き残った会社はさまざまな知恵を働かせて、利益を稼いでいます。

一例は、当コラムで10月30日に紹介した今村証券 <7175> [JQ]です。

証券会社は、過去のように株式委託手数料だけという会社はむしろ少数でバリエーションが豊かになっています。つまり、銘柄によって株式市場活況の影響は異なりますが、多くの証券株で今月末から出てくるその第3四半期決算での業績急変化に株価が反応する可能性が高まっています。

(1月15日 記)

有賀泰夫(ありがやすお)

H&Lリサーチ代表。新日本証券(現みずほ証券)に入社後、アナリストとしてクレディ・リヨネ証券に転職。現三菱UFJモルガンスタンレー証券を経て、09年4月に独立して、H&Lリサーチを設立。ファンド向けアドバイスなどを行う。日本証券アナリスト協会検定会員。

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