話題株ピックアップ【夕刊】(1):ナノキャリア、東エレク、任天堂
■ヨコオ <6800> 2,087円 +400 円 (+23.7%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
ヨコオ<6800>が急反騰。SMBC日興証券が17日付で新規に投資評価「1」、目標株価3000円でカバレッジを開始しており、これを好材料視した買いが入ったようだ。同証券では、同社を5G(第5世代移動通信システム)期待の高まりに伴って注目度が増す「5G関連銘柄」であると評価。5Gによってもたらされる変化のなかでも、特に、コネクティッドカー/自動運転の実現や、高周波数帯域の利用、などは同社にとって大きなビジネス機会になると指摘している。また、中長期では、22年3月期に売上高606億円、営業利益51億円(5年平均成長率で15.2%増)と株式市場が期待する業績成長よりも高い成長性を示すと予想。トップラインの成長に加えて、根本的に収益性が改善していく局面にあることを認識すべきとしており、18年3月期営業利益29億5000万円(会社予想28億5000万円)、19年3月期同34億円、20年3月期同38億円を予想している。
■ナノキャリア <4571> 954円 +150 円 (+18.7%) ストップ高 本日終値
ナノキャリア<4571>が急反発。17日の取引終了後、耳鼻咽喉科領域に特化したスペシャリティファーマとして、抗菌剤、抗アレルギー剤、めまい治療剤などを中心に基礎的医薬品を製造販売するセオリアファーマ(東京都中央区)と、業務提携に向けた検討を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。ナノキャリアでは、がん領域における開発を推進する医薬品候補の上市後の販売体制の構築に向け、資本・事業提携などを検討してきたが、セオリアは既に医薬品の販売網を持っていることや、耳鼻咽喉科領域に加えて、その重点領域を頭頸部領域に拡大し新薬開発を行っており、それぞれの経営資源や両社の強みを融合することで、相互補完効果が期待できると判断したという。今後は、将来的な資本提携なども視野に入れ、医薬品の販売、研究開発などにおける協働の可能性について半年内をメドに提携内容を具体化し、業務提携契約を締結することを目指すとしている。
■サンバイオ <4592> 3,950円 +165 円 (+4.4%) 本日終値
サンバイオ<4592>が大幅続伸。ここバイオ関連株が総じて上値指向にあるが、そのなか再生細胞薬の開発を手掛け、慢性脳梗塞や外傷性脳損傷を対象とした治療薬開発など脳神経系疾患に強みを持つ同社株はマーケットの注目度が高い。脳梗塞などによる身体の麻痺を治療する他家由来の再生細胞薬「SB623」は、脳内の神経組織に投与して自然な再生機能を誘発し、その結果運動機能を回復させる効用が期待されている。人間が本来有する潜在的な回復機能に働きかけるもので、免疫抑制剤も必要としない点も評価されている。研究開発部門に米製薬会で実績を有する人材を確保して日米で鋭意開発中、その進捗動向に市場の熱い視線が注がれている。直近では、SB623の慢性脳梗塞を対象としたフェーズ2b臨床試験に対し、カリフォルニア州再生医療機構から総額2000万ドルの補助金を獲得し、株価の押し上げ材料となった経緯がある。
■京阪神ビルディング <8818> 921円 +38 円 (+4.3%) 本日終値
京阪神ビルディング <8818> が大幅反発。ストラテジックキャピタルが17日付で財務省に大量保有報告書(5%ルール報告書)を提出。報告書によると、ストラテジックキャピタルの同社株保有比率は5.04%となり、新たに5%を超えたことが判明した。これが手がかり材料となっている。ストラテジックキャピタルは“物言う株主”として知られている国内投資ファンド。今回の保有目的は「純投資及び状況に応じて重要提案行為等を行うこと」と記載されていることから、株主発言による株主還元強化などへの思惑買いが向かったようだ。
■東京エレクトロン <8035> 22,850円 +615 円 (+2.8%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、SCREENホールディングス<7735>、アドバンテスト<6857>、SUMCO<3436>、信越化学工業<4063>など半導体関連株が軒並み高に買われた。オランダの半導体ステッパー最大手のASMLが前日発表した17年12月期決算が大幅増収増益となったことを受け、米国株市場ではインテルやアプライド・マテリアルズ、エヌビディアなどの半導体関連株が買われ、半導体銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3%近い上昇で新高値をつけた。世界的な半導体市場拡大が意識されるなか、この物色の流れが東京市場にも波及した。
■ラクス <3923> 3,195円 +85 円 (+2.7%) 本日終値
ラクス<3923>が3日ぶりに反発。17日の取引終了後に発表した12月度の月次売上高(単体)が、前年同月比33.1%増の5億5500万円となったことが好感された。IT人材事業で顧客ニーズに対応したエンジニアの増員を図ったことが寄与した。なかで成長牽引役の「楽楽精算」は、12月に「クラウドの活用による経理部門の働き方改革」にフォーカスした「RAKUS Cloud Forum」を開催したことや、昨年8月に実施したテレビCMの効果が継続し、前年同月比63.9%増と高成長が続いた。
■任天堂 <7974> 46,360円 +1,070 円 (+2.4%) 本日終値
任天堂<7974>は5日続伸。この日朝方、段ボールの工作キットを組み立てて遊ぶ新商品「Nintendo Labo(ニンテンドーラボ)」を4月20日に発売すると発表しており、新商品への期待感から買いが入った。「ニンテンドーラボ」は、段ボール製の工作キットを組み立て、「ピアノ」や「つりざお」「バイク」「ロボット」など「Toy-Con(トイコン)」と呼ばれるコントローラーを自分の手でつくるところからスタート。これに「ニンテンドースイッチ」を組み合わせることで、新しい遊びを提供するとしている。
■ライク <2462> 2,172円 +29 円 (+1.4%) 本日終値
ライク<2462>が反発。岩井コスモ証券は17日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を2550円から2600円に引き上げた。人材育成を強みとした人材派遣を主力に、子会社を通じた児童保育や介護事業を展開。人材・保育・介護という、国策に沿う3本柱での成長力を評価している。総合人材サービスを主力に業績は好調。18年5月期は連結営業利益が会社計画17億8000万円に対し21億円(前期比38%増)への増額修正を予想。今期配当も会社予想20円に対し26円を見込んでいる。
■東海カーボン <5301> 1,620円 -86 円 (-5.0%) 本日終値 東証1部 下落率9位
東海カーボン<5301>が急落。大和証券は17日、同社株のレーティングを「2(アウトパフォーム)」から「3(中立)」に引き下げた。目標株価は1680円(従来1360円)とした。「黒鉛電極事業の改善は株価に織り込まれた」と指摘。黒鉛電極は、中国での需要拡大やリチウムイオン電池の負極材向けの伸びなどで需給は逼迫したが、同証券では4~6月期以降に価格下落リスクが高まると指摘。米国や中国での供給増などを価格下落要因に挙げている。業績は、18年12月期は最高益が見込まれるが、19年12月期は減益を予想している。
株探ニュース