来週の株式相場見通し=日銀会合などにらみ神経質な展開、高値警戒で買い手控え
来週(22~26日)の東京株式市場は、前半の日銀金融政策決定会合に加え、後半からは17年10~12月期の決算発表が本格化するなど不透明要素が多く、高値警戒感も継続し買い手控え姿勢が強いことから、売り買いが目まぐるしく交錯する神経質な展開となりそうだ。日経平均株価の想定レンジは2万3500~2万4200円とする。
市場関係者からは「来週のポイントは、日銀金融政策決定会合後の会見で、黒田総裁が現状の緩和的な金融政策を維持する明確な意思をどの程度示せるかどうかだ。市場参加者が少しでも“緩和縮小”のニュアンスを感じ取るようだと、動揺が広がる可能性もある」との見方が出ていた。
さらに、来週後半からは、17年10~12月期決算の発表が本格化するが、年初から全体相場が堅調推移で高値警戒感が強まっているだけに、市場予想に比べて未達と受け止められた銘柄は売りの洗礼を受ける可能性もある。
また、主力輸出企業の想定為替レートに接近してきた円相場が、これ以上対ドルなどで上昇するようなことになれば、これも売り材料となる。東京株式市場以上に急ピッチな上昇相場となっている米株式市場への警戒感も必要だ。
日程面では、日銀金融政策決定会合(22~23日)、通常国会召集、12月の首都圏マンション発売、12月のコンビニエンスストア売上高(22日)、黒田日銀総裁会見、日銀展望レポート、11月の全産業活動指数、12月の全国百貨店売上高(23日)、12月の貿易統計(24日)、12月の消費者物価指数、12月の企業向けサービス価格指数(26日)に注目。
海外では、米12月のシカゴ連銀全米活動指数(22日)、米12月の中古住宅販売件数(24日)、米12月のCB景気先行総合指数、米12月の新築住宅販売件数、ECB定例理事会(ドラギ総裁会見)、独1月のIfo景況感指数(25日)、米10~12月期のGDP、英10~12月期のGDP、米12月の耐久財受注(26日)が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)