利益成長【青天井】銘柄リスト〔9-11月期〕 20社選出 <成長株特集>

特集
2018年1月18日 19時45分

2月期決算企業を中心とする17年9-11月期(3ヵ月決算)の決算発表が出そろった。本特集では、9-11月期に過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益成長“青天井”状況になっている銘柄にスポットライトを当ててみた(1月18日現在)。

下表では、本決算月にかかわらず、17年9-11月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益を上回る見通しを示している20社を選び出し、9-11月期実績の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。

上振れ率トップのフィル・カンパニー <3267> [東証M]は、コインパーキング上部の空きスペースを活用した「空中店舗」の企画・設計・建築を手掛ける。17年9-11月期(第4四半期)は駐車場オーナーへの引き渡し件数が伸び、経常利益は過去最高益を5.6倍上回る2.3億円に拡大した。あわせて発表した18年11月期の同利益は前期比64.5%増の5億円と4期連続で最高益を更新する見通しだ。同社は昨年11月に日本郵政 <6178> やいちご <2337> と資本業務提携したが、今期業績予想に連携による効果を織り込んでいない。日本郵政が保有する土地の活用など、連携効果が発現する今期下期以降の成長加速も期待される。

2位の北の達人コーポレーション <2930> は主力のオリゴ糖「カイテキオリゴ」をはじめ、便秘やアトピーなど体の悩みに特化した健康食品や化粧品のインターネット販売を展開している。9-11月期(第3四半期)は集客体制の強化や積極的な広告宣伝が奏功し、売上高、経常利益ともに過去最高を大きく上回って着地。広告の自社運用化の促進で広告宣伝費が想定を大幅に下回ることを踏まえ、通期の経常利益予想を2.6倍増益に大幅上方修正し、配当も2.5円増額した。好決算が評価され株価は連日急騰し、17日に上場来高値2450円をつけた。株価は16年末の125円(株式分割考慮)からわずか1年で「20倍(ダブルテンバガー)」を達成した。

3位のベクトル <6058> はキャスティングやデジタル領域の強化で主力のPR事業の収益が拡大したうえ、子会社PR TIMES <3922> [東証M]が手掛けるニュースリリース配信事業、動画を活用したビデオリリース配信事業も伸び、2四半期連続で過去最高益を更新した。6位のエスプール <2471> [JQ]は人材需給が逼迫するなか、コールセーター業務を中心に主力の人材派遣事業の好調が続いた。また、障害者の雇用を希望する企業に対して農園を貸し出す「障がい者雇用支援サービス」で管理料収入が伸びたことも収益を押し上げた。同じく人材サービス関連のディップ <2379> は9位にリストアップされた。ディップは積極的な広告宣伝投資などが奏功し、求人情報サイトの広告出稿件数が増えた。

10位のダイト <4577> は政府による後発医薬品の使用促進策を追い風に、自社開発の後発医薬品の販売が増加したほか、新薬や新規長期収載品目の製造受託なども伸びた。続く11位のマルマエ <6264> [東証2]は半導体需要が拡大するなか、主力とする半導体製造装置向け精密部品などの受注が大きく伸び、4四半期連続で過去最高益を更新した。また、12位のファーストリテイリング <9983> は国内ユニクロでは強みとする秋冬商品が好調だったうえ、海外ユニクロもアジアを中心とした積極出店で収益が拡大し、12四半期ぶりの最高益更新を果たした。そのほか、19位のサイバーステップ <3810> [東証2]はテレビCM効果でオンラインクレーンゲーム「トレバ」の課金収入が拡大した。18年5月期は12年ぶりの最高益と大復活を狙う。

   ┌─ 四半期 経常利益 ─┐  ┌── 通期 経常利益 ──┐

コード 銘柄名    上振れ率 9-11月期 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高

<3267> フィルC      460   235    42   64.5   500   304

<2930> 北の達人      118   493   226    163   1417   538

<6058> ベクトル     64.9   1222   741   36.9   3000   2192

<2722> アイケイ     48.3   313   211   82.3   1010   554

<6044> 三機サービス   43.3   354   247   16.9   623   533

<2471> エスプール    22.5   294   240   16.7   802   687

<9414> BS11     20.7   746   618    0.2   2235   2231

<7818> トランザク    20.4   507   421   15.3   1616   1402

<2379> ディップ     19.6   3094   2588   14.9  10501   9141

<4577> ダイト      19.3   1331   1116    7.0   4150   3878

<6264> マルマエ     17.9   316   268   33.0   980   737

<9983> ファストリ    10.4  117832  106745    3.4  200000  193398

<7453> 良品計画     10.0  12894  11718   10.9  42800  38582

<6047> Gunosy    9.5   509   465   45.5   2206   1516

<4187> 大有機       4.9   895   853    4.0   3497   3364

<3415> T-BASE    3.7   507   489   38.8   1757   1266

<7811> 中本パックス    3.4   457   442    6.0   1450   1368

<3543> コメダ       1.0   1789   1771    6.8   7119   6668

<3810> サイステップ    0.7   294   292   17.2   450   384

<3353> メディ一光     0.2   406   405    2.9   1500   1458

※ 2017年1月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.