話題株ピックアップ【夕刊】(2):コスモスイニ、石油資源、竹内製作所
■コスモスイニシア <8844> 973円 +35 円 (+3.7%) 本日終値
コスモスイニシア<8844>が大幅高で一時4ケタ大台回復を果たした。4ケタ大台乗せは13年5月以来約4年8カ月ぶり。インバウンド関連需要の後押しでホテル開発が相次ぐなか、関連銘柄に幅広く買いが向かっているが、そのなかで同社株は先駆して株価の居どころを大きく変えている。東京、大阪、京都などに訪日客専用ホテル、アパートメントホテル、ビジネスホテルを次々と開業予定にあることで、中期的な業容拡大期待が膨らんでいる。脱デフレのシンボルストックとして注目が集まっているが、時価は依然としてPER10倍前後と割安感があることも投資資金による物色の人気の拠り所となっている。
■石油資源開発 <1662> 3,300円 +100 円 (+3.1%) 本日終値
石油資源開発<1662>など資源開発関連の一角が買い優勢のほか、昭和シェル石油<5002>、JXTGホールディングス<5020>、出光興産<5019>など石油元売り企業が高い。ここ原油市況が上昇基調を強めており、前週末のWTI原油先物価格は前日比63セント高の1バレル66ドル14セントまで上昇、終値での66ドル台乗せは約3年2カ月ぶりとなる。これを背景に前週末の米国株式市場では、シェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が上昇した。東京市場でもこの流れをうけて原油関連に位置づけられる銘柄に物色の矛先が向いている。
■竹内製作所 <6432> 2,829円 +37 円 (+1.3%) 本日終値
竹内製作所<6432>が4日ぶりに反発。前週末26日の取引終了後、従来32円を予定していた18年2月期の期末一括配当を4円増額して36円にすると発表したことが好感された。なお、前期実績の26円に対しては10円の増配になる予定だ。
■東京エレクトロン <8035> 22,110円 +285 円 (+1.3%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、SUMCO<3436>、信越化学工業<4063>、ディスコ<6146>、東京応化工業<4186>など半導体関連株が軒並み高に買われた。ここ半導体セクターは上値の重い動きを見せていたが、満を持して切り返してきた。前週末の米国株市場で四半期の好決算を背景にインテルが10%を超える上昇をみせ、エヌビディアやザイリンクス、アプライドマテリアルズなど他の半導体関連株も総じて買われた。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も大幅反発している。東京市場でも足もとの為替の円高基調は逆風材料ながら、好調な半導体市場を背景に見直し買いの動きが強まっている。
■オリエンタルランド <4661> 11,120円 +95 円 (+0.9%) 本日終値
オリエンタルランド<4661>が続伸し昨年来高値を更新した。28日付の日本経済新聞で「2017年4~12月期の連結営業利益は、前年同期比4%増の960億円前後になったようだ」と報じられており、通期は営業利益で1001億7000万円(前期比11.3%減)と2ケタ減益を見込んでいるだけに、足もとは好調と見た買いが入ったようだ。記事によると、夏場やクリスマスシーズンに実施した季節のイベントなどが人気となり、集客が堅調に推移したという。これに対して会社側では、「当社として発表したものではない」とのコメントを発表している。
■シャープ <6753> 4,015円 +30 円 (+0.8%) 本日終値
シャープ<6753>が反発。同社は昨年12月7日に東証2部から東証1部へ復帰しており、TOPIX組み入れによるリバランスの買い需要はあすの引けにかけ発生する見込み。この日は、TOPIX組み入れに向けた思惑も出ている様子だ。また、同社は31日に決算発表を予定している。
■第一生命HD <8750> 2,366.5円 +17.5 円 (+0.7%) 本日終値
第一生命ホールディングス<8750>、T&Dホールディングス<8795>など生保株が上昇。米長期金利の上昇基調が続いており、前週末時点で米10年債利回りは2.66%台まで上昇、これは約3年10カ月ぶりの水準となる。また、米30年債利回りも年初から大きく水準を切り上げており、長期運用する大手生保にとって米国事業での利ザヤ拡大期待が株高を後押ししている。国内では26日のダボス会議で黒田日銀総裁が現行の金融緩和政策を肯定する発言をする一方で日本が物価目標に近づきつつあるとの認識を示したことが、これまでの政策の出口戦略を意識させ、大手金融株にはポジティブに働いている。
株探ニュース