【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 勝機は好業績・株価下落のギャップに育つ!

市況
2018年2月4日 9時30分

「勝機は好業績・株価下落のギャップに育つ!」

●日本株変調の主因は記録的現象にあり

東京市場の風向きが変わった背景にあるのは何か。アップルのiPhoneXの販売不振、米国の財務長官の「ドル安は米国の利益になる」や、黒田日銀総による「日本経済は順調に回復中であり物価目標の達成も可能」の発言、さらには米国の長期債利回り上昇などがその背景として考えられる。

しかし、それらがあったとしても、資金潤沢な投資家がいて株を買い続けてくれるなら、株価は下がらない。

そんなことがあるのか。あるのだ。それが米国市場である。前述したようなネガティブ材料は全部ではないものの、米国市場の足を引っ張ってもおかしくない。しかし、同市場ではNYダウNASDAQともに高値を維持し続けている。

日米のこの違い、その理由はどこにあるのか。

それは日経平均株価が1月18日、同23日に2万4000円の大台を突破し、26年前の水準を回復したこと。ここにあると見てよい。

外国人投資家の多くは長期視点の投資をしている。そんな彼らから見ると、日経平均の26年前への水準回帰は、驚くべきことになる。記録的な現象。こう表現してよいだろう。

こんなところまで上がったのを確認した場合、トレーダーはどうするか。私なら利食いを優先する。記録的な水準まできたとなると、当面はさらなる高値に向かうよりも、しばらく休むか、トレンドが下向きに転じてしまうかもしれない。こう考えるからだ。

それが実際の外国人投資家の売買にも現れている。彼らは日経平均が2万4000円台に乗ったところから売り越しに転じていて、この原稿を書いている時点ではまだそれが止まっていない。

●外国人買い転換を見据えて押し目買い

となると、今後、彼らはどうするか。

私の勝手な推測ながら、日経平均がすでに高値から1000円近く下げ、下値支持線も目前となったことから、次第に買い越しに転じる……こう見る。

では、下値のメドはどこか。まずは1月31日の安値2万3092円、次が2万3000円、そして昨年12月29日の安値2万2753円になる。

ここは以上の数字を念頭に置いて、収益好調ながら市場全体の急落に巻き込まれて下げた銘柄を中心に拾っておきたい。

まずは東海カーボン <5301> だ。得意とするカーボンブラックで首位であり、タイヤ用需要の好調が続いているだけに、株価はいまは軟調ながら、今後見直されるだろう。

平面研削盤で首位、精密歯車にも強く、収益増が続いている岡本工作機械製作所 <6125> [東証2]も調整中の現在水準は魅力的だ。

医療機関の業務請け負いや人材派遣で伸びているソラスト <6197> も、人手不足を背景に収益を伸ばし続けており、株価は先高が見込める。

自販機で有名だが、いまはパワー半導体の需要が絶好調な富士電機 <6504> もようやく一服した。値動きが重い銘柄ながら、時間をかけての投資には向いている。

プリンスホテルの集客力が強く、横浜アリーナの子会社化で収益磐石となっている西武ホールディングス <9024> も小反落中であり、現在水準は見逃せない。

最後に高値圏銘柄を。東証マザーズのラクス <3923> [東証M]だ。クラウドIT関連の人材派遣に強く、ともに収益好調だが、なんといってもこの会社の社名が素晴らしい。「ラクス」は私には「楽す」と読める。一度耳目に触れたvvら忘れられないのは大事なこと。株価もさらなる上昇が見込める。

2018年2月2日 記

株探ニュース

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