話題株ピックアップ【夕刊】(2):DACHD、グリー、ソニー
■DACHD <6534> 2,424円 +90 円 (+3.9%) 本日終値
インターネット広告代理業を主力とするD.A.コンソーシアムホールディングス <6534> [東証2] が大幅続伸。2日に発表した18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比46.0%増の61.2億円に拡大して着地したことを評価する買いが向かった。同社は16年10月にデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)とアイレップが経営統合して設立した企業。動画広告市場や運用型広告市場が拡大するなか、スマートフォン向けを中心にインターネット広告事業の好調が続いている。通期計画の72億円に対する進捗率は85.1%に達しており、業績上振れが期待できる状況にある。
■フジミインコ <5384> 2,639円 +90 円 (+3.5%) 本日終値
2日、フジミインコーポレーテッド <5384> が18年3月期の連結経常利益を従来予想の44億円→48億円に9.1%上方修正。従来の2.6%減益予想から一転して6.2%増益見通しとなったことが買い材料視された。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、3回目となる。世界的な半導体需要の拡大を背景に、主力の半導体ウエハー用研磨剤の販売が想定より伸びることが寄与。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の53円→63円(前期は53円)に増額修正したことも支援材料となった。
■トヨタ紡織 <3116> 2,500円 +79 円 (+3.3%) 本日終値
トヨタ紡織<3116>が3日続伸。引き続き2日に発表した18年3月期連結業績予想の上方修正を材料視した買いが入った。売上高を1兆3500億円から1兆3900億円(前期比2.4%増)へ、営業利益を630億円から660億円(同8.3%減)へ、純利益を400億円から410億円(同9.6%減)へ修正した。欧州地域などでの生産台数の増加に加えて、合理化や欧州事業再編などが寄与した。なお、第3四半期累計(17年4~12月)決算は、売上高1兆330億8100万円(前年同期比3.2%増)、営業利益494億9400万円(同6.3%減)、純利益285億1000万円(同3.1%増)だった。
■グリー <3632> 731円 +22 円 (+3.1%) 本日終値
グリー<3632>が反発。同社は2日、家庭用ゲーム市場に参入すると発表。第1弾として、年内に釣りゲーム「釣り★スタ」のニンテンドースイッチ版をグローバル配信する予定だとしており、これが期待材料となったようだ。また、同日には18年6月期第2四半期累計(17年7~12月)の連結決算を発表。スマートフォン向けゲームアプリは新規タイトルの開発を進める一方、既存タイトルの運営強化に取り組み、売上高は410億7400万円(前年同期比35.8%増)、営業利益は50億3400万円(同24.5%増)で着地した。
■東邦ガス <9533> 3,410円 +100 円 (+3.0%) 本日終値
東邦ガス<9533>が4日続伸。大和証券は2日、同社株のレーティングを「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」へ引き上げた。目標株価は3500円から3600円に見直した。同社は東海地区を供給エリアとする都市ガス会社。1月31日に第3四半期(17年4~12月)決算を発表しており、連結経常利益は前年同期比10%減の162億8700万円だった。ただ、同証券では18年3月通期予想の同利益250億円に対しては、進捗率や低気温によるガス販売量上振れなども考慮し270億円への増額修正を予想。4月に予定される本決算発表時の自己株取得や増配の公表にも期待している。
■生化学工業 <4548> 1,785円 +46 円 (+2.7%) 本日終値
2日、生化学工業 <4548> が決算を発表。18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益が前年同期比2.9倍の58.8億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。国内向け眼科手術補助剤や海外向け関節機能改善剤の出荷が増加したことが寄与。生産効率化や研究開発費の後ずれに加え、受取ロイヤリティが大きく伸びたことも利益拡大に貢献した。会社側は研究開発費や臨床試験の費用などが第4四半期に集中することを踏まえ、業績予想を据え置いたが、すでに通期計画を57.0%も超過しており、業績上振れを期待する買いが向かった。
■ホンダ <7267> 3,971円 +81 円 (+2.1%) 本日終値
ホンダ <7267> が逆行高で3日続伸。2日、18年3月期の連結最終利益を従来予想の5850億円→1兆円に70.9%上方修正。従来の5.1%減益予想から一転して62.2%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期業績の上方修正は昨年11月に続き、3回目。中国などアジアでの販売台数上振れに加え、売上構成の良化や円安効果などが寄与する。さらに持分法投資利益の増加や、米国における連邦法人税率の引き下げに伴う法人所得税費用の減額も最終利益を押し上げる。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の96円→98円(前期は92円)に増額修正したことも支援材料となった。
■ヨシムラHD <2884> 1,867円 +36 円 (+2.0%) 本日終値
ヨシムラ・フード・ホールディングス<2884>が続伸。前週末2日の取引終了後、乾燥食品の製造を行うおむすびころりん本舗(長野県安曇野市)の全株式を取得し子会社化すると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。おむすびころりん本舗が持つ高いフリーズドライ加工技術と、ヨシムラフードが構築する「中小企業支援プラットフォーム」を相互に活用し合うことで、両社のさらなる成長を図ることができると判断したという。なお、18年2月期以降の業績に与える影響は現在精査中としている。
■ソニー <6758> 5,568円 +83 円 (+1.5%) 本日終値
2日、ソニー <6758> が18年3月期の連結税引き前利益を従来予想の6000億円→6900億円に15.0%上方修正。増益率が2.4倍→2.7倍に拡大し、従来の10期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。今期業績の上方修正は昨年10月に続き、2回目。音楽分野や金融分野の収益が計画を上回ることに加え、昨年10月時点で織り込んでいたリスク対応費用を解消したことが利益上振れの要因となる。同時に発表した4-12月期の同利益は前年同期比4.2倍の6905億円に急拡大して着地した。
株探ニュース