前場に注目すべき3つのポイント~個別で割安・好業績銘柄を拾う流れ

市況
2018年2月16日 8時54分

16日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:個別で割安・好業績銘柄を拾う流れ

■決算チェック:トレンドは前期実績、今期予想ともにコンセンサス水準、株価には見直し余地も

■前場の注目材料:エイチ・アイ・エス<9603>格安スマホに参入、日本通信<9424>と提携、5月から70か国

対応

■個別で割安・好業績銘柄を拾う流れ

16日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。15日の米国市場では利上げ加速への警戒感から一時下落する場面もあったが、複数の主要企業決算が好感され堅調推移となった。NYダウは5営業日続伸となり、13週線を回復してきている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比25円高の21475円だった。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い優勢の展開になりそうだが、円高が重しとなり、日経平均は5日線を挟んでのこう着感の強い相場展開になりそうである。

昨日は円相場が1年3ヶ月ぶりの円高・ドル安水準をつける中で、日経平均は300円を超える上昇となっており、円高を警戒する流れは強くないように映るが、企業業績への上振れ期待が後退するなか、積極的に上値を買い上がる流れには向かいづらいだろう。また、きょうにも日銀人事で政府は黒田総裁の再任を、衆参両院の議院運営委員会理事会に案を示す見通しである。金融緩和から正常化に向けた動きへの思惑から円高に振れやすい面もありそうだ。

また、足元の荒い値動きによって需給状況が悪化傾向にある一方で、イレギュラー的に下げている好業績銘柄を見直す流れも意識されている。そのため、日経平均はこう着ながらも、個別で割安・好業績銘柄を拾う格好になりそうだ。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)

■トレンドは前期実績、今期予想ともにコンセンサス水準、株価には見直し余地も

トレンド<4704>の17年12月期営業利益は前期比6.1%増の364億円となった。売上高は同12.8%増の1488億円だった。17年10-12月期は四半期としては過去最高の売上高を記録し、日本を除く全地域で2ケタ成長となった。日本はやや伸びを欠いたが、企業向けのクラウド関連ビジネスなどは成長を見せたもよう。費用面では人件費の増加に加え、株価上昇に伴う自社株連動型報酬の増加、円安効果なども影響し、売上原価と販管費の合計費用は同15.2%増の1123億円となった。結果的に営業利益は従来予想(375億円)をやや下回った。なお、未定としていた前期末配当については1株当たり149円(16年12月期は141円)としている。17年12月期の通期業績については、営業利益で同11.7%増の407億円との見通しを示している。日本は同5%程度の増収、北米地域は前期と同程度、欧州地域は同25%程度の増収を見込む。市場コンセンサスでも17年12月期営業利益は370億円弱、18年12月期については400億円強と見込まれており、今回の決算内容に大きなサプライズはない。ただ、直近では6000円台の目標株価設定が相次いでおり、現在の株価水準には見直し余地もあるだろう。

■前場の注目材料

・NYダウは上昇(25200.37、+306.88)

・ナスダックは上昇(7256.43、+112.81)

・日銀、大規模な金融緩和を維持

・好業績銘柄への資金シフト

・シカゴ日経225先物(21475、+25)

・SOX指数は上昇(1322.95、+15.90)

・マザーズは上昇(1154.98、+17.27)

・日経平均は上昇(21464.98、+310.81)

・クラレ<3405>スマート衣料参入、センサーで生体情報取得

・エイチ・アイ・エス<9603>格安スマホに参入、日本通信<9424>と提携、5月から70か国

対応

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・特になし

<海外>

・特になし

《DM》

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