今週の【早わかり株式市況】 4週ぶりに反発、前週の激震から米株高を追い風に買い戻され
今週の株式市場は4週ぶりに反発、前週の激震から米株高を追い風に買い戻された。
3連休明けの13日は前日の米株市場でNYダウなど主要指数が揃って大幅続伸したことを受け大きく買い優勢で始まった。ただ、後場に入ると為替市場で急速に円高が進んだことで一転リスクオフムードとなり、前週末の終値を下回ると売りが加速し、日経平均は続落しほぼ安値引けとなった。
翌14日も米株高で高く始まったものの、円高がさらに進んだことが嫌気され日経平均は一時2万1000円大台を割り込み、3日続落した。15日は前日の米株市場が大幅に4日続伸したことを受けリスクオフの巻き戻しが入り、円高にもかかわらず主力株が買い戻され、4日ぶりに急反発した。
週末の16日は為替市場で1ドル=105円台後半まで円が買われ約1年3ヵ月ぶりの円高水準となったものの、米株高に対する出遅れ感が意識され売り方の買い戻しが膨らみ、日経平均は大幅続伸した。
日経平均株価は、前週比337円(1.58%)高の2万1720円と4週ぶりに反発して取引を終えた。週間の値幅は916円と、前週の1888円から大幅に縮小した。
来週は急速な円高基調が逆風材料だが、米株市場と連動する形で買い戻しが続くとみられる。ただ、本格的な上昇には前週の急落時に巨額に売り越した海外投資家の動向がカギを握る。
重要イベントとしては、国内では19日朝に発表される1月貿易統計や23日朝に発表される1月全国消費者物価指数が注目される。海外では中国が21日まで春節休暇となるなど中華圏で市場の休場が多いこともあって特に注目すべきイベントはない。
◆マーケット・トレンド(2月13日~16日)
【↓】 2月13日(火)―― 続落、朝高も円高で後場急速に値を消す
日経平均 21244.68( -137.94) 売買高19億6239万株 売買代金 3兆7126億円
【↓】 2月14日(水)―― 3日続落・一時2万1000円割れ、円高でリスクオフ継続
日経平均 21154.17( -90.51) 売買高18億4229万株 売買代金 3兆4450億円
【↑】 2月15日(木)―― 4日ぶり急反発、米株高受け主力株中心に買い戻し
日経平均 21464.98( +310.81) 売買高15億7111万株 売買代金 2兆9682億円
【↑】 2月16日(金)―― 大幅続伸、米株高受け買い戻し続く
日経平均 21720.25( +255.27) 売買高14億2888万株 売買代金 2兆7149億円
◆セクター・トレンド(2月13日~16日)
(1)その他製品が業種別上昇率トップ、任天堂 <7974> が牽引
(2)原油価格反発で国際石開帝石 <1605> など鉱業、JXTG <5020> など石油株に買い戻し
(3)リクルート <6098> などサービス、キリンHD <2503> など食品といった内需株が買われた
(4)金融株はSBI <8473> など証券、第一生命HD <8750> など保険は堅調も
三菱UFJ <8306> など銀行、オリックス <8591> などその他金融はさえない
(5)円高でトヨタ <7203> など自動車、クボタ <6326> など機械といった輸出株は総じて低調
(6)郵船 <9101> 、商船三井 <9104> など海運株は下げ止まらず
株探ニュース