欧米為替見通し:ドル・円は底堅い展開か、米利上げ方針維持で売りは慎重

通貨
2018年2月22日 17時25分

22日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い展開を予想したい。欧州中央銀行(ECB)1月理事会の議事要旨からタカ派寄りの内容が示されれば、ユーロ選好地合いとなる見通し。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)の年3回以上の利上げ観測がドルの下支えになりそうだ。

今晩の海外市場は、ECB理事会議事要旨(1月25日開催分)や米地区連銀総裁らの発言から、欧米中銀の金融政策がテーマになりやすい。ECBの1月理事会では、2018年に入って再検討の可能性が指摘されていた政策方針(フォワード・ガイダンス)の継続については修正されなかった。議事要旨の内容までは読み切れないが、理事会内のタカ派寄りの見解には反応しやすいだろう。ユーロ・ドルは16日に3年超ぶりの高値となる1.2555ドルをつけた後は利益確定売りに押される展開となっているが、今晩のECB議事要旨で出口戦略への思惑が高まれば、ユーロの買い戻しが見込まれる。

そうなればドル・円にもある程度の下押し圧力が加わる見通し。ただ、前日公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(1月30-31日開催分)では利上げ方針の継続が確認され、ドルは売りづらい状況となっている。ドル・円は本日アジア市場で、前日からの上値の重さが意識され日経平均株価の大幅安を手がかりに一時107円15銭まで弱含んだが、その後はやや値を戻す展開。FRBのパウエル新議長による議会証言を来週に控え、今晩の欧米市場でも米利上げ方針の維持が改めて材料視されよう。また、NYやアトランタなど地区連銀総裁の発言も利上げ観測を支援しそうだ。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】

・18:00 独・2月IFO企業景況感指数(予想:117.0、1月:117.6)

・18:30 英・10-12月期GDP改定値(前年比予想:+1.5%、速報値:+1.5%)

・21:30 欧州中央銀行(ECB)1月理事会の議事要旨

・22:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:23.0万件、前回:23.0万件)

・22:30 カナダ・12月小売売上高(前月比予想:0.0%、11月:+0.2%)

・24:00 米・1月景気先行指数(前月比予想:+0.7%、12月:+0.6%)

・24:00 ダドリーNY連銀総裁会見(プエルトリコなどの経済情勢)

・02:10 ボスティック米アトランタ連銀総裁講演(銀行関連会合)

・03:00 米財務省7年債入札(290億ドル)

・05:30 カプラン米ダラス連銀総裁が討論会参加(バンクーバー)

・06:45 NZ・10-12月期小売売上高(前期比予想:+1.4%、7-9月期:+0.2%)

《CS》

提供:フィスコ

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.