前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

注目
2018年2月23日 5時30分

■ペッパー <3053>  5,000円 (+230円、+4.8%)

ペッパーフードサービス <3053> が大幅続伸。株価は上場来高値8230円をつけた昨年10月30日を境にマイナス基調となり2月6日に4020円まで下落したが、好決算を評価材料に5000円台に復帰した。14日に発表した18年12月期の連結決算は経常利益が前期比73.9%増の40.3億円に拡大し、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。今期は立ち食い店「いきなり!ステーキ」の出店を加速し、新たに200店舗をオープンする計画だ。そのほか、21日にはカルビー <2229> が「ポテトチップス厚切り いきなり!ステーキ味」を26日に発売すると発表。肉マネークーポンを使ったキャンペーンを実施するとしており、これも株価を刺激したもよう。

■Fスターズ <3687>  8,220円 (+370円、+4.7%)

フィックスターズ <3687> が大幅続伸で上場来高値を更新。量子コンピューター で世界初の商用化に成功したカナダのDウェーブ社と提携関係にあり、量子コンピューター採用に前向きな企業を対象に導入支援事業を展開している。18年9月期は営業利益段階で前期比5.4%増の8億8000万円を見込むが保守的で、これに上乗せされる公算が大きい。3月末の株主を対象に1対5株の株式分割を実施することで、今後権利取りの動きが加速する可能性も意識されている。

■ミルボン <4919>  4,525円 (+165円、+3.8%)

ミルボン <4919> が全般下げ相場に逆行し、5連騰で上場来高値を連日更新した。14日後場に発表した17年12月期の連結経常利益は前の期比5.6%増の49.9億円で着地。続く18年12月期も前期比5.5%増の52.7億円に伸び、7期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。好決算を評価する買いが続いているようだ。同社は業務用ヘア化粧品専業で国内ナンバーワンのシェアを誇る。前期は染毛剤部門で若年層向けに投入したヘアカラー剤「オルディーブアディクシー」の販売が大きく伸びた。主力のヘアケア用剤では「オージュア」が好調だった。また、中国や韓国など東南アジア向けの売上が拡大基調にある。今期も成長路線を継続し、27期連続増収、9期連続増益を目指す。

■ルネサス <6723>  1,218円 (+37円、+3.1%)

ルネサスエレクトロニクス <6723> が続伸。SMBC日興証券が21日付で投資評価「2」を継続し、目標株価を830円から1100円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、同社株価は18年12月期第1四半期のガイダンスがコンセンサスを下回ったため大きく下落したが、これは熊本大震災後の在庫積み増しからの反動やOEMのBCP強化に伴う在庫積み増しの一巡、北米、中国における自動車生産台数の減速、の3つの変化が同時に発生し、売り上げ成長が急速に鈍化することを想定していなかったためと指摘。これにより18年は業績の踊り場となるとしているが、自動車と産機向けの半導体の成長率を見直すことで、19年12月期営業利益は880億円から1053億円へ上方修正している。

■SBSHD <2384>  1,339円 (+40円、+3.1%)

SBSホールディングス <2384> が4日続伸し昨年来高値を更新。岩井コスモ証券は21日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を1100円から1500円に引き上げた。同社はM&A戦略で成長を続ける総合物流会社。17年12月期の連結営業利益は前の期比17%減の62億2900万円だったが、会社利益計画は上回ったほか、主力の物流事業では収益性が向上した。今期は新規顧客の獲得や不採算契約の見直しなどで同利益は前期比12%増の70億円への2ケタ増益が予想されている。また、アマゾンからの宅配受託拡大による成長期待も高まっている。

■NTT <9432>  4,875円 (+121円、+2.6%)

NTT <9432> が3日ぶりに反発。21日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の1.57%にあたる3100万株(金額で1500億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は2月22日から6月30日まで。

■ニューフレア <6256>  7,840円 (+140円、+1.8%)

ニューフレアテクノロジー <6256> [JQ]が全般下げ相場に抗して6日続伸。同社は電子ビームマスク描画装置などの半導体製造装置を製造するが、世界的に旺盛な半導体需要を捉え、中期成長期待が強い。17%台の高ROEも評価材料でここ小口ながら継続的な実需買いが観測されている。交流を直流に変えたり電圧を下げるといった、電気エネルギーの変換や制御に使われるパワー半導体 の需要が拡大しており、今後電気自動車(EV)の普及が本格化するなか同市場の成長期待が膨らんでいる。そのなか、同社はパワー半導体向けに薄膜結晶成長技術のひとつであるエピタキシャル成長装置の開発・実用化を進めており、同関連有力株として存在感を高めている。

■UKCHD <3156>  2,345円 (+40円、+1.7%)

UKCホールディングス <3156> が7日続伸。21日、関東財務局に提出された大量保有報告書で旧村上ファンドの関係者が運営するオフィスサポートなどの同社株保有比率が6.49%→7.78%に増加したことが判明しており、これが買い材料視された。オフィスサポートは「投資先にモノ言う投資家」と知られている。同社株の保有目的についても「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」と記載されていることから、株主発言による株主還元強化などを思惑する買いが向かった。

■ヤマダ電機 <9831>  686円 (+11円、+1.6%)

ヤマダ電機 <9831> が3日ぶりに反発し、昨年来高値を更新した。日本経済新聞社が22日付で「ヤマダ電機は中期経営計画の利益目標を前倒しで達成する見通しだ」と報じたことが買い材料視された。報道によると「2019年3月期は連結経常利益で1110億円を稼ぐ方針で、目標の達成時期を計画より1年早める。住宅リフォームなど家電以外の事業が想定より伸び、来期の経常利益は今期の会社予想(前期比26%増の833億円)より約3割増えるとみている」という。4-12月期決算が一巡したことで市場の関心は来期業績に移っており、好業績を先取りする買いが向かったようだ。

■資生堂 <4911>  6,387円 (+98円、+1.6%)

資生堂 <4911> が4日ぶり反発。国内外で高級ブランドに注力姿勢をみせているが、国内や中国で高級品の伸びが顕著で収益を押し上げている。17年12月期は本業のもうけを示す営業利益が前の期比2.2倍の804億3700万円と高変化をみせた。18年12月期は会社側では予想を開示していないが、大幅増益が有望視されている。立花証券では前期比24.3%増の1000億円を予想しており、業績好調を再評価する動きも見られそうだ。22日は、前日発表された1月の訪日外客数が前年同期比9%増で同月の過去最高を記録したこともあり、インバウンド関連の一角としても買いが向かった形だ。

■エイチーム <3662>  2,690円 (+29円、+1.1%)

エイチーム <3662> が6日続伸と上値指向を継続。同社はスマートフォン向けゲーム開発を手掛け業績は2ケタ増収増益路線を走る。株価は2月初旬から中旬にかけて調整したものの、その後業績予想の上方修正を受けてマドを開けて切り返してきた。21日引け後にスマートフォン向けゲーム 「ユニゾンリーグ」が全世界累計900万ダウンロードを突破したことを発表、これが足もとの株価を刺激する格好となった。

※22日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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