米株安は想定内、VIX指数安定で押し目拾いのスタンス/オープニングコメント

市況
2018年2月28日 8時40分

28日の日本株市場は、米株安の流れを受けて売りが先行することになろうが、その後は底堅さが意識される相場展開を想定したい。27日の米国市場では、パウエル議長の議会証言では、議員らとの質疑応答で米経済の力強さとインフレ見通しへの自信について言及し長期金利が上昇。金利上昇への懸念から、株式相場は下落に転じた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比205円安の22175円となり、これにサヤ寄せする格好となろう。

ただし、NYダウは直近3営業日で900ドル超上昇していたこともあり、利益確定の範囲内であろう。25日線が支持線として意識されているため、今晩の動向を見極める必要がありそうだ。また、長期金利の上昇が嫌気された格好とはいえ、VIX指数は下落していることもあり、市場は落ち着いた状態であろう。引き続きVIX指数の落ち着きがみられるようだと、市場は利上げを織り込み、プラス面を手掛かりとした物色に向かわせよう。

また、日経平均についても前日までの上昇で25日線を捉えてきており、短期的な達成感とともに、いったんは跳ね返されやすい水準であろう。一方で円相場は1ドル107円台半ばでの推移となり、ハイテクセクターなどは売り一巡後に見直される展開も意識しておきたところである。

また、日経平均は22000円固めから底堅さが意識されてくるようだと、押し目拾いの流れは新興市場の中小型株などへも広がりをみせてくることになりそうだ。昨日のマザーズ指数は25日線に上値を抑えられる格好だったが、5日線レベルでの押し目買いの動きは意識しておきたいところである。(村瀬智一)

《AK》

提供:フィスコ

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