5日の中国本土市場概況:上海総合0.1%高で小反発、深セン創業板は1.3%上昇

市況
2018年3月5日 17時29分

週明け5日の中国本土市場は小幅に値上がり。主要指標の上海総合指数は、前営業日比2.40ポイント(0.07%)高の3256.93ポイントと反発した。上海A株指数も上昇し、2.58ポイント(0.08%)高の3411.18ポイントで取引を終えた。ベンチャー企業株で構成される深セン創業板指数は1.3%高と反発し、1月下旬の高値水準を回復している。

中国の政策期待が高まる流れ。国会に相当する全国人民代表大会(全人代)が本日、北京で開幕したことがプラス材料だ。全人代冒頭の「政府活動報告」によれば、2018年のGDP成長率目標値は前年と同じ「6.5%前後」に設定される。各種政策の大枠も明らかにされた。もっとも、上値は限定的。米中の貿易摩擦に対する警戒感がくすぶるなか、指数は安く推移する場面もみられた。

業種別では、ITハイテク関連やバイオ医薬関連などの新興株が高い。システム開発の用友網絡(600588/SH)が値幅制限いっぱいまで買われ、スーパーコンピュータ大手の曙光信息産業(中科曙光:603019/SH)が8.0%、医薬品の研究・開発メーカー湖北済川薬業(600566/SH)が6.2%ずつ上昇した。業界支援の期待が高まっている。前述した「政府活動報告」では、「新興産業群の増強」を図り、「製造強国」や「イノベーション型国家」を目指す考えが盛り込まれた。軍需関連株も上げが目立つ。18年予算案のなかで、国防費の伸び率が17年実績の7.0%を上回ったことを材料視した。17年比で8.1%増の1兆1069億人民元を見込んでいる。自動車株や不動産株、空運株などもしっかり。

半面、時価総額上位の銀行株はさえない。中国工商銀行(601398/SH)が0.9%安、中国農業銀行(601288/SH)が1.0%安で引けた。セメント鉄鋼の素材株、海運株も値を下げている。

一方、外貨建てB株の相場は続落。上海B株指数が2.26ポイント(0.69%)安の326.07ポイント、深センB株指数が13.80ポイント(1.19%)安の1150.35ポイントで終了した。

【亜州IR】

《FA》

提供:フィスコ

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