12日の米国市場ダイジェスト:NYダウは157ドル安、貿易戦争への警戒感が強まる

市況
2018年3月13日 8時01分

■NY株式:NYダウは157ドル安、貿易戦争への警戒感が強まる

12日の米国株式相場はまちまち。ダウ平均は157.13ドル安の25178.61、ナスダックは27.51ポイント高の7588.32で取引を終了した。前週の雇用統計で非農業部門雇用者数が大幅に増加した一方で、平均時給の伸びが鈍化したことから、利上げペース加速への懸念が後退し、買いが先行。ハイテク株が上昇する一方で、辞職したコーン国家経済会議委員長の後任に経済評論家のラリー・クドロー氏が最有力候補として浮上すると、通商政策への先行き懸念からS&P500とダウは上げ幅を縮小して小動きとなった。セクター別では、半導体・半導体製造装置や耐久消費財・アパレルが上昇する一方で資本財や保険が下落した。

半導体のマイクロン・テクノロジー(MU)は、一部アナリストによる投資判断引き上げを受け大幅上昇。ケーブルテレビのチャーター・コミュニケーションズ(CHTR)はソフトバンクグループによる株式取得が報じられ、買収の思惑で堅調推移。投資銀行のゴールドマンサックス(GS)はブランクファインCEOの年内退任の思惑が広がる中、シュワルツ共同社長兼COOが退職し、ソロモン氏が単独の社長兼COOとなる人事を発表して買われた。一方で、医薬品のバイオジェン(BIIB)は、同業ファイザー(PFE)への統合失調症向け治療薬開発部門の売却を発表し下落。動画ストリーミングのネットフリックス(NFLX)は、空売り専門の調査会社シトロン・リサーチによる売り推奨を受け軟調推移となった。

ゴールドマンサックスによると、人工知能(AI)ハードウェア市場は2025年までに1000億ドルを超える規模に成長し、半導体のエヌビディア(NVDA)やマイクロン・テクノロジーなどが好影響を受けるとの認識を示した。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替:ドル伸び悩み、日本の政治不安や米通商政策に対する警戒感も

12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円65銭から106円32銭まで下落し、106円40銭で引けた。米国債入札でサプライズなく、利回りの低下に伴うドル売りが優勢となった。日本の政局不安によりアベノミクス存続に警戒感がくすぶったことで円買いが優勢となった。ユーロ・ドルは、1.2291ドルから1.2345ドルまで上昇し、1.2336ドルで引けた。ユーロ・円は、131円01銭から131円38銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.3853ドルから1.3918ドルまで上昇した。英国の離脱協議担当相が英国と欧州連合(EU)が離脱実施期間の協定で合意に非常に近いと言及したことがポンド買い材料となった。ドル・スイスは、0.9506フランから0.9459フランへ下落した。

■NY原油:反落で61.36ドル、米国内のシェールオイル生産拡大を嫌気

NY原油先物4月限は反落(NYMEX原油4月限終値:61.36 ↓0.68)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比-0.68ドルの61.36ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時60.67ドルまで売られた。米国内のシェールオイルの生産拡大を示す政府報告が売り材料となった。NYダウの反落や保護主義的な米通商政策に対する市場の懸念は払拭されていないことも、原油先物の上昇を抑える要因となったようだ。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  32.84ドル +0.12ドル(+0.37)

モルガン・スタンレー(MS) 58.91ドル +0.24ドル(+0.41%)

ゴールドマン・サックス(GS)273.38ドル +2.61ドル(+0.96%)

インテル(INTC)      51.52ドル -0.67ドル(-1.28%)

アップル(AAPL)      181.72ドル +1.74ドル(+0.97%)

アルファベット(GOOG)   1164.50ドル +4.46ドル(+0.38%)

フェイスブック(FB)    184.76ドル -0.47ドル(-0.25%)

キャタピラー(CAT)     154.50ドル -3.75ドル(-2.37%)

アルコア(AA)       48.36ドル +0.50ドル(+1.04%)

ウォルマート(WMT)     88.07ドル -0.65ドル(-0.73%)

スプリント(S)       5.32ドル +0.02ドル(+0.38%)

《HT》

提供:フィスコ

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