話題株ピックアップ【夕刊】(2):東京精、タカラトミー、東エレク
■東京精密 <7729> 4,660円 +140 円 (+3.1%) 本日終値
東京精密<7729>が4日続伸。きょう付の日本経済新聞で「2019年3月期は、連結営業利益が今期予想比6%増の180億円程度になりそうだ」と報じられており、連続最高益更新観測を好材料視した買いが入ったようだ。記事によると、主力の半導体製造装置の好調が持続し、自動車向けの計測器の販売増加も利益を押し上げるという。なお、18年3月期営業利益は前期比24.5%増の170億円と17年ぶりの最高益更新を見込んでいる。
■タカラトミー <7867> 1,149円 +33 円 (+3.0%) 本日終値
タカラトミー<7867>が4日続伸。玩具老舗で「トミカ」や「ベイブレード」が好調で18年3月期は本業のもうけを示す営業利益が前期比約5割増の115億円を見込んでいる。第3四半期時点で営業利益は前期比33%増の137億1400万円と大幅な伸びを示し通期見通しを超過した。10~12月期だけでみると前年同期比で減益だったことが嫌気され、2月初旬から中旬にかけ大きく売られた経緯がある。しかし、「需給先行の要素が強く売られ過ぎ」とみる市場関係者も多い。19年3月期も「新幹線変形ロボ『シンカリオン』など収益貢献期待の大きい製品があり増益基調が続く」(国内中堅証券)との見方が出ている。
■東京エレクトロン <8035> 22,710円 +505 円 (+2.3%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、SCREENホールディングス<7735>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連株が全般軟調相場のなかで頑強な値動きをみせた。米国株市場ではここ半導体関連株が好調な業績を拠りどころに買い直されており、前日までフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は7連騰で新高値圏を走っている。前日はアナリストが評価を引き上げたマイクロン・テクノロジーが大幅高に買われるなど、注目が高まっている。そうしたなか東京市場では米国と比較して半導体セクターの相対的な出遅れが目立っており、水準訂正狙いの買いが活発化している。
■ラクス <3923> 3,370円 +55 円 (+1.7%) 本日終値
ラクス<3923>は3日ぶりに反発。12日の取引終了後に発表した2月度の月次売上高(単体)が、5億7400万円となり、前年同月比26.8%増と高成長が続いていることが好材料視されたようだ。成長牽引役の「楽楽精算」が同65.3%増と引き続き好調に推移し、楽楽精算のストック売上高の増加額が過去最高を大きく更新したという。また、請求書などの帳票を電子化し、請求書発行業務を効率化する「楽楽明細」も受注が好調に推移しているという。
■岡村製作所 <7994> 1,477円 +21 円 (+1.4%) 本日終値
岡村製作所<7994>は反発。同社は、18年3月期通期の連結業績を売上高2430億円(前期比2.6%増)、経常利益132億円(同3.4%増)と見込んでいる。さらに、19年3月期以降は首都圏を中心に、オフィスビルの竣工ラッシュに伴う床面積の供給増加が想定されている。これがオフィス家具需要の拡大を後押しすることで業績向上が予想される。また、同社は4月1日から社名を「オカムラ」に変更する。社名変更の理由については、2015年に創業70周年を迎え、社名とブランドを統一することで、トータルソリューション企業への変革とグローバル化に向けて企業価値をさらに高めていくとしている。
■ラクオリア創薬 <4579> 2,015円 +26 円 (+1.3%) 本日終値
ラクオリア創薬<4579>が反発。12日の取引終了後、旭化成ファーマ(東京都千代田区)との新規疼痛治療薬の創出を目指した共同研究に関して、マイルストン達成に伴う一時金の受領が確定したと発表しており、これを好感した買いが入った。同社は16年3月に旭化成ファーマと共同研究契約を締結し、新規疼痛治療薬の創出を目指して創薬研究を推進してきたが、共同研究成果が最終段階の水準に達したと認定されたことから、マイルストン達成に伴う一時金を受領するという。なお、同件は18年12月期業績予想に織り込み済みとしている。
■菱洋エレクトロ <8068> 1,693円 -156 円 (-8.4%) 本日終値 東証1部 下落率5位
菱洋エレクトロ<8068>は大幅安。同社は12日取引終了後、18年1月期通期連結決算を発表した。売上高922億3400万円(前の期比6.3%減)、営業利益2億5100万円(同81.7%減)、最終利益2億1200万円(同74.1%減)と大幅減益となりこれが嫌気されたようだ。国内で産業用途やパソコン向け半導体需要が減少したことや、アジア地域でテレビやアミューズメント機器向け半導体の売上高減少が響いた。ただ、19年1月期通期の連結業績予想については、高付加価値型ビジネスの立ち上げとそれに伴う採算性の向上により、売上高930億円(前期比0.8%増)、営業利益10億円(同4倍)、最終利益8億円(同3.8倍)をそれぞれ見込んでいる。
■国際石油開発帝石 <1605> 1,281円 -22 円 (-1.7%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>、日本海洋掘削<1606>、石油資源開発<1662>などの資源開発関連株やJXTGホールディングス<5020>、昭和シェル石油<5002>など石油元売り大手が値を下げる展開。2月中旬以降、WTI原油先物価格は1バレル=60ドル台前半のゾーンでの往来となっているが、2月末を境に弱含む展開。12日は終値ベースで68セント安と反落し61ドル36セントまで低下している。これを受けて原油市況安が収益面でデメリットとなるセクターに売りが優勢となった。前引け時点の業種別騰落率では値下がり率トップが「石油」、ついで「鉱業」となっている。
■ライクキッズネクスト <6065> 2,363円 +400 円 (+20.4%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
12日、ライクキッズネクスト <6065> が決算を発表。18年4月期第3四半期累計(17年5月-18年1月)の連結経常利益が前年同期比3.1倍の11.7億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。認可保育園の新規開設や補助金収入の増加などで、公的保育事業の収益が拡大したことが寄与。適正価格での契約更改が奏功し、受託保育事業の採算が大幅に改善したことも増益に貢献した。通期計画の13億円に対する進捗率は90.7%に達しており、業績上振れが期待される。同時に、3月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上や投資家層の拡大を期待する買いも向かった。
株探ニュース