話題株ピックアップ【夕刊】(2):ソニー、ナノキャリア、アミューズ

注目
2018年3月22日 15時18分

■ソニー <6758>  5,239円  +101 円 (+2.0%)  本日終値

ソニー<6758>が4日ぶり反発。20日に5000円割れ寸前まで売り込まれたが、そこで下ヒゲをつけ、きょうはマドを開けて切り返してきた。ドル・円相場は1ドル=105円台に入るなど円高方向に振れているが、「同社株は電機セクターにあってもドル安・円高でデメリットを被る企業ではない点で買い安心感がある」(国内準大手証券)。また、きょうは前場に円高と逆方向に連動する形で日経平均株価が上昇しており、市場では期末を目前にして主力株へ年金基金(GPIF)のまとまった買いが入っているとの観測が出ていた。これが、そのシンボルストックともいえる同社株の強さに反映されている。

■ナノキャリア <4571>  751円  +14 円 (+1.9%)  本日終値

20日、ナノキャリア <4571> [東証M] が18年3月期の最終損益(非連結)を従来予想の48.4億円の赤字→47.8億円の赤字に上方修正。赤字幅が縮小する見通しとなったことが買い材料視された。アキュルナ社とのライセンス契約に伴うライセンス収入や、大手製薬会社との契約締結に伴う契約一時金の発生などで、売上が計画を上回ることが上振れの要因となる。

■アスクル <2678>  3,550円  +50 円 (+1.4%)  本日終値

アスクル<2678>は4日ぶりに反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が20日付で、投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を3500円から4000円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。第3四半期まで実績を踏まえて、18年5月期末の無形固定資産の想定を約100億円減額修正したことを受けて、目標株価を引き上げたという。また、18年5月期営業利益予想を47億円から48億円へ、19年5月期を同77億円から78億円へ引き上げたが、18年5月期の会社予想営業利益(38億円)は保守的であるとの見方を継続したが、19年5月期の過去最高益更新(=V字回復)は難しいとの見方も変えておらす、投資判断は据え置かれている。

■アミューズ <4301>  3,075円  -480 円 (-13.5%)  本日終値  東証1部 下落率トップ

アミューズ<4301>が急落。20日の取引終了後、18年3月期の連結業績予想について、営業利益を44億円から28億8000万円(前期比46.3%減)へ、純利益を29億円から17億5000万円(同13.5%減)へ下方修正したことが嫌気された。大型コンサートの動員数の増加や、来期に予定していた大型コンサートの早期開催などが寄与し、売上高は450億円から477億7000万円(同5.7%減)へ上方修正したが、一部イベントにおける動員数の計画未達や制作費の増加が利益を圧迫。また、利益率の高い発売タイトルやグッズなどのリリース延期も響いたという。

■日本製鋼所 <5631>  3,450円  -25 円 (-0.7%)  本日終値

日本製鋼所<5631>が続落。20日の取引終了後、18年3月期の連結業績予想について、最終利益を135億円から100億円(前期49億6800万円の赤字)へ下方修正したことが嫌気された。風力発電機事業の再構築のため、過年度販売済みの風力発電機に関する将来必要費用として約57億円の引き当てを計上するほか、素形材・エネルギー事業の業績が当初計画を下回ることが予想されるため、固定資産にかかる約14億円の減損損失が発生する見込みであることなどが要因としている。なお、売上高は2100億円(前期比1.2%減)、営業利益は200億円(同62.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■シンワワイズ <2437>  443円  +80 円 (+22.0%) ストップ高   本日終値

Shinwa Wise Holdings<2437>がストップ高。同社は近代美術などのオークション運営を行うが、富裕層向けビジネスに注力し、業績回復を図っている。20日取引終了後にブロックチェーン技術を活用した美術品登録サービスを展開するレジストアートと資本・業務提携したことを発表、これを材料視する買いを呼び込んだ。

■ジェイテック <2479>  325円  +49 円 (+17.8%)  本日終値

ジェイテック <2479> [JQG]が3連騰、連日で昨年来高値を更新している。16日、派遣会社向け業務管理クラウドサービス「staff―one」を販売開始したと発表したことが引き続き材料視された。また、日本経済新聞21日付の特集記事「人材関連株買い、第2幕―離職防止などに物色拡大」で同社が紹介されており、これも刺激材料となっているようだ。記事では「『政治や景気に振り回されない買い材料を探せ』とばかり、市場では人材派遣や求人サイト運営といった人材関連銘柄の注目が再び高まっている」と指摘。これを受けて、技術者派遣を展開するトラスト・テック <2154> 、ワールドホールディングス <2429> 、WDBホールディングス <2475> 、アビスト <6087> 、平山ホールディングス <7781> [JQ]、のほか、人材サービス大手のパソナグループ <2168> なども高い。

■シンシア <7782>  730円  +100 円 (+15.9%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率2位

20日、シンシア <7782> が発行済み株式数(自社株を除く)の10.20%にあたる70万株(金額で4億5000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は3月22日から12月20日まで。

■セーラー万年筆 <7992>  314円  +40 円 (+14.6%)  本日終値

セーラー万年筆<7992>が急騰。高級万年筆が海外を中心に好調で業績は回復色を強めており、18年12月期営業利益は前期比7.8倍化の1億2500万円を予想、19年12月期も続伸が見込める。業績急改善を背景に「継続企業前提に関する注記」の記載も解消、産業用ロボット分野の商品競争力も高く超高速機開発に積極的に取り組んでおり、時価300円近辺は上値余地の高さが意識されている。

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