【投資部門別売買動向】海外勢と個人の売りに対し、日銀のETF買いが主体とみられる自己売買が一手買い (3月第2週)

市況
2018年3月24日 6時50分

●海外勢の10週連続売り越しと個人の8週ぶり売り越しに対し、日銀のETF買いが主体とみられる自己売買がほぼ一手で買い支える

東証が23日に発表した3月第2週(12日~16日)の投資部門別売買動向によると、米政権による相場への翻弄は続くものの底堅さを発揮し日経平均株価が続伸したこの週は、証券会社の自己売買部門が2週連続で買い越した。買越額は前週比78%増の2095億円に拡大し、部門別買越額トップだった。自己売買部門は日銀のETF買い注文を信託銀行経由で受けるとされており、日銀の公表資料によるとこの週は日銀が14日と15日にそれぞれ735億円のETF買いを実施している。投資信託部門も4週連続で買い越し、買越額は757億円だった。

一方、海外投資家が10週連続で売り越した。売越額は1728億円と前週の3754億円から大幅に減少したものの部門別売越額では3週連続のトップとなった。10週合計の売越額は2兆6532億円に膨らんだ。個人投資家は8週ぶりに売り越しに転じ、売越額は756億円だった。

相場に膠着感が強まる中、海外投資家の10週連続売り越しと個人投資家の8週ぶり売り越しに対して、日銀のETF買いが主体とみられる自己売買部門のほぼ一手買いで下値を支えた格好だ。

■投資部門別売買代金差額 (3月12日~16日)

東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全52社)]

※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し

  海外投資家 信託銀行 個人合計 [  現金  信用 ] 日経平均 ( 前週比 )

3月 ―――

第2週    ▲1,728   ▲203   ▲756 [ ▲1,311   554 ] 21,676円 ( +207 円)

第1週    ▲3,754    414    713 [   738  ▲24 ] 21,469円 ( +287 円)

2月 ―――

第4週    ▲3,484   ▲267   3,359 [  1,646  1,712 ] 21,181円 ( -711 円)

第3週    ▲1,132   1,132    815 [   481   334 ] 21,892円 ( +172 円)

第2週     ▲362    38    850 [   897  ▲47 ] 21,720円 ( +337 円)

第1週    ▲6,446    917   7,458 [  5,644  1,813 ] 21,382円 ( -1891 円)

1月 ―――

第5週    ▲3,525   1,787   2,733 [   984  1,748 ] 23,274円 ( -357 円)

第4週    ▲3,560    313   1,817 [   144  1,672 ] 23,631円 ( -176 円)

第3週    ▲2,222    505   ▲229 [  ▲624   394 ] 23,808円 ( +154 円)

第2週     ▲316   ▲121   1,774 [   196  1,577 ] 23,653円 ( -60 円)

第1週     4,851    35  ▲5,746 [ ▲4,578 ▲1,167 ] 23,714円 ( +949 円)

12月 ―――

第4週     ▲22   ▲65  ▲1,186 [ ▲1,534   347 ] 22,764円 ( -137 円)

第3週     1,223    239  ▲3,340 [ ▲3,574   234 ] 22,902円 ( +349 円)

第2週     ▲122    991   ▲826 [ ▲1,984  1,158 ] 22,553円 ( -257 円)

第1週    ▲2,168   2,689   ▲750 [ ▲1,046   296 ] 22,811円 (  -7 円)

11月 ―――

第5週    ▲1,973   ▲304   ▲672 [ ▲1,704  1,031 ] 22,819円 ( +268 円)

第4週    ▲2,819    917   ▲433 [  ▲760   327 ] 22,550円 ( +154 円)

第3週    ▲3,211   ▲102   2,353 [  1,342  1,011 ] 22,396円 ( -284 円)

第2週      670    117  ▲1,315 [ ▲2,766  1,450 ] 22,681円 ( +142 円)

第1週      528   ▲953  ▲1,326 [ ▲2,588  1,262 ] 22,539円 ( +530 円)

※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。

※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。

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