【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ “未来先取り”企業にシフト、相場に転機の足音
「“未来先取り”企業にシフト、相場に転機の足音」
●外国人投資家も売り方針を見直しへ
残念ながら、3月も月足チャートは陰線で終わってしまった。日経平均株価の年初来高値は1月23日の2万4129円なので、下落相場はすでに2ヵ月を過ぎ3ヵ月目に入っていることになる。
そろそろ回復に転じてもよいのではないか。経験則からはこう予見できる状況にあるのだが、もちろんこれには期待が入っているので、実際にそうなるとはいえない。
しかし、株式市場では昔から、「大回り3年、小回り3ヵ月」という言葉があり、かなり信憑性が高い。特に「小回り3ヵ月」は、「4ヵ月」になることも含めて、変化の節目になることが多い。
市場が一定方向への動きになった場合、上向き、横ばい、下向きのいずれであれ、それが長く続くと投資家は飽きてきたり、気分が変わったりするため、市場の方向も変わることが多いのだ。
いまは特にそうなりやすい状況になる。その根拠として上げられるのは、次の二点である。
(1)新年度に入る。
(2)外国人投資家は今年になって日本株を売り越し続けている。
外国人投資家たちにとって4月は18年の第2四半期に入るだけのことで、特別な思い入れはないだろうが、日本の機関投資家たちにはそれがある。新年度の仕事はじめとして、やはり気合が入るものだ。それを見て外国人投資家たちも、さすがにこれまで一方的に売り続けていた日本株の売り方針を次第に転換すると見てよい。
●懸念薄らぎ、「小回り3ヵ月」を可視化
それにはこれまで彼らにとっても重荷となっていた「貿易戦争勃発」懸念や、フェイスブックの個人情報流出問題によるネット事業への規制強化懸念、さらには北朝鮮リスクなどが全解消とまではいかなくても、軽減されなくてはならない。
この点どうなのか。市場の期待通り、日々懸念の度合いが薄らぎつつある。
それは結果的に、「小回り3ヵ月」の可視化になると見てよいため、ここは時代が求めるニーズの充足に真剣に取り組んでいる“未来先取り企業”にシフトしておきたい。
そこで、まずは企業データの分析を販促につなげるデータマイニングに強いブレインパッド <3655> だ。AI技術を駆使する解析と応用が、今後ますます需要を伸ばすとみてよい。
株価は高値圏ながら、企業の人事部門向けに研修講師派遣を行うインソース <6200> も浅い押しは見逃さないようにしたい。いまは人手不足が深刻であり、企業にとって人事はこれまでになく重要度が増しているだけに、この会社の出番といえる。
再生医療のバイオベンチャーで,細胞シートに強いセルシード <7776> [JQG]も、3月29日に高値をつけたあと急反落したため、ここで拾っておきたい銘柄の一つになる。細胞シート需要は今後着実な販売増が見込めるからだ。
医療関連株では、ペプチドリーム <4587> が先週末は売られて急反落した。これまた新たな買い場が与えられたようなもの。落ち着きを待って出動。これが良策だ。
今後需要が次第に上向くと見てよいのが無人レジ関連製品だ。無人自動販売機があるのだから無人レジがあってもよいとは思えるのだが、実際はそう簡単ではない。そのため、各社とも関連製品、システムを開発中であり、まだ特に「この製品!」といったものは誕生していない。
しかし、投資は常に先取りが肝心。で、いまのところはヴィンクス <3784> に投資しておきたい。イオン <8267> との関係緊密な点に着目だ。
最後に私の大好き銘柄の一つで、すでに幾度も取り上げたが、共立メンテナンス <9616> を。寮、ビジネスホテル経営、いずれも好調この上ない。ただ、目先株価はさすがに高いため、5000円以下で狙いたい。
2018年3月30日 記
株探ニュース