明日の株式相場見通し=シリア情勢の緊迫化警戒で買い手控え、中小型株に利益確定売り
あす(12日)の東京株式市場は、シリア情勢緊迫化に伴う中東の地政学リスクへの警戒感から売り優勢の推移となりそうだ。また、安倍政権のもとで、公文書の改ざん・隠蔽(ぺい)問題が相次いで表面化していることも、経済政策への遅れを招くとの受け止めから、買い手控え姿勢につながっている。
市場関係者からは「きょう後場は、食品、医薬品、小売りなど内需系の銘柄に売りが目立ち、日経平均株価は安値引けとなった。さらに特徴的だったのは、東証1部の中小型株や新興市場で、このところ全体相場に逆行高して上昇してきたなかから、利益確定売りで急落する銘柄が目立ったことだ。ジャスダック・グロース指数やマザーズ指数の下落率は大幅となった。個人投資家による持ち高調整の売りが目立っている」との見方が出ていた。
11日の東京株式市場は軟調な動きで、日経平均株価は次第安の展開を強いられた。シリア情勢に対する警戒感が全般買い手控え要因となった。日経平均株価終値は、前日比107円22銭安の2万1687円10銭と3日ぶりに反落した。
日程面では、日銀支店長会議で黒田総裁があいさつ、3月のマネーストック、3月の都心オフィス空室率、3月の投資信託概況に注目。海外では、米3月の輸出入物価指数、石油輸出国機構(OPEC)月報が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)