話題株ピックアップ【夕刊】(3):DIC、安川電、三菱UFJ

注目
2018年4月19日 15時24分

■DIC <4631>  3,790円  +55 円 (+1.5%)  本日終値

DIC<4631>は続伸。18日の取引終了後、塗料用樹脂全般を5月15日出荷分から値上げすると発表しており、採算改善につながるとの期待から買いが入ったようだ。原油価格の上昇や、中国の環境規制強化による石化原料の供給量減少、また需要増加による需給バランスの逼迫化などで、塗料用樹脂の主原料となるアクリル系モノマなどの価格が高騰しているほか、物流コストが上昇しており、自助努力だけで吸収することは困難と判断したという。なお、値上げ幅は1キログラム当たり15円以上としている。一方、きょう付の日本経済新聞で「2018年1~3月期の連結営業利益は前年同期比7%減の120億円強だったようだ」と報じられたが、これに対する反応は限定的のようだ。

■安川電機 <6506>  4,850円  +65 円 (+1.4%)  本日終値

安川電機<6506>が4日続伸。トランプ米大統領が打ち出す保護主義色の強い通商政策により貿易摩擦問題が意識され、2~3月相場でグローバルな設備投資拡大期待で買われてきた反動が出ていた。しかし、ここにきて見直し買いの動きが顕在化している。中国の電気自動車(EV)向けなどを中心にFA化投資需要が旺盛であり、同社のACサーボモーターやアーク溶接ロボットなど競争力の高い製品が収益に貢献している。18年2月期連結決算は、売上高が4485億2300万円、営業利益は541億2600万円だった。決算期変更により単純比較はできないが、営業利益は前の期比で実質88%の伸びをみせた。19年2月期も実質2ケタ増益基調が続く見通し。日米首脳会談ではトランプ政権の日本に対する要求は想定内に収まった。また、「米中間の貿易摩擦問題もお互いに柔軟な姿勢をみせ、日本メーカーへの影響は限定的とのコンセンサスが固まりつつある」(国内中堅証券)という。

■三菱UFJ <8306>  714.4円  +8.9 円 (+1.3%)  本日終値

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が上値追い、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>なども買い優勢の展開となった。前場の売買代金は三菱UFJが300億円以上こなし東証1部第3位に、三井住友が第5位に入るなど商い水準も膨らんでいる。米10年債利回りが前日に2.86%台後半に急上昇したことで運用利ザヤの拡大が意識されているほか、一部では三菱UFJが独自に進めるデジタル通貨の「MUFGコイン」の実用化に向けた実証実験を始めたことが伝わっており、これが株価を刺激している。

■国際石油開発帝石 <1605>  1,410円  +15 円 (+1.1%)  本日終値

国際石油開発帝石<1605>が反発したほか、三菱商事<8058>三井物産<8031>など総合商社も足もと上値指向にある。ここ原油市況が上昇傾向にあったが、前日のWTI原油先物価格は週間在庫統計の結果などを受け1ドル95セント高と急伸、1バレル=68ドル47セントと2014年11月以来約3年半ぶりの高値水準に上昇した。前日の米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどが買われエネルギーセクターが値上がり率トップとなる人気だった。この流れを引き継ぎ、東京市場でも原油関連セクターへの買いに厚みが加わった。

■コナミホールディングス <9766>  5,230円  -280 円 (-5.1%)  本日終値

コナミホールディングス<9766>が大幅反落。UEFA(欧州サッカー連盟)が18日、コナミとの10年間にわたったUEFAチャンピオンズリーグとのパートナーシップを、5月に行われるキエフでの決勝を最後に終了すると発表しており、これを嫌気した売りが出た。UEFAチャンピオンズリーグは09年以降、コナミの「ウイニングイレブン」シリーズの看板タイトルの一つ。そのため今後の業績への影響が懸念されたようだ。

■FDK <6955>  180円  -4 円 (-2.2%)  本日終値

FDK<6955>が反落。18日取引終了後、集計中の18年3月期業績予想の修正について、純損益が1000万円の黒字から6億5000万円の赤字(前の期31億6600万円の赤字)に下振れたようだと発表しており、黒字から一転して赤字着地となったことが嫌気された。1~3月期に想定した為替レートに対し円高に推移したため為替差損が生じることに加え、電池事業のアルカリ乾電池にかかわる固定資産と電子事業にかかわる固定資産の減損損失として5億2700万円の特別損失を計上することから、純損益は赤字に転落する。なお、売上高は720億円から730億円(前の期比0.9%減)へ、営業利益は6億円から6億5000万円(前の期3億3000万円の赤字)へ上方修正した。電池事業でインターネット販売用途向けアルカリ乾電池、OEM販売用途向けニッケル水素電池などの販売が増加した。

■エムアップ <3661>  1,340円  +300 円 (+28.9%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

エムアップ<3661>がストップ高まで買われた。同社は18日、VR(仮想現実)事業を展開する新会社「VR MODE(ブイアールモード)」を設立したと発表。今後の事業展開などが期待されたようだ。新会社の設立は、主力であるファンクラブ事業などで培った、アーティスト、タレント、アイドル、俳優、声優といった各権利元とのリレーションを生かし、VRを中心とした先端表現技術を用いたライブ動画の生配信など、新たな事業の創出と発展、拡大を図ることが目的。株主構成は同社のほか、業務提携先や社外協力者などの個人、権利保有者などとしており、技術開発から通信、コンテンツ制作までさまざまな事業会社などが参加することで、VRに関連する総合的な機能を持ち、事業を強力に推進するためのコンソーシアムになるとしている。

■農業総合研究所 <3541>  2,091円  +400 円 (+23.7%) ストップ高   本日終値

農業総合研究所<3541>がカイ気配スタートとなっている。18日の取引終了後、日本郵便四国支社(愛媛県松山市)と業務委託契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入っている。今回の業務委託により農業総研は、出荷者を募集する業務や出荷者として登録する際に必要な業務を日本郵便四国支社に委託する一方、日本郵便四国支社は、これら委託業務を行うために、郵便局内に集荷場及び集荷場を補完する施設(集荷場など)を設置し、運営する。集荷場に持ち込まれた農産物は、農業総研が契約しているスーパーマーケットなどへ日本郵便四国支社の物流を活用し出荷することになり、これにより生産者は、近くの郵便局に農産物等を持って行くことで、全国のスーパーなどで販売できることになるという。なお、同件による18年8月期業績への影響は、現時点では軽微と見込んでいる。

●ストップ高銘柄

バルクホールディングス <2467>  901円  +150 円 (+20.0%) ストップ高   本日終値

栄電子 <7567>  613円  +100 円 (+19.5%) ストップ高   本日終値

小田原機器 <7314>  931円  +150 円 (+19.2%) ストップ高   本日終値

パルマ <3461>  4,950円  +700 円 (+16.5%) ストップ高   本日終値

など、7銘柄

●ストップ安銘柄

レノバ <9519>  2,860円  -700 円 (-19.7%) ストップ安   本日終値

以上、1銘柄

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