話題株ピックアップ【夕刊】(2):三菱商、ホトニクス、ケーズHD
■三菱商事 <8058> 3,177円 +141 円 (+4.6%) 本日終値
三菱商事<8058>が後場上げ幅を拡大。午後1時ごろに発表した18年3月期の純利益が5601億7300万円(同27.2%増)と従来予想の4402億9300万円を上回って着地したことに加えて、19年3月期の純利益を6000億円(前期比7.1%増)と連続最高益更新を見込んでいることが好感された。前期は、ローソン<2651>の子会社化や資源価格の上昇などが寄与したことに加えて、「市況系」「事業系」双方の巡航利益が増加したことが寄与したという。また今期は、エネルギー事業、生活産業事業をはじめ事業系・市況系ともに前期に計上した一過性損失の反動があることに加え、巡航利益が引き続き堅調に推移する見通しとしている。
■トーモク <3946> 2,160円 +94 円 (+4.6%) 本日終値
トーモク<3946>が3日続伸。7日取引終了後に発表した19年3月期の連結業績予想で、売上高1700億円(前期比5.3%増)、営業利益80億円(同36.1%増)、純利益50億円(同29.2%増)と大幅増益を見込んでいることが好感された。需要が堅調に推移している段ボール事業で、内部コストの低減に注力するほか、原材料高騰の価格転嫁と物流条件の改善に取り組む。また、住宅事業は省エネ性能に力点を置いたZEH(年間の1次エネルギー消費量がネットでゼロとなる住宅)対応の商品「ヒュース エコ ゼロ」の拡販やトータルコストの改善に取り組む。さらに、運輸倉庫事業は物流拠点を拡大して、取り扱い数量の増加に対応できるよう体制を強化する。18年3月期連結業績は、売上高1615億1400万円(前の期比6.2%増)、営業利益58億7800万円(同19.5%減)、純利益38億7000万円(同14.4%減)だった。
■浜松ホトニクス <6965> 4,360円 +100 円 (+2.4%) 本日終値
浜松ホトニクス<6965>が実質上場来高値を更新した。同社は光技術で世界の最先端を走っており、光電子増倍管、レーザーなどが医療分野や半導体分野の幅広い需要を取り込んでいる。直近は環境分析装置向けなどで受注を伸ばし収益に反映させている。7日取引終了後に18年9月期第2四半期累計の連結決算を発表、売上高730億7400万円(前年同期比12.5%増)と2ケタ増収を達成、本業のもうけを示す営業利益も149億9500万円(同34.3%増)と高水準の伸びをみせた。この好決算を受けて、18年9月期通期の連結業績予想も増額、売上高を1363億円から1443億円(前期比10.6%増)へ、営業利益を236億円から266億円(同16.4%増)へ修正しており、これが買いの手掛かりとなった。
■新東工業 <6339> 1,172円 +18 円 (+1.6%) 本日終値
新東工業<6339>が反発。7日の取引終了後、集計中の18年3月期連結業績について、最終利益が従来予想の45億円から60億円(前の期比78.7%増)へ上振れたようだと発表しており、これを好感した買いが入った。連結子会社青島新東機械の所有する固定資産を譲渡したのに伴い、固定資産売却益約27億円を計上したことなどが要因としている。なお、売上高は980億円から1040億円(同9.4%増)へ上振れた一方、営業利益は51億円から48億円(同1.8%減)へ下振れたとしている。
■川田テクノロジーズ <3443> 6,260円 +90 円 (+1.5%) 本日終値
川田テクノロジーズ<3443>は4日ぶりに反発。同社は7日取引終了後、18年3月期通期の連結業績予想の修正を発表。売上高は1100億円から1070億円(前期比3.4%増)へ小幅下方修正したものの、営業利益を30億円から44億円(同25.5%減)へ、最終利益を21億円から40億円(同50.9%減)へ上方修正した。売上高については、建築セグメントの売り上げが伸びず前回予想を下回ったものの、営業利益については、主に鉄構セグメントおよび土木セグメントでの工事の原価低減および設計変更獲得が順調に行われたことにより利益は上方修正となった。
■扶桑化学工業 <4368> 2,467円 -261 円 (-9.6%) 本日終値 東証1部 下落率3位
7日に決算を発表。「今期経常は9%減益、1円増配へ」が嫌気された。扶桑化学工業 <4368> が5月7日大引け後(16:00)に決算を発表。18年3月期の連結経常利益は前の期比3.3%増の103億円に伸びたが、19年3月期は前期比8.8%減の94.5億円に減る見通しとなった。
■スミダコーポレーション <6817> 1,392円 -146 円 (-9.5%) 本日終値 東証1部 下落率4位
スミダコーポレーション<6817>が急反落。7日の取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)連結決算が売上高227億100万円(前年同期比5.1%増)、営業利益4億5600万円(同70.8%減)、純利益2億8700万円(同69.4%減)と大幅減益で着地したことが嫌気された。新車販売が減少局面にある米国を除いて車載関連が堅調に推移したことに加えて、設備投資関連向けインダストリー分野が好調で売上高は増収となったが、人件費や社会保険料、原材料価格が上昇したことに加え、製品構成の変化や旧正月休暇後の一時的な操業度低下などが響いた。なお、18年12月期通期業績は、売上高980億円(前期比8.7%増)、営業利益62億円(同0.3%減)、純利益38億円(同15.6%減)の従来見通しを据え置いている。
■ケーズホールディングス <8282> 1,453円 -126 円 (-8.0%) 本日終値 東証1部 下落率6位
ケーズホールディングス<8282>が急落し年初来安値を更新。7日取引終了後発表した、19年3月期の連結業績予想で、売上高6950億円(前期比2.3%増)、営業利益300億円(同2.5%減)、純利益215億円(同5.3%減)と減益を見込んでいることが嫌気された。売り上げの大きな伸びが期待できない状況が続く中、テレビなどの映像商品や高付加価値商品で需要を見込み増収となるものの、直営店19店の出店計画に伴う人件費などのコスト増が利益を圧迫する見通し。なお、年間配当は実質前期比3円減の30円を予定している。18年3月期連結業績は、売上高6791億3200万円(前の期比3.2%増)、営業利益307億6400万円(同20.1%増)、純利益227億600万円(同12.7%増)だった。
■パソナグループ <2168> 1,738円 -136 円 (-7.3%) 本日終値 東証1部 下落率8位
7日、パソナグループ <2168> が自己株処分による200万株の売り出しと、オーバーアロットメントによる上限30万株の売り出しを実施すると発表したことが売り材料視された。売り出し株式数は最大で230万株と発行済み株式数の5.5%におよぶ規模とあって、株式の需給悪化が懸念された。売出価格は5月15日から18日までのいずれかの日に決定される。最大で39億9795万円の調達資金については子会社への投融資資金や借入金返済に充てる。
株探ニュース