明日注目すべき【好決算】銘柄 資生堂、ブレインP、板硝子 (11日大引け後 発表分)

注目
2018年5月13日 11時00分

11日大引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

資生堂 <4911>   ★1-3月期(1Q)経常は98%増益、対通期計画52%進捗

◆18年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比97.7%増の472億円に拡大して着地。高価格帯ブランド「プレステージ」とスキンケアなどのコスメティクス事業が収益を牽引した。インバウンド需要の拡大などで国内事業が2ケタ成長を継続したほか、中国をはじめ海外でプレステージブランドが大きく伸びた。

第1四半期業績だけで通期計画の900億円に対する進捗率が52.5%に達しており、業績上振れが期待される。

ブレインP <3655>   ★今期経常を6期ぶり最高益に87%上方修正

◆18年6月期第3四半期累計(17年7月-18年3月)の連結経常利益は前年同期比3.7倍の4.2億円に急拡大して着地。マーケティング向けデータ分析の大型案件増加などを背景に、アナリティクス事業の収益が急拡大したことが寄与。ソリューション事業やマーケティングプラットフォーム事業の伸長に加え、効率的なプロジェクト管理による採算改善も大幅増益に貢献した。

業績好調に伴い、通期の同利益を従来予想の3億円→5.6億円に86.7%上方修正。増益率が2.1倍→3.9倍に拡大し、6期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。

板硝子 <5202>   ★今期税引き前は8%増益、前期配当を6期ぶり復配・今期10円増配へ

◆18年3月期の連結税引き前利益は前の期比50.3%増の221億円で着地。続く19年3月期も前期比8.2%増の240億円に伸びる見通しとなった。今期は良好な市場環境が続くなか、建築用、自動車用ともに高機能ガラスの販売拡大に注力する。引き続き不採算・低採算事業の見直しや生産性向上によるコスト削減を進める方針。

業績回復に伴い、従来未定としていた前期の期末一括配当を20円実施し、6期ぶりに復配するとし、今期は100周年記念配当10円を実施する形で、前期比10円増の30円に増配する方針とした。11日終値ベースの配当利回りは3.22%となった。

SECカーボ <5304> [東証2]  ★今期経常は7.3倍増で11期ぶり最高益更新へ

◆18年3月期の連結経常損益は11.5億円の黒字(前の期は26.2億円の赤字)に浮上して着地。続く19年3月期の同利益は前期比7.3倍の84億円に急拡大し、11期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。今期は世界的な電極需給の逼迫を背景に、黒鉛電極の販売数量が増加するうえ、販売価格も上昇し、人造黒鉛電極事業の売上高が前期比2.8倍の181億円に急拡大する計画。

予想PERが16.8倍→5.1倍に急低下し、割安感が強まった。

電子材料 <6855>   ★今期経常は97%増益へ

◆18年3月期の連結経常利益は前の期比3.5倍の4億5600万円で着地。続く19年3月期も前期比97.4%増の9億円に拡大する見通しとなった。今期もデータセンターや自動車向けなど旺盛な半導体需要が続くなか、NAND型フラッシュメモリー向けを中心に半導体検査用プローブカードの販売が伸びる。

レーサム <8890> [JQ]  ★今期経常は42%増益、5円増配へ

◆18年3月期の連結経常利益は前の期比63.1%増の109億円で着地。続く19年3月期も前期比41.5%増の155億円に拡大する見通しとなった。今期は主力の資産運用事業で販売価格ベース600億円の高水準な在庫を背景に、収益不動産の販売が拡大し、58.1%の大幅増収を見込む。

併せて、今期の年間配当は前期比5円増の45円に増配する方針とした。予想PERが7.7倍→6.8倍に低下する一方、配当利回りは3.03%に上昇し、割安感が強まった。

同時に、発行済み株式数の0.99%にあたる45万株(7億円)を上限とする自社株買いの実施を発表。

アルファP <9467> [東証M]  ★今期経常は59%増で3期ぶり最高益更新へ

◆18年3月期の経常利益(非連結)は前の期比4.3倍の7.5億円に伸び、従来予想の6.5億円を上回って着地。続く19年3月期も前期比58.5%増の12億円に拡大し、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。今期は主力の出版事業で2ケタの刊行点数を計画するマンガを中心に販売が伸びるうえ、市場拡大を背景に電子書籍も成長が続く。昨年1月に売却したゲーム事業の赤字がなくなることも増益の要因となる。

ニチイ学館 <9792>   ★今期経常は2.9倍増益、8円増配へ

◆18年3月期の連結経常利益は前の期比2.5倍の36.2億円で着地。続く19年3月期も前期比2.9倍の105億円に急拡大する見通しとなった。今期は前期に契約適正化の推進に取り組んだ医療関連の収益拡大を見込む。構造改革を進める英会話教室と中国事業の赤字縮小なども大幅増益に貢献する。

業績好調に伴い、今期の年間配当は前期比8円増の30円に増配する方針とした。配当利回りは2.51%に上昇した。

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