話題株ピックアップ【夕刊】(2):エイベックス、スクリン、国際石開帝石
■エイベックス <7860> 1,541円 +8 円 (+0.5%) 本日終値
エイベックス<7860>は4日ぶり反発。24日取引終了後、定款の一部変更を発表し、事業目的に「仮想通貨交換業」などを追加すると発表したことから、今後の事業展開への期待感が強まったようだ。このほか追加するのは、「有料職業紹介事業」、「電子マネーその他の電子的価値情報及び前払式支払手段の発行、販売及び管理」、「電子決済システムの提供、資金移動業、収納代行業、集金代行業及び支払代行業」、「ポイントサービスの運営業務」。株主総会を経て、6月22日から効力が発生する予定だ。あわせて、顧客の利便性を高める決済手段を提供することを目的として、100%子会社エンタメコインを6月に設立すると発表した。電子マネーの発行や電子決済システムの提供などを事業内容とする。なお、19年3月期業績に与える影響は軽微としている。
■UMCエレ <6615> 2,886円 -110 円 (-3.7%) 本日終値
ユー・エム・シー・エレクトロニクス<6615>が5日続落。24日取引終了後に公募増資や株式売り出しの実施を発表しており、1株当たり利益の希薄化や需給悪化を懸念した売りが膨らんだ。241万3500株の公募と61万8900株の公募による自己株処分、72万5600株の売り出し、上限52万2000株のオーバーアロットメントによる売り出しなどを実施する。公募に伴う調達資金は約108億7500万円で、設備投資や子会社への投融資資金などに充てる。発行済み株式数は最大で約17%増える見込み。発行・処分価格は6月4日から6日までのいずれかの日に決定する。
■スクリン <7735> 9,160円 -330 円 (-3.5%) 本日終値
SCREENホールディングス<7735>が3日ぶりに反落。24日の取引終了後、2本立てのユーロ円建転換社債(CB)型新株予約権付社債を発行すると発表しており、CBの株式転換による1株当たり利益の希薄化を懸念する売りが出た。発行金額は合計300億円。22年6月満期の4年債と25年6月満期の7年債の2本立てで、発行金額はそれぞれ150億円ずつ。転換価格は4年債が24日終値を22.00%上回る1万1578円、7年債が同30.00%上回る1万2337円で決まった。調達資金は、新棟建設など設備投資や研究開発設備資金などに充てる。
■国際石油開発帝石 <1605> 1,248.5円 -36 円 (-2.8%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>、日本海洋掘削<1606>など資源開発関連株が軟調。ここ原油市況が下落歩調にあり、前日はロシアやOPEC加盟国が減産を緩めるとの思惑からWTI原油先物価格が1ドル13セント安と急落し1バレル=70ドル71セントまで水準を切り下げた。これを受けて、前日の米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどのエネルギー関連株が値を下げており、この流れが東京市場にも波及した。
■トヨタ自動車 <7203> 7,115円 -93 円 (-1.3%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>が5日続落と下値を探る展開。トランプ米政権が乗用車の関税を最大25%に引き上げることを検討していることを受け、業績面への影響が懸念されるほか、足もとは米長期金利の低下による日米金利差縮小の思惑から為替が円高方向に振れており、輸出採算改善期待が後退していることもマイナス材料。
■三菱UFJ <8306> 692.4円 -6.9 円 (-1.0%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>といったメガバンクが安い。24日のニューヨーク市場で米10年債利回りは前の日に比べ0.02%低い2.97%に低下した。米朝首脳会談中止の発表を受け、リスク回避の動きが強まり安全性の高い米国債券には買いが流入した。米長期金利低下は利ザヤ縮小による業績悪化につながるとの懸念が浮上し大手銀行株は軟調な値動きとなったている。
■ニッパンレンタル <4669> 2,711円 +500 円 (+22.6%) ストップ高 本日終値
24日、ニッパンレンタル <4669> [JQ]が6月30日現在の株主を対象に1→3の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の3分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。株式分割に伴い、年間配当を従来計画の50円→17円(前期は50円)に修正した。年間配当は実質2.0%の増額となる。
■やまねメディカル <2144> 436円 +80 円 (+22.5%) ストップ高 本日終値
やまねメディカル<2144>が大幅続伸。同社は24日取引終了後に、6月28日開催予定の定時株主総会に「定款一部変更の件」を付議すると発表。事業目的に仮想通貨に関する事項などを追加するとしていることが材料視されやるようだ。追加するのは「仮想通貨の企画、開発、発行、売買、仲介、斡旋および管理」や、「仮想通貨に関するシステムの提供およびコンサルティング」、「仮想通貨の交換業および仮想通貨に関する販売所・取引所の運営、管理」、「資金決済に関する法律による前払式支払手段の発行および資金移動に関する一切の業務」など。今後の事業多角化や新規事業への進出に備えるためで、このほか「障碍者支援施設の運営」なども挙げている。
■スクロール <8005> 617円 +62 円 (+11.2%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
カタログ通販やネット販売を手掛けるスクロール<8005>が大幅続伸し、年初来高値を更新した。同社は24日取引終了後に、4月度の月次売上高(速報値)が前年同月比24.1%増の61億3200万円になったと発表。前年実績を9カ月連続で上回り、前月の伸び率(8.1%増)から大きく拡大したことが好感されたようだ。
■セキュアヴェイル <3042> 1,309円 +111 円 (+9.3%) 本日終値
セキュアヴェイル<3042>が5連騰で年初来高値更新、デジタルアーツ<2326>など情報セキュリティー関連株が上値指向を続けている。IoT時代の到来で世界的にサイバー攻撃に対する対策が課題となるなか、日本国内でもセキュリティーへのニーズが急速に高まっている。米情報セキュリティー企業のファイア・アイが日本の大量の個人情報がダークウェブで販売されていることを発表しており、これがインパクトのある材料として関連銘柄の株価を刺激した。
株探ニュース