話題株ピックアップ【夕刊】(3):HIS、ファナック、日本通信

注目
2018年6月1日 15時19分

■鴻池運輸 <9025>  1,784円  +14 円 (+0.8%)  本日終値

鴻池運輸<9025>が続伸。5月31日の取引終了後、国内外でプラントエンジニアリング事業(電気工事業)を手掛けるエヌビーエス(NBS、福岡市博多区)の全株式取得したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。NBSは、発電所やエネルギー関連プラントのエンジニアリング事業で自社で技術者を擁し、約30年にわたる経験と実績のある企業。今回のグループ化により、KONOIKEグループの注力事業の一つであるエンジニアリングサービスで、従来展開してきたプラント機器・設備の機械設計・据え付け工事に加え、NBSが得意とする電気・計装設計や運転管理まで一貫したサービスの提供が可能となり、同事業の強化につながるとの見方か強まっている。

■星光PMC <4963>  1,169円  +9 円 (+0.8%)  本日終値

星光PMC<4963>が続伸。この日の午前中、同社のセルロースナノファイバー(CNF)複合材料「STARCEL」が、アシックス<7936>の高機能ランニングシューズ製品「GEL-KAYANO 25(ゲルカヤノ 25)」のミッドソール部材の原材料の一部に採用されたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。GEL-KAYANOシリーズは、25年にわたり世界のランナーから注目され、愛され続けてきたランニングシューズシリーズ。「GEL-KAYANO 25」のミッドソール(甲被と靴底の間の中間クッション材)には軽量性と耐久性という相反する機能を高次元で両立させた新たなスポンジ材「FlyteFoamLyte(フライトフォームライト)」が使われているが、この一部に「STARCEL」が使用されている。

■GMO-PG <3769>  11,240円  -380 円 (-3.3%)  本日終値

5月31日、GMOペイメントゲートウェイ <3769> が170億円のユーロ円建て新株予約権付き社債(転換社債=CB)を発行すると発表したことが売り材料視された。転換価格は1万5106円。発行済み株式総数に対する潜在株式数の比率は3.03%になる見込みで、将来的な株式価値の希薄化や株式需給の悪化を警戒する売りが向かった。調達資金は運転資金や貸付金に充てる。

■エイチ・アイ・エス <9603>  3,655円  -105 円 (-2.8%)  本日終値

エイチ・アイ・エス<9603>は続落。5月31日取引終了後に発表した第2四半期累計(17年11月~18年4月)連結決算が、売上高3412億4700万円(前年同期比25.5%増)、営業利益76億2300万円(同22.1%増)、純利益は35億5500万円(同31.3%減)となり、大幅最終減益となったことが嫌気された。日本発海外旅行で欧州が回復基調にあることに加え、訪日旅行事業で旧正月や花見シーズンに合わせた商材を強化したことで旅行事業が好調に推移。海外現地法人の新規連結効果や、ホテル事業で前期に子会社化した台湾のグリーンワールドホテルグループの貢献もあり本業である営業利益は大幅増益となったが、前年にドル建て資産に関わる為替差益を計上した反動で営業外損益が悪化した。なお、18年10月期通期業績予想は、売上高7200億円(前期比18.8%増)、営業利益173億円(同8.7%増)、純利益91億円(同31.4%減)の従来見通しを据え置いている。

■ファナック <6954>  23,115円  -155 円 (-0.7%)  本日終値

ファナック<6954>が反落。SMBC日興証券は31日、同社株の投資評価「3」を継続するとともに、目標株価は2万2000円から1万8000円に引き下げた。スマートフォン向け設備投資減速と固定費増を主要因に、業績予想を減額している。19年3月の連結営業利益を2264億円から前期比14%減の1975億円(会社予想1517億円)に見直したほか、20年3月期の同利益は2404億円から2029億円に修正した。同社は比較的、スマホ関連設備投資の影響が大きく、特に米スマホ関連の需要が19年3月期は減少すると予想されるほか、中華スマホ関連の売り上げも減少するとみている。

■日本通信 <9424>  169円  +50 円 (+42.0%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ

日本通信<9424>が急騰し年初来高値を更新した。5月31日の取引終了後、同社のスマートフォンを用いたフィンテックプラットフォームが、金融庁の「FinTech実証実験ハブ」の支援案件として決定されたと発表しており、これを好感した買いが入った。同社のフィンテックプラットフォーム「FPoS(エフポス)」は、「サブSIM」というICカードを用い、ICカードが持つ高度なセキュリティー機能を生かして開発したもの。実証実験は、群馬銀行<8334>、千葉銀行<8331>、徳島銀行(徳島県徳島市)、マネーフォワード<3994>、サイバートラスト(東京都新宿区)の6社共同で行い、金融取引の代表例である利用者住所の変更と資金移動を電子証明書を搭載したサブSIMを用いて行いうことで、スマートフォンからの金融取引の安全性に関する問題を簡単な方法で解決することを実証するとしている。

■共和工業所 <5971>  7,370円  +920 円 (+14.3%) 一時ストップ高   本日終値

共和工業 <5971> [JQ]が急騰。5月31日大引け後に発表した18年4月期の連結経常利益は前の期比61.0%増の11.5億円に伸びて着地。続く19年4月期も前期比30.3%増の15億円に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。今期も世界的な建設機械の需要拡大を背景に、主力の建設機械用ボルトの販売が伸び、12.8%の大幅増収を見込む。前日終値ベースの予想PERが10.7倍→8.0倍に低下し、割安感がさらに強まったことも支援材料となった。

■ネクストウェア <4814>  455円  +43 円 (+10.4%)  本日終値

ネクストウェア<4814>が急反発。データベース構築などを手掛けており、超高速ブロードバンドサービスに対応したケーブルテレビ事業者の投資需要を取り込んでいる。ブロックチェーン技術開発のシビラ社と資本・業務提携している点も注目材料。シビラ社は暗号技術やアルゴリズム、分散技術を使って情報の改ざんや不正を不可能とするブロックチェーン開発で先駆しており、ネクストウェアが注力する顔認証システムやデジタルマップなどIoT時代に必須となる高度機密情報のマネジメントで融合する。

■コムシード <3739>  835円  +75 円 (+9.9%)  本日終値

パチンコ関連のモバイル向けゲームを展開するコムシード <3739> [名証C]が急反騰。5月25日大引け後、エムアップ <3661> 子会社で人気アイドルグループのファンアプリを手掛けるWEAREと資本業務提携すると発表したことが引き続き材料視された。株価は25日から4日連続でストップ高したあと、前日は利益確定売りに押されたものの、この日は再び大幅高に買われた。業務面では、人気アイドルグループやアーティストを軸としたファンアプリおよびゲームに関する新規事業を共同で展開する。資本面では、WEAREが実施する第三者割当増資の引き受け、WEARE90株(保有割合6.3%)を3060万円で取得する。WEAREは同社のほか、東京ニュース通信社、walkとも資本業務提携を結んでいる。

●ストップ高銘柄

やまねメディカル <2144>  917円  +150 円 (+19.6%) ストップ高   本日終値

システムズ・デザイン <3766>  1,061円  +150 円 (+16.5%) ストップ高   本日終値

など、3銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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