話題株ピックアップ【夕刊】(1):三精テクノロ、日本通信、ローム

注目
2018年6月5日 15時13分

■三精テクノロジーズ <6357>  1,734円  +299 円 (+20.8%) 一時ストップ高   本日終値

三精テクノロジーズ <6357> [東証2]が急騰。4日大引け後、非開示だった19年3月期の業績予想を発表。連結経常利益は前期比81.9%増の42.5億円を見込み、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。3月に買収したオランダの遊戯機械メーカーVekoma Ridesの業績上乗せで収益が拡大する。業績好調に伴い、従来未定としていた今期の年間配当を前期比7.5円増の35円に増配となる方針を示したことも支援材料となった。前日終値ベースの予想PERが9.8倍と低水準となり割安感が強まったことも買いに拍車を掛けた。

■日本通信 <9424>  235円  +16 円 (+7.3%)  本日終値  東証1部 上昇率5位

日本通信<9424>が連日の急騰。5月末に複数の地銀と共同で、フィンテックプラットフォームの実証実験をすると発表したことが物色人気化の発端。同実験は金融庁の「Fintech実証実験ハブ」の支援案件に決まったこともあり、国策追い風との思惑が投機資金流入に弾みをつけた。今月1日には日証金が同社株について、4日約定分から制度信用取引の新規売りおよび買いの現引きに伴う貸借申し込み停止を発表するなど、早々に信用規制がかかったが、貸株制限が逆に需給相場の色彩を強める形となった。

■品川リフラクトリーズ <5351>  3,775円  +220 円 (+6.2%)  本日終値  東証1部 上昇率7位

品川リフラクトリーズ<5351>が急騰、5月11日につけた年初来高値3760円を抜き一気に新値街道に躍り出た。東京五輪関連需要や都市再開発に伴う建築需要を背景に鋼材需要が旺盛、また自動車向けでも高水準の引き合いがあり、新日鉄住金<5401>など鉄鋼大手は製造コストの上昇を受け一般流通向け鋼板価格の引き上げに動いている。品川リフラが手掛ける高炉に使う耐火物需要も旺盛だ。中国を主要産地とする耐火物原料価格が上昇するなか製品価格への転嫁が進んでおり、同社株には現在の需給逼迫がポジティブに働いている。黒鉛電極を手掛ける東海カーボン<5301>や日本カーボン<5302>が急速に株価水準を切り上げていることで、連想買いを誘導している面もあるようだ。

■ローム <6963>  10,850円  +400 円 (+3.8%)  本日終値

ローム<6963>が4日続伸。同社はきょう、GaN(窒化ガリウム)パワーデバイスの世界的企業であるGaNシステムズ社と協業を開始したことを明らかにした。この協業は、GaNシステムズ社のGaNパワートランジスタにおける業界トップクラスの性能と、ロームのGaNパワーデバイス技術および多様な電子部品の設計・製造における総合力を有効活用するもの。具体的には、両社の技術を用いてGaNデバイスに最適な製品を共同開発するなどとしている。

■KHネオケム <4189>  3,040円  +104 円 (+3.5%)  本日終値

KHネオケム<4189>が続伸。大和証券が4日付で、投資判断「2」、目標株価3600円で新規にカバレッジを開始しており、これが好材料視されたようだ。同証券によると、世界的な環境規制の高まりを背景に、古い冷媒から環境に優しい新冷媒へのシフトが進んでいるが、同社は、新冷媒に使われる冷凍機油原料を生産。新興国を中心としたエアコン市場の拡大や、新冷媒へのシフトにより需要は拡大傾向にあるとしている。また、冷凍機油原料以外にも、電子材料や可塑剤原料などの成長性のある製品も持っており、同証券では定期修理や原料高、円高などのマイナス要因がなければ、年率10~15%程度の利益成長が可能として、18年12月期営業利益予想を107億円(会社予想105億円)、19年12月期を同140億円と予想している。

■インフォマート <2492>  1,357円  +41 円 (+3.1%)  本日終値

インフォマート<2492>が4日続伸。この日、経済産業省が推進する「サービス等生産性向上IT導入支援事業(IT導入補助金)」の「IT導入支援事業者」に認定され、「BtoBプラットフォーム」が補助金対象のITツールに認定されたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「IT導入補助金」は、中小企業・小規模事業者の生産性向上の実現を目的とした補助金制度で、補助金対象サービスを新規で導入する場合、導入企業は最大50万円の補助金を受け取ることができる。このため「BtoBプラットフォーム」を導入する際の費用面でのハードルを下げることができるため、導入拡大が期待されている。

■オプトラン <6235>  3,870円  +110 円 (+2.9%)  本日終値

オプトラン<6235>が4日続伸。4日の取引終了後、主力工場である中国・上海工場の研究開発施設拡充と増産体制確保のため、第1&第2工場に加えて、研究開発用に第3建物の建設に着手し、また工場の一部の装置生産への転用を行うと発表しており、これを好材料視した買いが入った。現在、2つの工場に分散している研究開発機能を第3建物に集約するほか、増産体制をとるために第2工場(広さ1万2000平方メートル)の4分の1を占めていた部品加工部門を装置組み立て用に転用し、装置増産体制を確保するという。研究開発施設の完成は19年10月を予定しており、また、転用工事は18年6月の完成をメドとしている。

■良品計画 <7453>  37,800円  +1,000 円 (+2.7%)  本日終値

良品計画<7453>が続伸。4日の取引終了後に発表した5月度の月次概況で、直営既存店売上高が前年同月比2.4%増と15カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。衣服・雑貨で先月に引き続き、フレンチリネン素材のシャツ、ワンピースやオーガニックコットン半袖Tシャツ、涼感インナーシリーズが好調だったが、気温の寒暖差が大きかった影響で、衣服全体では売り上げの伸びは限定的だった。一方、生活雑貨ではスキンケア用品に新たに登場した「クリアケアシリーズ」の化粧水が人気だったほか、タオル、スリッパなど重点戦略商品の売り上げが堅調。また、食品ではレトルトのカレー、新規発売商品の菓子、「水出しシリーズ」の茶葉やコーヒーの売り上げが上昇した。

■デクセリアルズ <4980>  1,141円  +28 円 (+2.5%)  本日終値

デクセリアルズ<4980>が続伸。同社は4日取引終了後、高精度センサーの高性能化・小型化技術に強みを持つアドバンスト マテリアル テクノロジーズ(千葉県・流山市)の株式を取得し子会社化することを発表、これを材料視する買いを誘った。デクセリアルズはエレクトロニクス領域を中心に事業展開しており、自動運転、IoT関連などで需要拡大が見込まれる高精度センサー分野での業容拡大期待が株価を刺激している。

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