話題株ピックアップ【夕刊】(2):セリア、ソフトバンク、LINE
■セリア <2782> 5,400円 +130 円 (+2.5%) 本日終値
セリア<2782>が上昇指向を強めている。5月18日に安値4905円で目先の底を確認し戻り相場に転換、前日は上昇一服となったもののきょうはすかさず切り返し、5日・25日移動平均線のゴールデンクロス示現で一段の上値をうかがう。100円ショップ大手で、POSなどの積極活用で顧客ニーズを捉え業績に反映させている。新規出店にも積極的に取り組み、「同社は関東甲信越以北への出店に力を入れており、今期末に前期比89店舗増の1595店舗を見込んでいる」(国内証券アナリスト)と業容拡大に積極的だ。今期から中間期20円配を実施することもポイントとなっている。
■NECネッツエスアイ <1973> 2,597円 +62 円 (+2.5%) 本日終値
NECネッツエスアイ<1973>が高い。同社はきょう、6月12~17日に開催される「秩父宮みなとラグビーまつり2018」で、人工知能(AI)や仮想現実(VR)などのデジタル技術を活用した実証実験を行うと発表した。同社はこの実証実験の結果を早期に商品化する計画で、主な導入先としてはスタジアムやイベント会場の周辺地域、観光地などを想定している。なお、この実証実験にはジョルダン<3710>やスターティアホールディングス<3393>グループのスターティアラボなども参加する予定となっている。
■ソフトバンクグループ <9984> 8,032円 +170 円 (+2.2%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が東証1部売買代金上位に食い込むなか前日に続き買い優勢となった。政府は4日の未来投資会議に成長戦略の素案を示し、IoTや人工知能(AI)を活用する社会の実現に向け前向きに取り組み、ベンチャー企業育成強化に乗り出す構えをみせている。そのなか、同社は10兆円規模の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」設立に際して、AIや半導体分野に積極投資する方針を表明しており、国策に乗る企業として改めて光が当たる可能性が意識されている。
■LINE <3938> 4,000円 +80 円 (+2.0%) 本日終値
LINE<3938>が続伸。この日、ゲーム開発会社アイディス(東京都渋谷区)との初の共同タイトルとなる、出会いが絆になるRPG「ガーディアンズ」のサービスを開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「ガーディアンズ」は、「ブレイブ フロンティア」を生み出した早貸久敏氏が総監督を務めるタイトルで、タップ&スワイプの直感操作でいつでも誰とでも気軽に遊べるMMORPG。また、音楽監督には小室哲哉氏を迎え、ゲームの世界を彩る音楽全29曲(主題歌+BGM28曲)が制作されたという。今年4月13日からの事前登録では30万人を超える登録者数を記録したことから、業績への貢献が期待されている。
■フューチャー <4722> 1,452円 +24 円 (+1.7%) 本日終値
フューチャー<4722>が3日ぶりに反発。この日、法人向けクラウド名刺管理サービスを展開するSansan(東京都渋谷区)に、サイバー攻撃からシステムを守るクラウド型セキュリティーサービス「FutureVuls」の提供を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「FutureVuls」は、システムを構成するサーバのOSやアプリケーション、ソフトウェアの脆弱性を自動チェックし、運用管理者の業務を一貫して管理するクラウド型のセキュリティーサービス。一方、Sansanは現在、7000社を超えるユーザにクラウドサービスを提供しているが、膨大なサーバ群の運用管理負荷が高いことが課題となっており、これに対する有効な解決策として「FutureVuls」が導入されたとしている。
■ユナイテッドアローズ <7606> 4,040円 +65 円 (+1.6%) 本日終値
ユナイテッドアローズ<7606>は堅調。4日の取引終了後に発表した5月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合わせた既存店売上高が前年同月比3.4%増と4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。5月は、大型連休直後の気温低下で一時的に売り上げが鈍る場面はあったが、中旬以降の気温の上昇とともに夏物需要が活発化し、ウィメンズを中心に好調に推移した。商品別では、メンズは半袖シャツ、半袖カットなどが、ウイメンズは半袖シャツ、半袖ニット、ブラウス、スカート、ワンピース、サンダルなどの動きが目立った。なお、前年同月に比べて休日が1日少なかった影響がマイナス1.6%程度あった。
■東京エレクトロン <8035> 21,125円 +260 円 (+1.3%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>は続伸。米株市場では半導体関連株を中心としたハイテク株高が鮮明で、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は前日時点で約3カ月ぶりの高値圏に浮上、2001年以来の最高値1445.901も視界に入れている。こうしたなか、半導体製造装置のトップメーカーで出遅れ感顕著な同社株にも海外機関投資家とみられる買いが流入したもよう。2万700~800円近辺で13週・26週移動平均線が収れんしており、ここを足場に上昇トレンド復帰を目指す。
■三信電気 <8150> 2,185円 +27 円 (+1.3%) 本日終値
三信電気<8150>が反発。きょう付の日本経済新聞で「2019年3月期の年間配当について、1株当たり48円の従来予想(前期は33円)を70円程度に引き上げる可能性がある」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、配当増額は配当性向を100%にする社内ルールに基づくものだという。また、利益還元強化の背景には、共同保有分も含めて同車株の38%を保有(3月13日時点)する旧村上ファンド関係者が運営するC&Iホールディングスの存在があるともしている。
■インソース <6200> 2,381円 +17 円 (+0.7%) 本日終値
インソース<6200>が急反発。5月に後半に急速に水準を切り上げた後、調整色を見せていたが、25日移動平均線との接触を待って切り返しに転じている。財務省や日大アメフト部の問題などでクローズアップされた「組織危機管理」に対する市場ニーズが高まっており。豊富なノウハウやコンテンツで研修事業を手掛ける同社株への注目が集まっている。信用倍率は5月25日申し込み現在で1.22倍と株式需給面からも妙味がある。
■泉州電業 <9824> 3,290円 +20 円 (+0.6%) 本日終値
泉州電業<9824>が小幅に続伸。4日の取引終了後、18年10月期の連結業績予想について、売上高を780億円から810億円(前期比8.1%増)へ、営業利益を35億5000万円から35億9000万円(同12.1%増)へ、純利益を25億3000万円から25億7000万円(同12.3%増)へ上方修正したことを好感した買いが入った。電線の主材料である銅価格が期初予想を上回り販売価格が上昇したことに加えて、民間設備投資向けや建設向け電線の需要が底堅く推移したことが売上高・利益を押し上げた。なお、同時に発表した第2四半期累計(17年11月~18年4月)決算は、売上高409億3900万円(前年同期比11.2%増)、営業利益18億2200万円(同13.0%増)、純利益13億4100万円(同15.3%増)だった。
株探ニュース