話題株ピックアップ【夕刊】(2):富士電機、日ケミコン、ユニシス
■富士電機 <6504> 835円 +17 円 (+2.1%) 本日終値
富士電機<6504>が続伸。水戸証券は6日、同社株のレーティング「B+」を継続するとともに、目標株価は850円から1000円に引き上げた。18年3月期の連結営業利益は前期比25%増の559億6200万円だった。ファクトリーオートメーション(FA)やインバータ、それにパワー半導体などが好調に推移した。19年3月期の同利益は前期比11%増の620億円(会社予想は585億円)を見込む。依然、FAやインバータ事業が業績の拡大を牽引することを予想している。
■日本ケミコン <6997> 4,285円 +75 円 (+1.8%) 本日終値
アルミ電解コンデンサー最大手の日本ケミコン <6997> が反発。世界最大級の資産運用会社である米ブラックロック・ジャパンが6日付で財務省に大量保有報告書(5%ルール報告書)を提出した。報告書によると、ブラックロックと共同保有者の同社株式保有比率は5.67%となり、新たに5%を超えたことがわかった。これを受け、需給思惑などから買いが先行したようだ。
■TKC <9746> 4,465円 +70 円 (+1.6%) 本日終値
TKC<9746>が3日ぶりに反発。同社はきょう、農業法人および個人事業者向け財務会計システムの開発に着手したことを明らかにした。この「農業用自計化システム」(仮称)は、経営者の意思決定を支援する業務管理ツールとして25万5000社以上で利用されている戦略財務情報システム「FX2」と「FX2個人事業者用」と同等の機能を搭載する予定。提供時期は今年10月を計画し、21年9月末までに5000件の導入目標を掲げている。
■日本ユニシス <8056> 2,680円 +41 円 (+1.6%) 本日終値
日本ユニシス<8056>が堅調に推移。同社はきょう、グループのキャナルグローブがインドネシアのIndivara(インディバラ)グループと連携し、同国で流通小売ビジネスプラットフォーム事業を共同で開始すると発表した。この事業は、約250万店舗あるIT化が進んでいないインドネシアの小規模小売店に、インディバラグループが展開するeコマースやスマートフォン用POSアプリケーションと、日本ユニシスのEPRソリューションの卸売り機能を組み合わせた流通小売りビジネスプラットフォームを提供。これにより流通の効率化を実現するとしている。
■三菱UFJ <8306> 682.3円 +9.4 円 (+1.4%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が3日ぶりに反発。前日の米国株市場ではNYダウが大幅反発し約3カ月ぶりの高値を回復したが、そのなか相場を牽引したのはJPモルガンやシティグループ、ゴールドマン・サックスなどの大手金融株だった。米10年債利回りが上昇基調を強め2.97%台に上昇、利ザヤ改善期待が株価上昇の原動力となっている。東京市場でもこの流れを引き継ぐ形で、米国事業を展開する三菱UFJをはじめメガバンクや保険株に投資資金が誘導されている。
■野村ホールディングス <8604> 581.8円 +8 円 (+1.4%) 本日終値
野村ホールディングス<8604>、大和証券グループ本社<8601>など大手をはじめ証券株が軒並み上昇。全体相場は今週に入り急速な戻り局面に突入、日経平均は前週末と比較してきょうの高値まで670円以上の上昇をみせている。今週は下値リスクも意識されていたなか、にわかにリスクオン相場に傾いたことで、投資家の市場回帰でメリットを享受する証券セクターに物色資金が流れ込んだ。
■マークラインズ <3901> 2,510円 +30 円 (+1.2%) 本日終値
マークラインズ <3901> [東証2]が連日で上場来高値を更新した。同社は1日、8日付で東証1部に指定されることになったと発表、翌日の株価は10%を超える大幅高に買われた。本日は、レオス・キャピタルワークスが6日付で財務省に大量保有報告書(5%ルール報告書)に提出したことが判明したことが刺激材料となった。報告書によると、レオスの同社株式保有比率は5.09%となり、新たに5%を超えたことがわかった。これを受け、需給思惑などから買いが先行したようだ。
■トヨタ自動車 <7203> 7,527円 +53 円 (+0.7%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>の戻り足が鮮明だ。米長期金利の上昇を映して外国為替市場では1ドル=110円台で推移するなどドル買いの動きが優勢、今期想定為替レート1ドル=105円で設定している同社にとっては業績上振れ要因が意識される。また、同社は5月中旬から9月末までの日程で3000億円を上限とする自社株買いを発表しているが、今週5日に約76億円の自社株取得したことを開示、今後の自社株買いへの期待も含め需給改善期待が再燃している。
■三井ハイテック <6966> 1,407円 -49 円 (-3.4%) 本日終値
三井ハイテック<6966>は大幅続落。6日の取引終了後に発表した第1四半期(2~4月)連結決算が、売上高203億9100万円(前年同期比9.9%増)、営業利益2億5100万円(同50.4%減)、純利益3億4500万円(同63.0%減)と大幅減益となったことが売り材料された。車載向け電子部品の受注が堅調に推移したことに加えて、車載および家電用モーターコアの需要が増加したことなどを受けて売上高は増収となった。ただ、スマートフォンや車載向けリードフレームの生産能力増強により営業費用が増加したことに加え、為替相場が円高に推移したことが響き減益を余儀なくされた。なお、19年1月期通期業績予想は、売上高870億円(前期比10.5%増)、営業利益15億円(同30.0%減)、純利益10億円(同47.5%減)の従来見通しを据え置いている。
■カゴメ <2811> 3,740円 -30 円 (-0.8%) 本日終値
カゴメ<2811>は小幅続落。カゴメは6日、同社が製造した「具だくさんピザソース200g」など6商品の一部に樹脂片が混入した可能性があるとして、合計9万4170本を自主回収すると発表した。現時点で健康への被害は確認されていないという。商品の自主回収という事態に至ったことで、商品への信頼性低下や今後の業績への懸念から、売りが先行したようだ。
株探ニュース