明日の株式相場見通し=米中経済摩擦を警戒し売り優勢、円高進行へ懸念も
あす(15日)の東京株式市場は、米トランプ政権が15日にも中国製品に対する追加関税を発動するとの観測が浮上していることを嫌気して、売り優勢で日経平均株価は続落となりそうだ。さらに、東京外国為替市場では、きょうの現物株市場の取引終了以降に一時1ドル=109円台後半へと円高・ドル安が進行しており、あすもこの傾向が続くようであれば、株式相場にとって重荷となる。
市場関係者からは「現地13日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の政策金利見通しで、年内の追加利上げの回数が従来の3回から4回へと切り上げられた。ところが、まさに“材料出尽くし”といってしまえばそれまでだが、これが“想定の範囲内”と受け止められ、米株式市場でNYダウが下落しただけで、円安・ドル高進行の思惑は外れ、東京外国為替市場では、逆に円高・ドル安傾向が強まり、これを嫌気して日経平均は前日比200円を超える下落幅で、終値は安値引けとなった」との見方が出ていた。
14日の東京株式市場は、FOMCでの米利上げ加速の思惑などが重荷となり、リスクオフの流れが強まったことで日経平均は反落した。日経平均株価終値は、前日比227円77銭安の2万2738円61銭と反落した。
日程面では、政府が経済財政運営の基本方針(骨太の方針)、成長戦略、規制改革実施計画を閣議決定予定、黒田日銀総裁が会見、住宅宿泊事業法(民泊新法)施行に注目。海外では、米5月の鉱工業生産・設備稼働率、米6月のNY連銀製造業景況感指数、欧州5月の新車販売が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)