話題株ピックアップ【夕刊】(1):オハラ、ゼリア新薬、インフォマート
■オハラ <5218> 3,150円 +431 円 (+15.9%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
オハラ<5218>が大幅続伸。NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が15日、全固体リチウムイオン電池を早期実用化するための研究開発プロジェクトの第2期をスタートさせたと発表。同プロジェクトには、自動車・蓄電池・材料メーカー23社と大学・公的研究機関15法人が連携・協調する「オールジャパン」で取り組むとしていることから、全固体電池関連の一角として物色人気が高まったようだ。同社は、1995年に酸化物系の無機固体電解質であるリチウムイオン伝導性ガラスセラミックス「LICGC」を開発したが、同製品は酸化物系固体電解質のなかでも高いイオン伝導度を持ち、大気中および水や有機溶剤中で安定かつ不燃性を有する安全性の高い材料であることから、全固体電池の固体電解質としての利用が期待されている。また、16年8月には酸化物系材料を用いた全固体電池において、マイナス30℃の低温下でも駆動する電池の試作・実証に成功したと発表しており、関連銘柄の代表格として注目されている。
■セントラル警備保障 <9740> 5,010円 +290 円 (+6.1%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
CSP<9740>は続伸。きょう付の日刊工業新聞で、「2019年にも、東京駅を含む主要駅に監視カメラの画像解析システムを導入する」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、同システムには人工知能(AI)を取り入れ、異変や異常行動などのデータを集めてパターン化し、自動で異常を検知するとあり、単純なカメラ監視ではなく、解析機能を付けるという。6月9日夜に起こった東海道新幹線内での殺傷事件を受けて、鉄道へのセキュリティー意識が高まっているだけに、関心度が高いようだ。
■乾汽船 <9308> 1,165円 +51 円 (+4.6%) 本日終値
乾汽船 <9308> が大幅続伸し、連日で年初来高値を更新した。株価は好業績と高配当利回りを背景に約4年8ヵ月ぶりの高値圏を快走している。19年3月期の経常利益は海運市況の回復を追い風に外航海運事業の業績が急改善し、前期比2.5倍の18.9億円に膨らむ見通しだ。また、倉庫の立ち退き移転に伴う補償金などを計上することで、最終利益は29.1億円に拡大を見込む。業績拡大を踏まえ、今期の年間配当は前期比22円増の46円に大幅増額する方針としている。前週末15日時点の配当利回りは4.13%と高水準で、これが株価の下支えとなっている。
■キョウデン <6881> 607円 +26 円 (+4.5%) 本日終値
キョウデン<6881>が急伸、連日の年初来高値更新となった。490円近辺で収れんする13週・26週移動平均線との上方カイ離は24%前後まで広がっているが、なお上値指向が強い。プリント基板で競争力が高く、電子機器の受託製造を一貫体制で対応できる強みを持っている。19年3月期営業利益は前期比32%増の40億円を見込むなど業績急成長トレンドにある。
■ゼリア新薬工業 <4559> 2,388円 +93 円 (+4.1%) 本日終値
ゼリア新薬工業<4559>が大幅続伸し年初来高値を更新。前週末15日の取引終了後、自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の自社株買いでは、上限を130万株(発行済み株数の2.58%)、または30億円としており、取得期間は6月18日から11月2日まで。経営環境の変化に対応した、機動的な資本政策の遂行のためとしている。
■インフォマート <2492> 1,604円 +51 円 (+3.3%) 本日終値
インフォマート<2492>が13日続伸で連日の年初来高値を更新。午前11時ごろ、同社が提供する「BtoBプラットフォーム 請求書」の利用企業数が20万社を突破したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社は15年1月に、企業間における請求書の受取・発行業務を紙から電子化する「BtoBプラットフォーム 請求書」のサービスを開始しており、サービス提供開始から3年半で利用企業数が20万社を突破した。なお、同社では18年内に利用企業数30万社を目指すとしている。
■不動テトラ <1813> 205円 +6 円 (+3.0%) 本日終値
不動テトラ<1813>が続伸、年初来高値を更新した。朝方に大阪北部で震度6弱の地震が発生し、建設株の一角が上昇、地盤改良事業で実績の高い同社株にも物色の矛先が向かった。もっとも、同社株は5月末から一貫して上昇基調を強めている。2027年の開業を目指すビッグプロジェクトであるリニア中央新幹線の建設で、中京圏では初となる「大深度地下」を通すシールドトンネル工事において、複数の建設会社によるJVが契約。そのなかには同社も含まれており、リニア関連の低位建設株として投機資金が食指を動かしている。高ROEで配当利回りも2.5%弱と高く、株主還元姿勢も評価材料とみられている。
■ゼンリン <9474> 2,688円 +72 円 (+2.8%) 本日終値
ゼンリン<9474>が続伸。前週末15日の取引終了後に自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の自社株買いでは、上限を60万株(発行済み株数の1.12%)、または15億円としており、取得期間は6月19日から9月30日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行と、資本効率の向上および株主還元の強化を図るためとしている。
■スター・マイカ <3230> 2,438円 +62 円 (+2.6%) 本日終値
スター・マイカ<3230>は3日ぶりに反発。16日付の日本経済新聞で「2017年12月~18年5月期は、連結営業利益が30億円弱と前年同期より約3割増えたようだ」と報じられており、会社側の従来予想23億400万円を約7億円上回るとの観測が好材料視されたようだ。記事によると、首都圏の新築マンション価格の高止まりを背景に、値ごろ感のある中古マンションの売れ行きが好調だったとしており、第1四半期に続き主力のリノベマンション事業が業績を牽引したもよう。なお、決算発表は28日を予定している。
株探ニュース